競馬で大金を得たいという思いから、競馬予想サイトを見ているものの「なんだか怪しい」と感じている人はいませんか?
特に詐欺被害の話を耳にすると、自分にもそのような話が持ちかけられないか、すでに被害にあっている可能性はないのか不安に感じるかもしれません。
この記事では、競馬詐欺の手口から競馬詐欺にあった場合の相談先まで詳しく解説します。
✓競馬詐欺とは?
✓競馬詐欺の主な手口
✓競馬詐欺でニュースになった事例
✓競馬詐欺の相談先
✓競馬詐欺業者から返金してもらうためのポイント
競馬詐欺とは?
競馬詐欺とは「競馬における極秘情報を持っている」「前もって結果が決まっているレースがある」といった虚偽の宣伝をして、高額な情報料を請求したり競馬投資ソフトを購入させたりして、金銭を詐取する詐欺的手法のことです。
日本中央競馬会(JRA)では、もし競馬詐欺にあった場合は、最寄りの警察署に相談するようホームページで呼びかけています。
競馬詐欺の主な手口
競馬詐欺の主な手口にはどのようなものがあるのでしょうか。
3つご紹介します。
JRAが注意喚起している手口
日本中央競馬会(JRA)が注意喚起している、競馬詐欺を行う悪徳な業者の手口は以下の通りです。
- 『JRA公認』をかたり、JRAホームページのリンクやJRAのロゴマークなどを添付した広告・宣伝・勧誘を行っている
- あたかもJRAの関係団体と思わせる団体から情報提供を受けているとの広告・宣伝・勧誘を行っている
- 『絶対的中する』との広告・宣伝・勧誘を行い、次々に高額な情報料を請求する
- 『前もって結果が分かっているレースがある』との広告・宣伝・勧誘を行っている
- 一般人や善意の第三者を装い、悪質な予想・情報提供業者への誘導を行っている
引用元:JRA|悪質な予想・情報提供業者(高額な情報料・過大広告等)および勧誘メールにご注意ください!
JRAのホームページには、あらかじめ結果がわかるレースは存在しないことと、JRAの関係団体が直接競馬予想の勧誘は行わないことが明記されています。
JRAとの関連をにおわせて、情報を販売しようとする業者に注意してください。
SNSを使った手口
競馬詐欺はSNSを通じて行われる場合もあります。
例えばInstagramでは、競馬関係者をにおわせるプロフィールで、馬券の的中実績を投稿しているアカウントを見かけます。
こういったアカウントの投稿内容を見ると、的中金額以外の文章は毎回同様であり、自分がもつ情報を購入するよう促す内容となっています。投稿のコメント欄は、予想が当たったという報告やお礼など、高評価のコメントのみが、非公開や未稼働のアカウントから投稿されているのも特徴的です。
これらの投稿は、#競馬好きと繋がりたい#競馬女子と繋がりたい といったハッシュタグが使用されていることも多いため、競馬ファンの目につきやすいでしょう。
内容に上記のような特徴がある投稿は、詐欺まがいの悪徳商法の入り口になっている可能性が非常に高いため、見つけた場合は注意してください。
一方X(旧Twitter)では、サイトリンクを貼り#競馬予想 といったハッシュタグをつけて投稿し、詐欺サイトへ誘導する手口が見られます。
InstagramもXも、一目見ただけでは競馬詐欺とはわからないように見せかけているものの、投稿内容だけではなくコメント欄などを細かく見ると、怪しいと気づくでしょう。
情報比較サイトをよそおった手口
SNSのほか、ブログ記事から集客する手口も見受けられます。
商品やサービスの比較記事をインターネット上でよく見かけますが、同様に競馬予想サイト(実際は競馬詐欺サイト)の比較記事を作成し、そこから集客するという手口です。
記事には監修者や専門ライターのプロフィールが画像つきで掲載されていることも多いですが、名前を検索しても出てこないので架空の人物だとわかります。
各ブログ記事から、紹介されているサイトのリンクをクリックするとランディングページ(LP)に飛びますが、内容がすべて似たような構成になっているのも特徴的です。
「現実離れした高い的中率」「極秘情報に基づいたノウハウがある」「会員限定で教える」など、魅力的な謳い文句が並べられているものは特に要注意です。
SNSと同様、一目見ただけでは詐欺的手法とわからない内容になっていますが、これらの特徴を押さえていれば気づきやすいでしょう。
競馬詐欺に使われるサイトやSNSは、ここで紹介したような特徴があるかを確認すれば疑わしいサイトかどうか判断できます
競馬詐欺でニュースになった事例
2024年8月16日、NHKの宮崎NEWS WEBは、競馬予想会社の社員を名乗る人物が、宮崎県内在住の50代男性に競馬が必ず当たるなどと伝え、現金およそ540万円をだましとった事件を報じました。
警察によると、男性は、今年4月に競馬予想会社の社員を名乗る人物から、電話で以下の内容を伝えられたとのことです。
- 予想が確実にあたるレースが存在する
- 実際に予想があたる様子を、インターネット中継で見せられる
- 5月26日のレースは、必ず予想があたるので2200万円の払い戻しを受けられる
- 情報提供料を指定口座に振り込んでほしい
男性はその人物の言葉を信じて、情報提供料を支払いました。しかし当日、予想が外れたため男性が競馬予想会社の社員に説明を求めて連絡をしたところつながらず、警察に相談したことでこの事件が発覚しました。
この事件は、JRAでも注意を呼びかけている手口(前もって結果のわかるレースは存在しない)が使われています。
競馬詐欺の相談先
では、競馬詐欺にあってしまった場合はどこに相談すればよいのでしょうか。
2つご紹介します。
警察
競馬詐欺を刑事事件として立件し、犯人を逮捕してもらいたい場合は、警察に相談しましょう。
警察に相談する場合に揃えておきたい証拠は次の通りです。
- サイトやSNSで送られてきたデータやメール
- 電話でやり取りした場合は録音データ
- 支払った証拠(明細、領収書など)
ただし、警察は返金交渉を行わないため注意しましょう。
司法書士や弁護士
競馬詐欺の被害にあって、だましとられたお金の返金を求めたい場合は、司法書士や弁護士に相談しましょう。
揃えておきたい証拠は、警察に相談する時と同様です。
競馬詐欺業者から返金してもらうためのポイント
競馬詐欺業者に返金を求める場合、どのようなポイントに気を付ければお金が戻ってきやすくなるのでしょうか。
3つご紹介します。
早急に司法書士や弁護士に相談する
競馬詐欺にあったと気づいた時点で、早急に司法書士や弁護士に相談しましょう。
返金交渉の経験が豊富な司法書士や弁護士に対応してもらうことで、解決の可能性が高まります。
警察に相談する際と同様の証拠を、可能なかぎり集めたうえで相談するとスムーズです。
悪徳業者の情報を記録しておく
悪徳業者からサイトへ誘導された場合は、サイト内に「会社情報」や「特定商取引法に基づく表記」が記載されているか必ず確認しましょう。
これらに記載されている情報の一例として、以下があります。
- 会社名
- 代表者
- 所在地
- 連絡先
- 販売価格
- 支払い方法・時期
- 送料
- 引き渡し(お届け)時期
- 返品・交換・キャンセルについて
これらをスクリーンショットで保管しておくと、音信不通になっても詐欺まがいの悪徳業者を追える可能性が高まります。
競馬詐欺の証拠を集める
前の項目でご紹介したような証拠が残っていない場合でも、次のようなものを集めておきましょう。証拠となる可能性があります。
- 通話した日付と時間の記録
- 支払い方法の指示があるやりとりなど
- 取引にかかわる画像や動画
証拠がないからと返金をあきらめてしまうのではなく、証拠になりそうなものは何かないか、冷静になって探してみることが大切です。
以下の記事では、競馬詐欺を含む「投資詐欺」の返金率を上げる方法を解説しています。あわせて参考にしてください。
投資詐欺にあったと気がついたときに「返金されないのでは?」なんて不安を感じている人はいませんか? この記事では、投資詐欺で泣き寝入りしないために知っておきたい返金率や返金事例をご紹介します。 [afTag id=4390] ✓[…]
まとめ
競馬詐欺とは、競馬の極秘情報を持っている、あらかじめ結果が決まっているレースがあるといった虚偽の宣伝をして高額な情報料を請求したり、競馬投資ソフトを購入させたりして金銭をだまし取る手口です。
日ごろから競馬詐欺の予防を心がけ、万が一被害にあってしまった場合は速やかに司法書士や弁護士へ相談しましょう。