2023年度に過去最高の売り上げを達成したなど、いま競艇が大人気です。万舟券(まんしゅうけん)を夢見る人も多いですが、インスタグラムやTikTok、ブログ、サイトでおこなわれている「競艇投資」には注意してください。なかには悪徳な詐欺的行為をおこなっている業者もあります。
この記事では、悪徳な競艇投資サイトの手口や特徴、対策方法のほか、被害にあったと思った際の相談先を紹介しています。お困りの方は、ぜひ参考にしてください。
✓悪徳な競艇投資サイトに多い特徴
✓悪徳な競艇投資の被害にあわないための対策
✓競艇投資で騙されたと思った際の相談先
悪徳な競艇投資の手口
悪徳な競艇投資の手口を、具体的なケースといっしょに見ていきましょう。
詐欺の検証を装い競艇投資へ誘導する
「インスタの競艇投資家は詐欺?」「競艇投資家〇〇が本当に稼げているかを検証」といったタイトルのブログやサイトが多く存在します。読み進めていくと、気がついたら信頼できそうな競艇投資に勧誘されていたというケースが後を絶ちません。
ターゲットは競艇投資を疑わしく思っている人たちです。競艇投資家を詐欺師や嘘つきであると非難することで読者を安心させて、心のスキを突いてきます。
SNSで豊かな生活を投稿して、興味を持った人を勧誘する
競艇投資家のインスタグラムやTikTokにあるQRコードからLINEの友だち追加をしたところ、競艇予想サイトに誘導されて、お金をだまし取られるケースです。
札束や高額な時計、有名ブランドのアイテムに囲まれた、きらびやかな毎日をアピールしているアカウントに魅力を感じる人は多いものです。「あんな日々を送れたら」とあこがれるだけならよいですが「あんな風になりたい!」と願って深入りするのは危険です。
「すぐに元が取れる」と謳い、高額商材を購入させる
競艇予想サイトのメルマガを申し込んだところ「必勝法を買わないか?」とのメールが来て、高額商材を購入してしまうケースです。
競艇の予想や情報を提供しているサイトすべてが怪しいとは言いませんが、中には悪徳なものもあります。「少し高額だけれど、元はすぐに取れる」といった甘い言葉で情報商材を売りつけてきますが、指示通りに舟券を買っても元は取れません。
予想サイトを見るくらいはよいかもしれませんが、メールアドレスなど個人情報を教えるのは避けてください。
少額サービスを入口に、高額サービスへ誘導する
LINEの友だちになった競艇投資家に、少額の予想情報サービスに興味があると伝えたところ、結果的にお金をだまし取られてしまうケースがあります。
少額でもお金を支払う意思を見せてしまうと、競艇投資家はチャンスとばかりに誘いをかけてきます。「高額な情報だけど、精度が高いので元が取りやすい」などの言葉にのせられて料金を支払っても、質の高い情報は得られません。常に、悪徳な競艇投資家かもしれないと警戒して、お金を支払う意志は見せないようにしましょう。
悪徳な競艇投資サイトによくある特徴9つ
悪徳な競艇投資の手口を見てきましたが、これらに騙されないためには投資を匂わせるインスタグラムやTikTok、ブログ、サイトに近づかないことです。
それでは悪徳な競艇投資サイトにある9つの特徴を、根拠とあわせて見ていきましょう。
1.高的中率などを謳う
競艇予想サイトでは、高い的中率を匂わせていることが多くあります。
「的中率○○%!」「回収率□□%!」「××万円超えの配当金!」など、高い実績を全面に打ち出しており、LINEの友だち追加やメールアドレス登録に誘います。
しかし高的中率を謳いながらも、実績の裏付けは明確に書かれていないケースが多く見られます。LINEの友だち追加へ誘導されたのち、高額な情報商材を購入させられているかもしれません。
2.実際に特定の人を稼がせたような投稿がある
すでに誰かを稼がせたような投稿が目立ちます。「予想通りに舟券を買ったら○○円勝てました!」といったお礼の投稿を掲載したり、やりとりしているスクショを投稿したりして、見る人の射幸心をあおります。
しかし、稼がせてもらったという投稿が本物だとは言い切れません。仲間や別アカウントを使えば、そのような投稿はいくらでも作れます。近年のトレンドは、お礼の投稿があったことをショート動画でアピールする手口です。
3.大量の舟券画像を載せている
競艇投資のインスタグラムによくあるケースです。大量の舟券画像をアップしており、見る人に大勝負であるとアピールします。
悪徳な競艇投資サイトだという根拠は、本来であれば大勝負だからといって舟券を大量に購入する必要はないという点です。上限は競艇場によって変わりますが、1枚の舟券で数十万円分は購入できてしまいます。また、大量の舟券が本物だという裏付けもありません。競艇場で拾ったハズレ舟券を集めて、アップしているだけかもしれません。
4.「関係者から聞いた特別な情報」「今だけ」などの言葉が目立つ
競艇予想サイトによくあるケースです。「関係者から聞いた」という出来レースの情報を期間限定で提供していると謳い、LINEの友だち追加やメールアドレス登録を呼びかけます。
出来レースや八百長はありませんし、万が一おこなわれていても外部に漏れることはありません。「逮捕される」「配当が下がる」など、情報を漏らすことによるリスクが大きすぎます。また「今だけ」という言葉の根拠もありません。
LINEの友だち追加をタップしたくなる、刺激的な言葉ばかり並んでいるサイトは、詐欺的行為かもしれないと疑ってかかりましょう。
5.転がし(コロガシ)を推奨する
競艇投資のサイトによくあるケースです。「転がし(コロガシ)」を使えば、少ない元手で大きく勝てるとされています。
悪徳な競艇投資サイトかもしれない根拠は、難易度が高い「転がし」をすすめている点です。得た配当金を次のレースに全額つぎ込むことを繰り返せば、確かに大きく勝てるかもしれません。しかし、成功するには、賭けるレースすべてに勝たなくてはなりません。
勝率100%で初めて成立する手法をすすめている点で、かなり怪しいと言わざるをえません。100%勝てる競艇情報を販売しているというなら、ますます怪しさが増します。
6.「利益が出せる」と言い切り全額保証を謳う
競艇は投資だと強調している傾向があります。手法を学んで舟券を買い続ければ利益を出せるうえ、万が一損した場合には補填することをアピールしているわけです。本当に全額保証つきの投資があるならば、誰もがやりたいと思うでしょう。
ギャンブルである競艇で全額保証などありえません。利益が出ることもあるかもしれませんが、勝ったり負けたりするギャンブルが「競艇」というものです。
7.電話サポートに対応していない
競艇予想サイトによくあるケースとして、電話サポートに対応していないことがあります。利用者のことを考えるなら、あって当然です。しかし、悪徳な競艇投資ビジネスでは、電話番号があったとしても、まずつながりません。
悪徳な競艇投資サイトが電話サポートに対応していないのは、的中しないという苦情を恐れていることやサポート担当の人員を雇えないなどの理由が考えられます。的中率が高ければ苦情の電話がかかることはありませんし、サイトで利益が出ているならばサポート担当者を雇えるはずです。競艇予想サイトを利用するなら、電話サポートが利用できるかを確かめてください。
8.特定商取引法の記載がない
競艇予想のサイトの多くは、特定商取引法の記載がありません。インターネット上で利用者を募集するなら、特定商取引法にしたがって事業者の氏名や名称を表記しなければなりません。
特定商取引法という当然守るべきルールを破っている時点で、悪徳であると考えられます。競艇予想サイトを最下部までスクロールして、特定商取引法にのっとった事業者情報があるかを確認してください。
9.会社情報などが怪しい
事業者情報はあるものの、住所や電話番号など、掲載されている内容に違和感を覚える例があります。
「会社の所在地が居住用アパートやレンタルオフィスの一室になっている」「電話番号が携帯のものになっている」などはその一例です。
すべてが怪しい、悪徳であるとは言い切れませんが、会社情報に少しでも違和感があるのなら、そのサイトを信用するのは避けたほうが無難です。会社の外観をグーグルマップで確認してみましょう。
悪徳な競艇投資の対策方法
競艇投資の手口やサイトの特徴を見てきましたが、ここからは被害にあわないための対策をあげていきます。
掲載されている内容を簡単に信じないことと、競艇はギャンブルであると認識することがポイントです。
稼いでいるSNSアカウントを疑ってみる
競艇投資での成功をアピールしているSNSのアカウントを見つけたら、とりあえず疑ってかかりましょう。
本当に成功している人ほど、それを披露するようなことはしません。妬まれてもよいことはないばかりか、窃盗や強盗などの被害にあう可能性もあるためです。
にもかかわらず披露したがるのは、見せびらかす目的があるからです。見ている人にあこがれを抱かせて、競艇投資に勧誘するのが目的かもしれません。
画像の無断転載、捏造などを疑う
インスタグラムやTikTok、ブログで競艇投資家の華やかな生活を見せつけられると、成功を信じたくなるものです。しかし、その写真や動画は果たして本物でしょうか。
成功をアピールする札束や高級時計、有名ブランドのアイテムなどの画像は、どこかにアップされていたものを無断で転載したのかもしれません。仲間うちで、写真撮影のために貸し出している可能性も考えられます。近年では捏造されたフェイク画像・動画も問題になっています。
掲載されている写真や動画を本物と信じるのではなく、いったん疑ってみましょう。
競艇は投資ではなくギャンブルと考える
競艇投資の大前提である、競艇を投資ととらえること自体を疑ってみてください。競艇はあくまでも公的機関によって認められた賭博であり、ギャンブルでしかありません。
たとえば「万舟券を狙うのではなく、競艇投資でコンスタントに勝つ」「大金持ちにはなれないけれど副業にできる」と聞くと、信じたくなるかもしれません。しかし、競艇が投資であるという前提が間違っていることを忘れてはいけません。ギャンブルと投資はきっちりと分けて考える必要があります。
競艇投資で騙されたと思ったときの相談先
競艇投資の手口や対策を見てきましたが、相手は人を騙すことに慣れています。いくら注意していても悪徳な手口に引っかかることはありますし、すでに騙されてしまったという人もいるかもしれません。
そんな場合は泣き寝入りせず、以下の窓口に相談してください。
警察
警察はトラブルの相談先として、真っ先に思いつくかもしれませんが、実はそれほど期待できません。
警察には民事不介入の原則があり、明らかな詐欺事件でなければ、介入しないのが一般的です。競艇投資など契約上のトラブルや金銭でのもめごとは、民事上の問題になります。とはいえ競艇投資で理不尽な犯罪被害にあったのは事実なので、被害届を提出するのは一つの方法といえます。
市区町村の法律相談窓口
多くの市区町村が設置している、法律相談窓口を利用してみましょう。無料で相談にのってくれるところがほとんどなので、まずは市区町村の役所・役場に問い合わせてください。
また、各都道府県の弁護士会による無料法律相談を利用するのもよい方法です。
消費生活センター
競艇投資でのトラブルは、消費生活センターでも相談できます。
市区町村が設置する消費生活センターは、商品やサービスを購入した消費者の苦情・相談を受け付けており、競艇投資による詐欺的行為の被害も対象です。
とはいえ消費生活センターへの相談が、直接的なトラブルの解決につながるとは限りません。
司法書士・弁護士サイト
司法書士や弁護士が心強いのは、競艇投資でのトラブル解決に動いてくれる点です。中には競艇投資での被害回復に豊富な実績を持つ事務所もあります。
「競艇投資 司法書士」「競艇投資 弁護士」などで検索し、信頼できそうな専門家に相談してください。競艇投資による詐欺被害の解決実績が豊富なところを選びましょう。
悪徳な競艇投資サイトによる被害額は返金できる場合もある
競艇でもうけが出ると誘う競艇投資サイトや、高い的中率や高配当を謳う競艇予想サイトの多くは、詐欺的行為と疑うべきです。騙される危険性があるので近づかないことをおすすめします。万が一、騙されてしまったら司法書士や弁護士に相談してください。
司法書士や弁護士は悪徳業者に対して返金請求をおこなえます。場合によっては、被害額を取り戻せるかもしれません。
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