借金を思うように返せず、任意整理を検討しているけれど、その後の生活がどう変化するかわからず決断できない人は多いかもしれません。
本記事では「どのような理由から手続きに踏み切ったのか」「任意整理をしてどのような結果になったのか」がわかる、任意整理の体験談を紹介します。
✓任意整理と債務整理の違い
✓任意整理の流れ
✓任意整理の体験談
✓任意整理にかかる費用
任意整理とは?
任意整理とは、借金をした人が債権者と交渉した上で、将来利息を減らしたり長期の分割払いにしたりして、少しずつ返済できるようにする手続きです。
債権者にこれまでの取引履歴を出してもらい、利息制限法に従って法的に支払義務のある借金を計算し直して債権者と和解します。これまでに支払っていた利息によっては、過払い金の返還請求ができるかもしれません。
過払い金の返還も含めて、任意整理は弁護士や司法書士などに依頼するのがおすすめです。
任意整理と債務整理の違い
裁判所への申し立てや債権者との交渉で、借金の減額や免除をする手続きを債務整理と言い、債務整理には以下の4つの方法があります。
- 任意整理
- 特定調停
- 個人再生
- 自己破産
債務整理の方法の1つが任意整理です。複数の方法を比較し、自分にはどれが適しているのか検討してください。
任意整理の流れ
任意整理は、以下の7段階で進みます。
和解交渉とは、各債権者と司法書士・弁護士が、月々の返済額を減らせるように交渉することを指します。
3~5年の分割払いで完済できる金額まで減らすよう、交渉するのが一般的です。また将来的な利息をなくし、元本だけの返済も目指します。
任意整理の開始から終わりまでは、3か月程度かかると覚えておきましょう。
任意整理の体験談
実際に、当事務所へご依頼された方々の体験談を3つご紹介します。ただし、守秘義務があることから、一部詳細は伏せた解説となります。
返済期間の延長に成功したAさんの事例
医療現場で働く年収350万円の女性Aさんは、消費者金融やクレジットカードなどで複数の借り入れがあり、合計200万円の借金を抱えていました。
月々の返済による負担を軽くしたいという思いから、当事務所へ相談にいらっしゃったのです。
債権者のうち2社は、約1年で完済しなければならなかったところを、3年に延長することができました。
結果として元金は変わらないまでも、月々の支払額を大幅に減らすことに成功した好事例だと言えるでしょう。
情報商材がきっかけで借金を抱えたBさんの事例
製造業で働くBさんは3社からの借り入れがあり、総額約400万円(1社あたりの総額は140万円以下)もの債務を抱えていました。
Bさんの月収は当時20万円を下回っていたことから、返済は困難な状況だったと言えるでしょう。
これまでは節約をしつつ上記の月収でやりくりしていたBさんですが、情報商材を購入してしまったことで、収支のバランスを崩してしまったのです。
Bさんが抱える債務はすべて、情報商材の購入費でした。
相談時に、事前に債務整理のデメリットについてもご理解いただいたうえで、Bさんは任意整理を選択されました。
この結果各債権者との和解に成功し、借金は約90万円まで減額できたのです。
利息を含め、借金の総額を約310万円も減額し、返済の負担を軽減できました。
5社からの借り入れを、Wワークで返済していたCさんの事例
北海道で働く女性Cさんは、当事務所へ相談に来られた時点で5社からの借り入れがあり、利息も含めると、総額600万円ほど返済しなければならない状況でした。
Cさんには子供がおり、昼も夜も働くWワークで返済を続けていたのです。
しかし、利息もあることから元金がなかなか減らず、苦しい状況となり当事務所への依頼を決断されました。
Cさんの場合は、5社すべてと和解が成立し、将来利息のカットや減額に成功しました。
結果として、利息も含めて約600万円あった債務は250万円まで減額できたのです。
Cさんが、これからはゆっくりと子育てできることを願っています。
任意整理にかかる費用
上の表は「日本司法支援センター 法テラス」のホームページにて、任意整理の依頼時にかかる費用の目安として掲載されているものです。
上記の他に成功報酬や事務手数料なども含まれます。
債権者の数が増加するほど、着手金と実費が少しずつ増えていくとわかります。ただし当事務所を含め、多くの事務所で「分割払い」のご相談を承っています。
「今、支払えないから…」という理由で、債務整理を諦める必要はありません。
まとめ
任意整理の体験談を見ると「自分の借金は相談できない」「どうにもならないのではないか」という思い込みも薄れるのではないでしょうか。
また、司法書士や弁護士へ依頼することで、自分の状況にあった債務整理が進められます。
後々「任意整理してよかった」と思えるよう、早めに司法書士や弁護士へ相談してください。
コメントを書く