「毎月借金を返済しているにもかかわらず、元金より利息が高いために借金がほとんど減らない」と悩む人は非常に多いです。
借り入れたお金そのものが元金(元本)で、元金に金利をかけて計算されるお金が利息です。
返済額の大半が利息に消えるのは、金利の高さや毎月の返済額の少なさが原因かもしれません。
利息が高くなる理由を知って正しく対処すれば、借金返済の負担を減らせるでしょう。
本記事では、元金より利息が高くなる原因やその状態を放置するリスク、利息を抑えて元金を早く減らす方法を解説します。
また、返済が難しいときの債務整理の方法もまとめました。
「利息ばかりの返済から抜け出したい」と考えている方の参考になれば幸いです。
- 元金より利息が高くなる原因
- 元金より利息が高い状態を放置するリスク
- 利息を抑えて元金を早く減らす方法
- 債務整理の方法
\利息っていくらかかる?/
元金より利息が高くなる原因3つ

借金の返済の内訳は、「元金と利息の支払い」です。
元金よりも利息が高いと、いくら返済しても借金が減らないケースがあります。
そこで、まずは元金より利息が高くなる原因について確認しておきましょう。
仕組みを説明するうえで理解しておきたい用語は以下のとおりです。
| 用語 | 意味 |
| 元金 | 借り入れたお金 |
| 利息 | 元金に金利をかけて計算されるお金
(計算式=借入残高×年利÷365日×利用日数) |
| 借入残高 | 借りたお金のうち、まだ返済していない金額 |
| 金利 | 借入残高に対する利息の割合 |
| 年利 | 借入残高に対して1年間にかかる利息の割合 |
| 最低返済額 | 毎月最低限支払うと契約で決められている金額 |
| 充当 | 支払ったお金を利息や元金の支払いに割り当てること |
借入残高に対して金利が高い
1つ目の原因は、借入残高に対して金利が高いことです。
金利が高いと、毎月の返済額の多くが利息に充てられるため、元金が減りません。
その結果、元金より利息が高くなります。
なお、年利の上限は、利息制限法によって以下のように決められています。
| 借入残高 | 上限金利 |
| 10万円未満 | 年20.0% |
| 10万円以上100万円未満 | 年18.0% |
| 100万円以上 | 年15.0% |
消費者金融や銀行は、上限に近い金利を設定する場合が多いです。
たとえば借入残高60万円の場合、金利を年18.0%程度に設定します。
金利が高いほど利息の負担は重くなるため、支払いの総額も増えてしまいます。
毎月の最低返済額が低く設定されている
2つ目の原因は、毎月の最低返済額が低く設定されていることです。
消費者金融や銀行では、借入残高に応じて月々の最低返済額が自動で決まるのが一般的です。
無理なく払える金額に設定されている反面、元金への返済分はわずかになってしまいます。
たとえば借入残高60万円・金利年18%の場合、毎月の利息は約9000円発生します。
最低返済額が1万円に設定されていた場合、最低返済額どおりに支払っても、元金は毎月約1000円ずつしか減りません。
返済額が低いと、完済までの期間が長期化します。
返済額の多くが利息に充当されている
3つ目の原因は、返済額の多くが利息の支払いに充てられることです。
毎月の返済は、利息への充当が最優先され、残った金額だけが元金に回るのが通常です。
たとえば借入残高70万円・金利年18%で、月1万2000円を返済する場合、返済額のうち1万500円が利息に充当されます。
元金の返済に充てられるのは、残りの約1500円だけです。
返済額のほとんどが利息の支払いに充てられると、元金がほぼ減らない状態が続きます。
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元金より利息が高い状態を放置するリスク3つ

「いずれ借金を返せるだろう」と考えて、元金より利息が高い状態を放置するのは危険です。
返済の負担は、時間とともに重くなるケースがほとんどです。
ここでは、元金より利息が高い状態を放置すると生じる主なリスクを3つ解説します。
元金がほぼ減らない
まず気をつけたいのは、長期間返済を続けても元金がほとんど減らないリスクです。
毎月の返済額と利息がほぼ同額だと、元金に充てられるお金はごくわずかしかありません。
「毎月返済している」という安心感だけが残り、借金を完済できる日はどんどん先になってしまいます。
返済期間が長期化し利息の支払総額が膨れ上がる
利息が借入残高に対して発生し続けるため、返済が長引くほど支払う利息の合計額は膨れ上がる点に注意が必要です。
たとえば借入残高60万円・金利年18%を、最低返済額に近い月1万円で返済し続けた場合、借金完済までに支払う利息の総額は約95万円にのぼります。
返済期間が長くなるほど、利息の負担も比例して重くなります。
返済できなくなり遅延損害金が発生する
遅延損害金(延滞金)が発生する場合がある点にも注意してください。
遅延損害金とは、返済に遅れた場合に通常の利息とは別に課される損害金です。
利息制限法では、借入残高にかかわらず、消費者金融や銀行からの借り入れにおける遅延損害金の年率(元金に対して1年間で発生する遅延損害金の割合)上限を一律で20.0%と定めています。
遅延損害金は次回の返済時に元金に優先して充当されるため、元金はさらに減りにくくなります。
具体的な金額は、以下の計算式で算出されます。
- 借入残高×遅延損害金の年率÷365日×遅れた日数
たとえば借入残高60万円で返済が10日遅れた場合、遅延損害金が約3300円発生します。
(60万円×20%÷365日×10日)
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利息を抑えて元金を早く減らす方法4つ

元金より利息が高い状態が続くと、返済が長期化し、いつまでも完済できません。
利息を抑えて元金を減らし、借金生活から抜け出すには、早めの対処が大切です。
ここでは、自分で取り組める主な方法を4つ紹介します。
毎月の返済額を増やす
1つ目の方法は、毎月の返済額を増やすことです。
毎月の利息額を超えて支払った分は、すべて元金の返済に回ります。
たとえば最低返済額が月1万円の場合、返済額を月2万円に増やすと、増えた1万円はまるごと元金に充てられ、翌月以降の利息も少なくなります。
以下に、借入残高60万円・金利年18%で返済額を変えた場合の違いをまとめました。
| 項目 | 月1万円で返済 | 月2万円で返済 |
| 完済までの期間 | 約13年(約155回) | 約3年5か月(約41回) |
| 支払総額 | 約155万円 | 約80万円 |
| 利息総額 | 約95万円 | 約20万円 |
返済額を月1万円増やすだけで、利息の負担は約75万円軽くなり、完済までの期間も約4分の1に縮まります。
ただし、生活費を削りすぎると返済が続きません。
家計に無理のない範囲で返済額を増やしましょう。
随時返済や繰り上げ返済を利用して元金を直接減らす
2つ目の方法は、随時返済や繰り上げ返済で元金を直接減らすことです。
随時返済・繰り上げ返済とは、決まった返済日に関係なく、好きなタイミングで追加返済できる方法です。
追加返済分は元金から直接差し引かれるため、翌月以降の利息を減らせます。
たとえばボーナスから3万円を随時返済すれば、元金はその場で3万円減る計算です。
1000円単位の少額でも、こまめに繰り上げ返済を重ねると効果が積み上がります。
金利が低い他社のローンへ借り換えて金利を下げる
3つ目の方法は、金利が低い他社のローンへ借り換えることです。
借り換えとは、現在の借金をより低金利のローンで借り直す方法です。
複数の借金を1つの借り入れ先にまとめる場合は、おまとめローンを利用するケースもあります。
たとえば借入残高60万円・年18%の借金を年14%に借り換えると、月の利息は約9000円から約7000円に減ります。
ただし、借り換えには審査があり、誰でも利用できるわけではありません。
返済期間が延びると総額が増える場合もあるため、利用する場合は注意しましょう。
新たな借り入れをやめる
4つ目の方法は、新たな借り入れをやめることです。
返済の途中で借り入れると、減らした残高が元に戻ってしまいます。
まずは、借り入れに頼らずに生活できるように、家計の見直しから始めましょう。
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元金より利息が高い借金の返済が難しいときは債務整理を検討しよう

家計を見直したとしても、現在の状況では返済が追いつかない場合もあります。
「元金より利息が高い」と感じるときや返済の目処が立たないときは、債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、借金の負担を法律にもとづいて整理する手続きの総称です。
債務整理をすれば、将来利息のカットや元金の減額を受けられる可能性があります。
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債務整理の方法4つ

債務整理には、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4種類があります。
ここでは、手続きごとの特徴と選び方の目安を順番に解説します。
任意整理
任意整理とは、裁判所を介さずに、司法書士や弁護士が債権者(お金を貸した側)と返済条件を交渉する手続きです。
交渉では、和解後に発生する将来利息のカットと、元金を3〜5年で分割返済する条件での合意を目指します。
将来利息をカットできれば、毎月の返済額をすべて元金の返済に充てられます。
そのため、元金より利息が高い状態を解消できるでしょう。
安定した収入があり、元金であれば返せる人には任意整理が向いています。
特定調停
特定調停とは、簡易裁判所が選任した調停委員を介して、債権者と返済条件を交渉する手続きです。
司法書士や弁護士へ依頼せずに進めるのが一般的なため、費用を抑えながら将来利息をカットしたい人に向いている方法です。
ただし、書類の準備や裁判所での交渉は、基本的に自分で対応しなければなりません。
個人再生
個人再生とは、地方裁判所に申し立てて借金を大幅に減額し、原則3〜5年で分割返済する手続きです。
任意整理では減らせない元金そのものを、最大90%まで減額できるのが特徴です。
将来利息を止めるだけでは借金の返済が難しいほど借金が膨らんでいる人に向いています。
ただし、利用できるのは、継続的な収入の見込みがあり、かつ借金の総額が5000万円以下の人に限られます。
自己破産
自己破産とは、地方裁判所から免責(借金の支払い免除)の許可を受けて、返済義務をなくす手続きです。
免責が認められれば、元金・利息・遅延損害金といったすべての借金の返済義務はなくなるのが原則です。
収入がなくても利用できるため、借金をまったく返せない状態の人向けの手続きです。
ただし、持ち家や高価な車、99万円を超える現金といった財産は、手続きの中で処分されます。
また、破産手続開始の決定から免責許可の決定までは、警備員といった一部の職業に就けない点にも注意が必要です。
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元金より利息が高くなるのは、借入残高に対する金利の高さや毎月の返済額の少なさが主な原因です。
返済額の増額や随時返済、借り換えで利息を抑えれば、元金は今より早く減らせます。
放置するほど利息の総額は膨らむため、できるだけ早く手を打ちましょう。
収入だけで返済が追いつかないときは、債務整理をすれば借金を減らせる可能性があります。
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