ネットサーフィンをしていると目に入る、「毎月〇〇万円もうかるビジネス」「スマホをタップするだけで稼げる」「無在庫ネット販売の極意公開」「月商〇〇円を売り上げ続ける自動ツールを提供します!」などという広告。
これらは、せどり・転売で稼げるとうたう詐欺業者の広告かもしれません。
こちらの記事では、せどり・転売にまつわる詐欺的行為の被害の実態やその手口、詐欺被害にあわないための注意点、返金を受けるための方法などをまとめています。
最後までお目通しいただければと思います。
せどり・転売とは
「せどり」とは、古書店やリサイクルショップなどで安く販売されている商品を買い、高く売って、その差額で利益を得る転売ビジネスのことです。
もともとは、古書店等で売っている本を安く買い、ほかの古書店等に高く売って利ざやを稼ぐこと、またはそれをする者を指す、古本業界の用語でした。
現在は、「掘り出しものを見つけ、適正な価格で第三者に転売する」という意味合いで使われています。
せどり・転売にまつわる詐欺的行為の被害とは
近年、価格比較サイトが充実し、一般の消費者でも最安値の商品を検索することが容易になりました。したがって、せどり・転売の初心者が「誰でも」「簡単に」「確実に」稼げるということはありえません。
さらに、せどりの主な販売場所となる大手通販サイトでは、注文を受けてから商品を購入し、在庫を抱えることなく仕入れ価格と販売価格の利ざやを稼ぐ「無在庫販売」でのせどりは禁止されています。
無在庫販売でのせどりを禁止している大手通販サイトでは、無在庫販売が発見され次第、警告やアカウント停止の措置が採られます。
ゆえに、そもそもビジネスとして成立することもないのです。
しかし、すぐに収入を増やしたい、簡単にお金を稼ぎたいと思っている方にとって、「毎月〇〇万円もうかるビジネス」「スマホをタップするだけで稼げる」などのうたい文句は、非常に魅力的に聞こえるでしょう。
近ごろでは、こういった一般消費者の心理を利用して、詐欺まがいの行為をはたらく事業者が増えています。
具体的には、「誰でも簡単に稼ぐことができる」「確実に結果を出せる」などのうたい文句で、そういった実態がないにもかかわらず、せどり・転売に関するノウハウを記載した高額な情報商材(※)を購入させたり高額なセミナー受講させたりして、金銭をだまし取ろうとするのです。
※副業や投資、ギャンブルなどで高額な収入を得るためのハウツーやマニュアル、ノウハウ等と称して販売される情報のこと。
せどり・転売にまつわる詐欺的行為は、いわゆる「スマホ副業詐欺」のひとつです。
スマホ副業詐欺については、下記の記事で詳しく解説いたしております。 インターネットを閲覧しているとき、「簡単高収入な副業!」「誰でも簡単に月収〇〇万円!」「●●するだけで高収入!?」などという謳い文句を掲げている広告などを目にしたことはありませんか?
これらは副業詐欺です。
今回はこのスマホ副業詐欺[…]
せどり・転売にまつわる詐欺的行為の種類
せどり・転売にまつわる詐欺的行為には、大きく分けて2つの種類があります。
情報商材の販売
主にインターネット上で購入から受け取りまでをおこなう実利的な情報、つまり情報商材を売買することで金銭等をだまし取る方法です。
情報商材は、「情報」の内容自体が商品となる性質上、購入者が内容を知った時点で商品価値を失い、複製や転売も容易になることから、購入希望者に対して内容を具体的に説明できない場合が多く、これを悪用した詐欺まがいの行為が横行しています。
セミナー、サポート契約
せどり・転売で稼ぐためのハウツーやノウハウを、高額なセミナーや電話サポート、オンラインサロンなどの契約者に伝えるという形で金銭等をだまし取る方法です。
悪質な事業者は、「かならず稼げる」「誰でも成功する」などといううたい文句で消費者を勧誘し、高額なセミナーなどを受講する契約を取りつけます。
しかし、実際のセミナーや電話サポートでは、利益に結びつくような情報を得ることはできません。
以下では、これらのせどり・転売にまつわる詐欺的行為の手口について解説します。
せどり・転売にまつわる詐欺的行為の手口
せどり・転売にまつわる詐欺的行為をおこなう事業者が、一般消費者に多額の金銭等を支払わせるまでの流れは、以下のとおりです。
インターネット広告やSNSなどを介して消費者を勧誘
副業サイトや求人サイトの広告、SNSのダイレクトメッセージなどで、「かならず稼げる」「絶対もうかる」などとうたい、消費者を事業者の広告用ウェブサイトに誘導します。
広告用ウェブサイトでは、「お金を稼ぐ情報を無料で配信する」などの名目で、消費者に公式LINEの友だち登録や、メールマガジンへの登録を促します。
LINEの友だちやメールマガジンに登録すると、「短時間で月収+10万円」「再現性100%」「在庫を抱える心配なし!」などと、事業者の紹介する副業をおこなえば稼ぐことができるというメッセージが何通も届きます。
これらのメッセージには、無料のセミナーへの参加や、ごく少額(10,000円程度)の商品購入を促すリンクが貼られています。
これまでの広告のうたい文句やメッセージを見て興味を持った消費者は、事業者の紹介する副業をおこなうことこそがお金を稼ぐ近道だと考えるようになり、セミナーへの参加や少額の商品購入を申し込みます。
情報商材等を送付し、電話相談などに消費者を誘導
セミナーに参加したり、少額の商品を購入したりした消費者には、事業者がすすめる商品やサポートなどについての情報(以下、「情報商材」といいます。)が配布されます。
情報商材では、事業者がすすめる商品を使う、または事業者のすすめるサポートを受けておこなう「副業」の正体が明らかになります。
せどり・転売に関連する詐欺的行為の場合、この「副業」とは、手元に商品を持たないまま通販サイトAに商品を出品し、注文を受けてから別の通販サイトBでその商品を購入して、注文者に発送するというものです。
在庫を抱えることなく仕入れ価格と販売価格の差額等を稼ぐ、つまり「無在庫販売」で「せどり」をおこなうビジネスです。
情報商材中では、事業者のすすめる商品やサポートは、このビジネスについてのハウツーやノウハウを提供するものだということが説明されます。
しかし、この情報商材には一般的なツールの利用方法等しか記載されておらず、このビジネスで成功するための具体的なノウハウについての記載はありません。
一方、この情報商材ではビジネスで成功するためのツールやサポートが紹介されており、稼げる金額が大きくなるほどツールやサポートも高額(数万円〜数百万円)になることが記載されています。
さらに、この情報商材には、「不明点があればご相談ください」「いつでもサポーターが対応いたします」などと、電話での相談に申し込むことを促す文言が書かれています。
消費者は、情報商材を見ただけではこのビジネスの具体的な進め方がわからず、詳しい説明を聞くために電話相談の申し込みをします。
電話勧誘などにより、高額な商品等を購入させる
消費者が電話相談を予約すると、事業者の勧誘担当者から電話がかかってきます。
担当者は、「有料プランだとより多くのサポートが受けられます」「100万円支払っても、かならずそれ以上に稼げます」などと高額な商品を購入したり、高額なセミナーの受講契約をしたりするよう、消費者をしつこく勧誘します。
消費者は、高額な商品やセミナーを購入しさえすれば、せどり・転売ビジネスで成功するためのツールやサポートを利用することができ、近日中に多額の報酬を得られると信じて、高額な料金を支払います。
消費者は、購入した商品やセミナーを利用しようとしますが、それらの商品やセミナーから、「かならず稼げる」などのうたい文句を実現できるような情報は得られません。
さらに、大手通販サイトの規約では「無在庫販売」は禁止されており、「無在庫販売」をおこなうアカウントを通販サイト運営事業者が発見した場合は、警告の上、アカウント停止の措置が採られます。
消費者は、せどり・転売ビジネスを続けることができなくなるのです。
せどり・転売で稼ぐなら
せどり・転売は、ビジネスの手法のひとつです。
しかし、せどり・転売で成功するためには、仕入れの知識や人脈など、さまざまな要素が必要です。初心者が短期間で成功させることは、非常に困難なビジネスだと言えます。
もちろん、世の中には、せどり・転売初心者にとって本当に役立つセミナー、電話サポート等も存在します。
本当に役立つものを見分けるためには、下記を参考にしてください。
誇大広告ではないか
悪質な事業者の広告では、「誰でも簡単に大金を稼げる」「絶対に損はしない」「確実に儲かる」など、虚偽の事実を述べたり、将来の不確実な事項について断定的な言い方をしたりして、不当な勧誘をおこなうことがあります。
虚偽の事実を述べたり、将来の不確実な事項について断定的な言い方をしたりすることは、それぞれ消費者契約法でいう「不実の告知」や「断定的判断の提供」にあたり、相手業者への返金請求の根拠となります。
消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し
第四条 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
一 重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認
二 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認
2 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意又は重大な過失によって告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。出典:「消費者契約法」(2023年12月13日閲覧)
販売者の事業者情報や実績は明らかか
「せどり・転売ビジネスに役立つ」というツールやセミナーを販売する事業者の会社名、代表者、会社の住所や連絡先がウェブサイトに記載されていない、または記載されていてもでたらめなものであった場合は、注意が必要です。
また、事業者がすすめるツールやセミナーを利用して本当に実績を上げている人がいれば、証拠となる売り上げ等のデータや、場合によってはツールやセミナーの内容の一部、導入にともなうデメリットも明示できるでしょう。
そのほか、広告に「販売終了まで残り〇〇分!」「セミナー残り○席!」等タイマーや残席数が記載されている、「この特典がつくのは今だけですよ」などと過度なプレッシャーを与えてくるといった場合にも、検討が必要です。
返金してほしいときは?
丹誠司法書士法人では、せどり・転売にまつわる詐欺的行為の被害にあわれた方からご依頼をいただくことも多く、相手業者との交渉実績、返金実績も多数あります。
われわれがおこなう返金請求方法は、基本的に下記の2種類です。
- せどり・転売詐欺の相手業者に直接働きかける
- 収納代行会社・決済代行会社に働きかける
この2種類の違いは、せどり・転売詐欺をはたらく事業者の登録が、日本国内にあるかどうかです。
せどり・転売詐欺をはたらく事業者の登録が日本にある場合は、返金を求める書面の通知をおこないます。
その後、交渉をおこない、返金を求めます。
せどり・転売詐欺をはたら事業者の登録が、海外でなされていることも多くあります。
海外で活動しているかどうかにかかわらず、事業者の登録が海外でなされていると、日本の法律に基づいて交渉することができません。
この場合は、収納代行会社・決済代行会社に対して返金を求める書面の通知をおこない、収納代行会社・決済代行会社から返金を受けられるように働きかけます。
収納代行会社・決済代行会社とは、社会的信用性等に乏しくカード会社と直接の加盟店契約を結ぶことができない情報商材の販売会社等の多くが、クレジットカード決済の導入に際して利用しているものです。
すなわち、収納代行会社・決済代行会社は、せどり・転売にまつわる詐欺的行為をおこなう事業者に、決済手段を提供していると考えるのです。
決済代行会社については、こちらの記事で詳しく解説しております。
せどり・転売にまつわる詐欺的行為をおこなう事業者や、収納代行会社・決済代行会社にスムーズに連絡がつかない場合は、例外的にクレジットカード会社や銀行等に連絡要請をするなどの手段を取ります。
まとめ
お金の問題は、人生の問題とイコールと言っても過言ではありません。
せどり・転売にまつわる詐欺的行為の被害の多くは、支払額が高額になります。
そのため、被害が生活に直結した問題を引き起こしていることも多くあります。
詐欺的被害にあったことがわかると、『どうして支払ってしまったのか』『どうしてあのとき詐欺だと気づけなかったのか』などと、ご自分を責めることもあるでしょう。
大切なお金が詐欺的行為で奪われたという事実は、心身に多大なストレスを与えます。
このような状況を解消するには、支払ったお金を返してもらうべく動くことが肝要です。
まずは被害にあわないようにするということが大切ですが、被害にあってしまったときは、そのあとに取るべき行動に目を移しましょう。
被害の回復は、時間との勝負でもあります。
多くのせどり・転売にまつわる詐欺的行為をはたらく事業者は、短期間で名前や連絡先を変え、逃げおおせてしまうからです。
もちろん、時間が経っているからといって、私たちは返金交渉を諦めません。
数年前の被害回復を叶えた返金実績も多々あります。
「被害にあったかもしれない」と思ったときは、すぐに司法書士など詐欺被害を専門としている法律の専門家にご相談ください。
なお、警察に被害届を出した場合、せどり・転売にまつわる詐欺的行為の実行に関わる人物が逮捕等されたとしても、返金されることはありません。
返金を受けたい場合は、詐欺被害を専門としている法律の専門家への相談が必要です。
丹誠司法書士法人では、ご相談を無料でお受けしております。
ご相談の結果、詐欺的行為の被害にあっていたとわかれば、ただちに返金に向けて対応を始めます。
不安な気持ちを解消するために、まずは私たちにご相談ください。
ともに不安や問題を解決し、平穏な日常を取り戻しましょう。
※こちらの記事は 2023年12月13日時点の法令等にもとづいて書かれています。
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