占いが好きなのでときどき楽しんでいるけれど、最近「占い詐欺」の存在を知り、不安を感じている人はいませんか?
この記事では占い詐欺の手口から、被害にあった場合の相談先まで詳しく解説します。
✓占い詐欺の手口
✓占い詐欺の被害にあった事例
✓占いと占い詐欺の違いを見分けるには?
✓占い詐欺にあった時の相談先
占い詐欺とは?
独立行政法人国民生活センターへの相談件数も2016年以来大きな減少はなく、2019年には前年度より400件も増加しました。また相談者の80%が女性であるというのも特徴的です。占い詐欺が身近に潜んでいることを理解し、その手口について知っておくことが大切です。
占い詐欺の手口5つ
占い詐欺の手口には、どのようなものがあるのでしょうか。5つご紹介します。
1.最初は無料でも有料サービスに誘導される
消費者はWeb広告やSMS、メールなどに記載された「無料登録」「無料体験」「無料診断」といった文言を見て占いサイトにアクセスします。
しかしアクセス先が占い詐欺サイトだった場合、最初は無料で占いや鑑定をするものの、占い師や鑑定士を名乗る人とのやり取りのなかで有料サービスへと誘導されるのです。
消費者が無料通話の時間内で占いを楽しもうとしていても、占い師に話を引き延ばされて、高額な料金を請求されるといった手口もあります。
2.自分だけに届いたメッセージと誤認させられる
消費者が占い詐欺サイトに登録すると、占い師や鑑定士を名乗る人から「何万人に1人の幸運の持ち主」「選ばれた人だけを鑑定している」といったメッセージが届くことがあります。
しかしこのメッセージは、実際には多数の消費者に向けて発信されています。
消費者に「自分だけに届いた特別なメッセージ」と誤認させ、やり取りを始めるように仕向けるものです。
3.「おまじない」の送信によって料金をつり上げる
占い師や鑑定士を名乗る人からおまじないのような数字や言葉を、メッセージで送信するよう指示される場合があります。
これは、メッセージのやり取りにかかる料金(またはポイント)を、消費者により多く支払ってもらうための手口です。
月額制であれば、期間が長くなるほど占い詐欺サイトは高額な利用料金を得られます。
課金制であればやり取りの回数が増えるほど高額な課金をさせられるため、このような手口を用いるのです。
4.退会したくても引き止められる
消費者が退会したいと思っても占い師や鑑定士を名乗る人から、かけた時間や費用が無駄になるからと引き止められることがあります。
消費者に、占いや鑑定を最後まで続けると事前に約束させる手口もあるので注意が必要です。
5.個人情報を利用される
占い詐欺サイトの「無料体験」「無料診断」といった文言を見て気軽に個人情報を入力すると、意図せず会員登録される場合があります。
また一度個人情報を登録すると、他の占いサイトや知らないサイトからもメールが届くようになるケースも見られます。
悪用を防ぐためにも、個人情報は信頼できるサイト以外では入力しないようにしましょう。
占い詐欺の被害にあった事例
関東地方に住む50代の女性の事例では、経済面で悩みがあり、不安を感じて占いサイトにアクセスしたとのことです。
無料鑑定と記載があったため登録すると、占い師を名乗る人から「あなたは他の人がもっていないオーラを持っている」と言われたそうです。
金運を上げるためとして、謎めいた言葉を何度も送るよう求められました。
言葉を送るにはポイントを購入する必要があり、そのたびにお金を支払ったそうです。しかし徐々に不信感が芽生え、サイトに記された番号に電話をしたものの通じませんでした。
不安な気持ちに付け込み、幸運になれるという結果をちらつかせて高額な支払いを要求するのは、占い詐欺のよくある手口です。
参考元:NHK首都圏ナビ「“占い”サイトのトラブル相談急増 1000万円払った人も」
占いと占い詐欺の違いを見分けるには?
占いと占い詐欺の違いを見分けるには、どのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか。
占いというものは、そもそも不確定な要素を多く含んでいます。そのため、結果が外れても消費者自身が「そういうもの」と納得してしまい、被害を訴えないケースが見られます。
しかしサイト自体が健全か否かに注目してみると、単に占いが外れたのではなく、詐欺だと気付くかもしれません。ここでは、その見分け方を3つご紹介します。
無料占いなのに決済情報を求められていないか?
広告やメールなどに「無料登録」「無料体験」「無料診断」と記載されているにもかかわらず、決済に関する個人情報の入力を求められた場合は、占い詐欺を疑ってよいでしょう。
勝手に会員登録されて有料ポイントが必要なメッセージのやり取りに誘導されたり、別の占いサイトに登録されてしまう可能性があります。
悪用を防止するためにも、無料占いで安易に決済情報・個人情報を入力するのは避けましょう。
料金体系は明確か?
占いサイトにアクセスしたら、料金体系が明確かどうかを確認しましょう。
正規の占いサイトの場合、例えば電話占いなら「無料時間は10分まで」「1分250円」といった形で、消費者が料金の目安を計算できるように記載されています。
料金がどのくらいかかるのかがホームページに記載されていない場合、占い詐欺サイトの可能性が高まります。
実績や口コミには何が書かれている?
占いサイトの名前を検索すると、実績や口コミをまとめているサイトが出てくる場合があります。
このようなサイトを複数確認し、実績があり口コミの内容がよい占い師や鑑定士を見つけることで、占い詐欺にあいにくくなります。
広告やメールの内容をうのみにせず、実績や第三者の意見を確認してから、占いサイトを利用するようにしましょう。
占い詐欺にあった時の相談先
占い詐欺の被害にあった場合、どこに相談すればよいのでしょうか。
犯人を逮捕してほしい場合と、返金してほしい場合の2つにわけてご紹介します。
なお複数の返金方法について知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
「無料」と言われて登録したのに、気づいたら高額な課金をしていた。 「金運があがって宝くじが当たる」と言われて、課金してしまった。 上記のようなケースは、もしかすると「占い詐欺」かもしれません。 エンターテインメントの1つとして[…]
犯人を逮捕してほしい場合
占い詐欺をした犯人を逮捕してほしい場合は、警察に相談しましょう。
警察に相談する前に揃えておきたい証拠は、以下の通りです。
- 占い師や鑑定士とのやり取りの記録(メッセージ画面のスクリーンショットなど)
- 支払いの明細(銀行の振込明細書、クレジットカードの利用明細など)
- 占いや鑑定の結果がわかるもの(結果画面のスクリーンショットなど)
- 占いの結果に基づいてどのような行動をしたかと、被害の内容がわかる記録
警察は民事不介入を原則としているため、必ず逮捕へ向けて行動してくれるとは限りません。また返金へ向けた手続きも、警察では行っていません。
返金してほしい場合
占い詐欺の被害にあい、返金してほしい場合は司法書士や弁護士に相談しましょう。
司法書士や弁護士に相談する前に、揃えておきたい証拠は次の通りです。
- 支払いの明細(銀行の振込明細書、クレジットカードの利用明細など)
- 占いサイトのURLや会員IDがわかるスクリーンショット
- 占いや鑑定の結果
- 相手方とのやり取りの証拠(スクリーンショットなど)
占いサイトに返金請求するためには、誰が被害者でどのような被害を受け、いくらお金を支払ったのかをはっきりさせなければならないため、上記のような証拠が必要となります。
返金交渉をスムーズに進めるためにも、可能な限り証拠保全に努めましょう。
まとめ
占い詐欺の手口は、無料で占いや鑑定をすると発信して消費者を集め、占い師や鑑定士を名乗る人とのやり取りの中で、繰り返し支払いをさせるというものが多くあります。
この記事も参考にして、実績や料金面で信用できる占いサイトを利用するようにしてください。