借金の返済が困難になったので任意整理をした方がよいと思うけれど、どこへ相談すればよいのかわからないという方はいらっしゃいませんか?
この記事では、任意整理を依頼するおすすめの相談先から、それぞれのメリット・デメリットまで解説します。
✓任意整理の相談先でおすすめなのは?
✓おすすめの相談先、それぞれのメリットとデメリット
任意整理とは何か?
任意整理とは、借金をした人が毎月の返済負担を減らすために行える手続きの一つです。
債権者との取引履歴に基づき、利息制限法に従って借金を計算し直し、債権者と和解します。
これにより、利息のカットや長期の分割払いで少しずつ借金を返済できるようになります。
また、これまでに利息を支払い過ぎていた場合は、過払い金の返還請求をすることもできます。
任意整理の相談先でおすすめなのは?
任意整理の相談先としておすすめなのは、以下5つの事務所または機関です。
- 弁護士・認定司法書士事務所
- 法テラス
- 日本貸金業協会
- JCCO(公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会)
- JBA(一般社団法人全国銀行協会)
本章では5つの相談先について、それぞれご紹介します。
1.弁護士・認定司法書士事務所
弁護士事務所に相談することで、任意整理を含むすべての債務整理をそのまま依頼できます。依頼人の代理人として、債権者との和解交渉や裁判所への申立てが可能です。
任意整理であれば、司法書士事務所へ依頼することも可能です。
依頼できるのは、債権者1社あたり、元金140万円以下の債務に限りますが、相談を無料で行っている事務所も多数あります。
丹誠司法書士法人でも任意整理についての相談を受け付けています。
電話・LINE・メールの3つの方法で手軽に相談ができますので、まず無料相談から始めたい方は、お気軽にお問い合わせください。
2.法テラス
日本司法支援センター法テラスとは、国によって設立された法的トラブル解決のための「総合案内所」です。任意整理についての相談も受け付けています。
法テラスでは、任意整理に関するよくある相談をホームページで公開しているので、そちらも参考にしてください。
経済的に困っている人を対象とした1回30分、3回までの弁護士や司法書士との無料法律相談もありますが、利用基準を満たさないと相談できないため注意が必要です。
3.日本貸金業協会
日本貸金業協会は、貸金業業界の自主規制機関です。債務者が不当な権利侵害を受けないために、コンプライアンス遵守を推進することも、同機関の役割です。
日本貸金業協会には相談窓口として貸金業相談・紛争解決センターがあり、2つの方法で無料相談ができます。
項目 | 概要 |
電話相談 |
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Web相談 |
|
(※)土・日・祝休日・年末年始休業日を除く
Web相談の場合、3営業日以内にメールではなく電話で回答が来る点に注意が必要です。
4.JCCO(公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会)
JCCO(公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会)は、クレジットや多重債務に悩む消費者の生活再建のため、公正・中立な立場から問題解決に取り組んでいる機関です。
JCCOには相談窓口として「多重債務ほっとライン」があり、以下の内容で相談を受け付けています。
項目 | 概要 |
多重債務ほっとライン |
|
また電話相談の結果、必要に応じてカウンセリング(面接相談)の予約もできます。
カウンセリングでは相談日時を予約すると必要な書類が郵送されるため、記入の上相談日に持参しましょう。
電話相談・カウンセリング・可能であれば任意整理も無料でできるので、まずは電話してみるのがおすすめです。
5.JBA(一般社団法人全国銀行協会)
JBA(一般社団法人全国銀行協会)は、銀行の健全な発展を通じて日本の経済成長に貢献することを目的に、全国的・国際的なレベルでさまざまな活動を行っており、国内の銀行のほとんどが加盟しています。
JBAでは多重債務問題への対策として、「カウンセリングサービス」を次の2拠点で行っています。
項目 | 概要 |
カウンセリングサービス(東京) |
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カウンセリングサービス(大阪) |
|
(※)祝日および銀行の休業日を除く
無料で相談できますが、面談は予約が必要なのと時間が限られているのでホームページで詳細を確認しましょう。
任意整理の相談先、それぞれのメリットとデメリット
任意整理の相談先は複数ありますが、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。前述した5つの事務所・機関、それぞれについてご紹介します。
1.弁護士・認定司法書士事務所に相談するメリット・デメリット
任意整理を弁護士事務所に相談するメリットは、次の通りです。
- 任意整理含む、すべての債務整理を代理してもらえる
- 専門性の高い弁護士に相談できる
一方、弁護士事務所に相談するデメリットは以下の通りです。
- 費用がかかる
- 扱える業務が幅広いため、事務所によって得意・不得意のジャンルがある
任意整理を認定司法書士事務所に相談するメリットは、次の通りです。
- 費用がやや安価な傾向がある
- 任意整理を得意とする事務所が見つけやすい
- 任意整理の手続きを代理してもらえる
一方、認定司法書士事務所に相談するデメリットは以下の通りです。
- 債権者1社あたり、140万円を超える債務を対象とした手続きの代理は依頼できない
- 任意整理以外の債務整理を行う場合は、代理人になれない
ただし、いずれの場合も書類作成やアドバイスといったサポートは行えます。
2.法テラスに相談するメリット・デメリット
任意整理について、法テラスに相談するメリットは次の通りです。
- 相談方法が電話・メール・チャットから選べる
- メールとチャットは24時間受け付けている
一方、法テラスに相談するデメリットは以下の通りです。
- 相談件数が多く手続きに時間がかかる場合もある
- 無料法律相談は、基準を満たさないと利用できない
相談方法が選べるのでハードルが低い相談先と言えますが、無料法律相談は基準を満たさないと利用できないことに注意しましょう。
3.日本貸金業協会に相談するメリット・デメリット
任意整理について日本貸金業協会に相談するメリットは次の通りです。
- 中立的な立場からのアドバイスをもらえる
- 貸金業者とのトラブル解決経験が豊富にある
一方、日本貸金業協会に相談するデメリットは以下の通りです。
- 弁護士や司法書士に相談した場合と比べ、専門的な法的アドバイスはしてもらえない
- 任意整理の具体的な手続きのサポートはしてもらえない
貸金業者との間で中立的な立場からのアドバイスをもらえますが、任意整理の具体的な手続きまではサポートしてもらえないのを覚えておきましょう。
4.JCCO(公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会)に相談するメリット・デメリット
任意整理について、JCCO(公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会)に相談するメリットは次の通りです。
- 借金問題に特化して相談を受け付けているため、実用的なアドバイスが受けられる
- 再度の借り入れを防ぐアドバイスをもらえる
一方、JCCOに相談するデメリットは、相談者が多いため手続きに時間がかかるケースがあることです。
5.JBA(一般社団法人全国銀行協会)に相談するメリット・デメリット
任意整理について、JBA(一般社団法人全国銀行協会)に相談するメリットは次の通りです。
- 銀行からの借り入れに関する問題に特化したアドバイスが受けられる
- 法律や金融に詳しい相談員に相談できる
- 借金問題の根本的な解決を支援してもらえる
一方、JBAに相談するデメリットは以下の通りです。
- 任意整理の具体的な手続きのサポートはしてもらえない
- 消費者金融やクレジットカードの借り入れに関するアドバイスは、あまり期待できない
まとめ
任意整理の相談先としておすすめしたい、5つの事務所または機関を紹介しました。
それぞれメリットとデメリットがあるため、自分のニーズに合った相談先を選ぶのが大切です。
この記事も参考にして、ぜひ完済への道筋を一緒に考えてくれる相談先を選んでください。
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