サクラ詐欺は近年、出会い系サイトやコミュニケーションアプリなどで多発している詐欺的行為の一種です。
偽のユーザー(サクラ)を使って他の利用者を騙し、金銭を不当に得ようとします。
今回は、サクラ詐欺の手口や具体例について紹介します。
またサクラ詐欺から身を守るためのポイントや被害にあった場合の対処法もあわせて解説します。サクラ詐欺による被害拡大を防ぎたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
✓サクラサイトで多く見られる手口や具体例
✓サクラ詐欺から身を守るためのポイント
✓サクラ詐欺の被害にあった場合の対処方法
サクラ詐欺とは?
サクラ詐欺とはインターネット上でユーザーを騙し、金銭を奪うことを目的とした詐欺的行為です。
SNSやマッチングアプリ内で、実在しない人物もしくは他人の写真を使ってユーザーの興味を引きつけ、メッセージを送受信させるために必要なポイントを購入させるといった手口が一般的です。
ユーザーはサクラを相手にしていることに気付かず、お金を使い続けてしまう傾向にあります。
サクラ詐欺の始まり
サクラ詐欺は、インターネットの普及とともに始まったとされています。
架空の人物を利用してユーザーを騙す手口は昔から存在し、メールやチャットなどコミュニケーション手段が発達するにつれて、手法が多様化したと言えるでしょう。
インターネット通信による利便性の向上によって、SNSやマッチングアプリが普及し、サクラ詐欺の活動がさらに盛んになっています。
芸能人や著名人になりすましたり高額当選を匂わせたりと、手段も巧妙化しており、多くの被害が報告されています。
サクラ詐欺で多く見られる手口
次に、サクラ詐欺で多く見られる手口を紹介します。心当たりがある場合は、速やかに連絡を断つのがおすすめです。
魅力的な誘いを行う
サクラ詐欺はユーザーの興味を引くために、非常に魅力的な誘いを仕掛けてきます。たとえば、出会いを求めるような内容や儲け話に関する内容が送られてくるなどです。
詐欺的行為に気づかずにメールの送受信を繰り返すことで、少額ずつの課金が積み重なり、のちのち大金を騙し取られていたことが発覚するというのは、よくあるケースです。
挑発や脅しの手法を使う
サクラ詐欺では、ユーザーの心を揺さぶるために挑発や脅しのような手段も用いられます。
「ここで退会すると、今までのポイントが無駄になる」「あなたの秘密を漏らす」といった内容や、弁護士を名乗って「訴訟提起する」と脅すようなメッセージが届き、さらに金銭を騙し取ろうとします。
ユーザーは不安や恐怖心から、さらに深くサクラ詐欺に巻き込まれてしまいます。
メールやメッセージでのやり取りを求める
サクラ詐欺の手口の一つに、メールやメッセージでのやり取りを求めてくる場合もあります。サクラは巧妙な手法でメッセージを送ってきて、ユーザーが自分から話を進めたくなるように仕向けます。特に、ポイント制のサービスを利用しているサイトでは、このような手法が多用されます。
サクラからの楽しいメッセージは、高額なポイントを購入させることを目的に送られているため、注意してください。
また、サクラ詐欺は実在する人物だと信じ込ませるために、詳細なプロフィールや写真を用意していることもあります。
サクラ詐欺の具体例
サクラ詐欺の具体例を紹介します。近年、以下のような詐欺的行為が発生しています。
マッチングアプリの例
マッチングアプリを使ったサクラ詐欺の手口は、極めて巧妙です。
たとえば、出会いを求めるユーザーを装ったサクラが「特別な話がある」といった、魅力的な誘い文句でユーザーを別の有料サービスに誘導します。
この手口には、ユーザーに有料ポイントを購入させることで利益を得る狙いがあります。
「副業の紹介」や「当選金のお知らせ」を装った例
サクラ詐欺はマッチングアプリだけでなく副業詐欺や高額当選金詐欺にも利用されます。
投資や副業の場合、サクラは「高収入の在宅ワーク」や「高額当選」といったうまい話を持ちかけてユーザーを引き込みます。
たとえば、サクラが「今すぐに始められる簡単な副業を紹介するために必要」と言って、会員登録料を請求してくるケースです。
しかし、実際にはこのようなビジネスは存在せず、登録料は悪徳業者の手に渡る仕組みです。
サクラ詐欺から身を守るための6つのポイント
ここからは、サクラ詐欺から身を守るためのポイントをみていきましょう。
不審なメッセージには反応しない
サクラ詐欺の手口として、異性との出会いや交遊を誘うような内容のメッセージが送られてくることがあります。
メッセージは非常に魅力的に見えるかもしれませんが、これは詐欺的行為の一環かもしれません。不審なメッセージには、反応しないことが重要です。
また、匿名性の高いコミュニティサイトやマッチングアプリ内で行われるため、ユーザーは相手がサクラであると気付きにくいでしょう。知らないアドレスからの連絡や突然の友人申請には、警戒してください。
個人情報を簡単に提供しない
サクラ詐欺では、金銭ではなく、個人情報が狙われることもあります。
個人情報を提供することで、自分のプライバシーが侵害されるばかりでなく、不正利用の危険も高まります。どのような理由であれ、見知らぬ相手に対して、簡単に個人情報を提供しないようにしましょう。
疑わしいサイトやアプリの利用を避ける
サクラ詐欺は、サクラサイトや怪しげなアプリを通じて行われることも多く見受けられます。魅力的な異性ばかり利用しているように見えるサイトやアプリは、危険性が高いと言えます。
またサクラ詐欺は、巧妙に心の隙間を狙ってきます。特に、孤独感やストレスを感じている人は狙われやすいです。
たとえば、真剣に相談にのってくれたり頻繁にメッセージを返してくれたりする相手は、非常に魅力的かもしれません。しかし、サクラサイトや怪しげなアプリからの誘いに乗ってしまうと、メールのやり取りのためにポイントを購入させられ、結果として経済的に大きな損失を被ることになります。
支払わないで連絡を絶つ
サクラから支払い要求が来た場合は、絶対に応じないことも重要です。また、繰り返しメッセージが届く場合はすぐに連絡を絶ち、詐欺的行為の被害を広げないようにしましょう。
知らないアドレスからのメッセージには特に警戒し、不自然な誘いには対応しないように心掛けてください。
友人や家族に相談する
サクラ詐欺にあいそうになった場合は、一人で対処するのではなく信頼できる友人や家族に相談することが大切です。
冷静かつ客観的な意見をもらうことで、詐欺的行為の手口に引っかかるリスクが減少します。また、周囲に相談することで心理的負担も軽減されます。
サクラ詐欺の被害は、知識を共有することも効果的です。自分が知っている情報を家族や友人と共有することで、周囲の人々が騙されるリスクも減らせます。
サクラ被害にあった場合の対処法
最後に、サクラ被害にあった場合の対処法について詳しく解説します。
警察に被害届を出す
サクラ詐欺にあった場合は、被害届を提出しておきましょう。被害届はお住まいの地域の警察署で受け付けています。
被害届を出す際は、詐欺的行為にあった日時ややり取りの詳細、サイトのURLといった情報を提供しましょう。
司法書士・弁護士に相談する
被害届を提出しただけでは、だまし取られたお金が返ってこないケースも多々あります。
被害額を取り返したい場合は、司法書士・弁護士に相談することが有効です。サクラ詐欺による経済的損失の回復を目指して、返金請求を行います。
また、今後同じような詐欺的行為にあわないための予防法を学べることもポイントです。
サクラ詐欺に騙されないための心得を!
サクラ詐欺を未然に防ぐためには「よく知ること」が不可欠です。サクラ詐欺の手口について理解を深め、怪しいサイトやメッセージに対して警戒心を持つようにしましょう。
何か怪しいと感じた場合は、すぐに周りに相談しましょう。サクラ詐欺は一人で抱え込まずに、他の人の意見を聞くことで冷静な判断ができます。
丹誠司法書士法人では、サクラ詐欺に対する被害相談を受け付けています。LINEにて無料相談も承っておりますので、詐欺的行為の疑いがある場合はお気軽にご相談ください。