詐欺的行為の被害は、現代社会において深刻な問題です。被害者は金銭的損失だけでなく、精神的なダメージも受ける可能性があります。
詐欺師に騙されないためには、その特徴を理解することが重要です。
そこで今回は詐欺師を見抜くために、その特徴について詳しく紹介します。被害にあった際の対処法も解説するので、詐欺的行為から身を守る術を知っておきましょう。
✓詐欺師の見分け方
✓詐欺被害にあった際の対処方法
詐欺師に共通する10個の特徴
まずは、詐欺師に共通する特徴からみていきましょう。
- 口が上手い
- 社交的で好印象を持たせる
- 人を褒めるのが上手い
- 偽名を使用している
- 写真や動画撮影を嫌がる
- 一対一の関係にこだわる
- 頭の回転が早い
- 家族や交友関係を話さない
- 儲け話を持ちかける
- 心理を巧みに操る
詐欺師の特徴1:口が上手い
詐欺師の特徴として一般的なのが、「口が上手い」ことです。詐欺師は相手を引き込むために、巧妙な話術や説得力のある言葉を使います。詐欺師はまるで、敏腕セールスマンやカウンセラーのように親しみやすく、話していると自然に警戒を解いてしまうことも多く見られます。
話の中で彼らは、詐欺的行為を疑わせないように、常に自信満々です。いかに話が魅力的でも、一度冷静になって考えることが大切です。
詐欺師の特徴2:社交的で好印象を持たせる
詐欺師は、社交的で初対面から好印象を持たせることが得意です。人懐っこい性格を演じており、初対面であっても親しみやすい話し方や態度で接してきます。
詐欺師はこちらの好みや関心を探り、得た情報を会話の中で巧みに利用します。また、自身の魅力や経歴を強調した自己アピールも特徴です。著名人との関係や高学歴、高収入といった話題を持ち出し、あたかも自分が「すごい人物」であるかのように装います。最初から心を開かず、少し距離を置いて様子を見ることが重要です。
詐欺師の特徴3:人を褒めるのが上手い
詐欺師は、人を褒めることが非常に上手です。相手の自尊心をくすぐり、信頼を得るためにはいくらでも褒めます。
ただし並べられた美辞麗句には、単に相手を喜ばせる以外の目的があります。被害者の信頼を獲得し、心理的に優位に立つためです。
特に社交的で好印象な人物を装い、早い段階で好意を持っていることを告げてきます。被害者に対して安心感を与え、警戒心を緩めさせる企みがあります。過度な賛美に対しては、冷静に受け取ることが重要です。
詐欺師の特徴4:偽名を使用している
詐欺師は、自分の身元を隠すために偽名や偽の身分証明書を使用します。そのうえで自分自身にやましいことがないとアピールするために、偽名や偽造された身分証明書を多用するのが特徴です。詐欺師が使用する偽造身分証明書は高品質であり、被害者が気づきにくい傾向にあります。
また、偽名を使う理由は実際に詐欺的行為を働いた後に追跡を難しくし、詐欺的行為が発覚した際に逃げやすくなることにあります。相手の身元に関しては、公的書類や信頼できる第三者を通じて確認することが大切です。
詐欺師の特徴5:写真や動画撮影を嫌がる
詐欺師は、証拠を残さないために写真や動画の撮影を嫌がることがあります。写真や動画によって身元が特定されてしまうリスクを恐れるためです。
SNSなどで知り合った人物と対面した場合は、相手の写真を求めたり、一緒に写真を撮ろうと提案したりするのも大切です。顔写真がきちんと得られれば、その人物が実在することや、偽名を使用していないかを確認する手掛かりになるかもしれません。
詐欺師の特徴6:一対一の関係にこだわる
詐欺師は、一対一の関係にこだわる傾向もあります。被害者を孤立させて、周囲の目から逃れるためです。詐欺師にとって一対一の状況は、被害者に関する情報をより深く引き出しやすくなる、自分の作り上げたキャラクターを維持しやすくなるといったメリットがあります。
また、一対一の関係を強調することで、被害者が友人や家族に相談する機会を減らし、詐欺的行為が露見する危険を回避する意味もあります。
詐欺師の特徴7:頭の回転が早い
詐欺師の特徴として、頭の回転が早いことも挙げられます。詐欺師は瞬時に状況を把握し、適切な言動を繰り出すことで相手を騙します。具体的には、詐欺師は素早く話の流れを変えたり、相手の疑問や警戒心を払拭すべく巧妙な説明をする傾向があります。
また、頭の回転が早い詐欺師は会話の途中で相手の感情を読み取り、話を合わせる術も持っています。詐欺師に騙されないためには冷静に判断し、少しでも「おかしいな」という違和感をもったら、放置しないことが重要です。
詐欺師の特徴8:家族や交友関係を話さない
詐欺師の特徴の一つに、家族や交友関係について話さないこともあります。パーソナルデータを明かさず、実態をつかませないための策略です。
詐欺師は、信頼関係を築くための魅力的なキャラクターを演じる一方で、プライベートな情報を隠す傾向があります。例えば「家族は遠くに住んでいる」とはぐらかし、自分の背景について詳しく聞かれることを避けるでしょう。また魅力的で信頼感を与える話題を巧みに振ることで、相手に違和感を抱かせないようにしています。
詐欺師の特徴9:儲け話を持ちかける
詐欺師の特徴として儲け話を持ちかける手法があります。高額な利益を短期間で得られると豪語し、被害者の欲望を巧みに利用します。詐欺師は口が上手く、儲け話に関する専門的な知識を持っているかのように装うことで、信頼を得ようとするのも特徴です。過去の成功事例を強調し、被害者に「この投資は間違いない」と思わせる傾向にあります。
詐欺師による儲け話は、リスクについては触れられていないことが多く、あくまで「確実に利益を得られる」と強調します。
証拠を残さないために、契約書や具体的なデータを示さず、口頭での説明や曖昧な情報を提供するのもポイントです。
中には、被害者に対して圧力をかけ、高額な投資を急かすことも多く見られます。
詐欺師の特徴10:心理を巧みに操る
詐欺師は、被害者の心理を巧みに操るという特徴を持っています。その中には、「恐怖心」や「安心感」を利用して被害者をコントロールする手法もあります。
例えば、急な投資話やチャンスを持ちかけて「今すぐ行動しないと後悔する」といった恐怖心を煽ります。また、詐欺師はターゲットへ安心感を与えるために、信頼できる人物を装う傾向にあるのも特徴です。
社会的に信用されている著名人や機関の名前を頻繁に出し、あたかも自分と繋がりがあるかのように振る舞うことで、被害者の警戒心を解こうとします。
詐欺被害にあわないための5つの見分け方
次に、詐欺的行為の被害にあわないための見分け方を紹介します。
身元確認を徹底する
詐欺師の特徴を理解し、相手の身元を確認することが重要です。相手が提供する情報や身分証明書をそのまま鵜呑みにせず、事実を確認するようにしましょう。
口が上手い詐欺師は、信頼できそうな言葉遣いや態度で近づいてくる傾向があります。しかし、事実を確認せずに信じてしまうと、詐欺的行為にあうリスクが高まります。
高額な支払いの要求に注意する
詐欺師は、高額な支払いを要求することで金銭的な利益を得ようとします。
特に投資詐欺や結婚詐欺では「短期間で大きな利益が得られる」や「緊急にお金が必要」と言って、高額な支払いを求めます。
冷静になってその要求に正当性があるかどうかを考えるだけでなく、第三者の意見を求めることも重要です。
過度に親密になることを避ける
詐欺師は人を褒めるのが上手であり、社交的で好印象を持たせるテクニックも持ち合わせているため、短期間で親密になることを得意としています。しかし、相手の距離を縮めてくるペースに違和感をおぼえたら、警戒しましょう。
快く写真を撮らせてくれるかを確認する
詐欺師だと見抜くには、快く写真を撮らせてくれるか確認するのもポイントです。写真写りが悪いからと断られたり、撮った写真の削除を求められたりした際は、注意が必要です。
反対に写真を撮らせてくれる場合は、相手を信用する基準にもなります。
家に入れてくれるかを確認する
家に入れてくれるかどうかを確認するのも、詐欺師かどうかを見極めるポイントです。詐欺師は身元が発覚するのを防ぐために自分の情報を隠します。
自分自身のさまざまな情報が保管されている家には、呼びたがらないでしょう。
家に招くことを極端に嫌ったりはぐらかされたりした場合は、詐欺師の可能性が高いかもしれません。
詐欺被害にあった時の対処法
最後に、詐欺被害にあった時の対処法をみていきましょう。
警察へ被害届を提出する
詐欺的行為の被害にあった場合は、警察に相談し、被害届を提出することが大切です。
詐欺師は巧妙な手口を使って信頼を得て、金銭や個人情報を騙し取ります。早めに被害を報告することで、事件の捜査が始まり、詐欺師の特定や逮捕につながる可能性があります。
できるだけ詳細な情報を提供し、詐欺師の特徴を正確に伝えるようにしましょう。
被害者サポート団体へ連絡する
詐欺被害者の救済を目的としたサポート団体に連絡することも、被害回復の一助となります。
被害者サポート団体では、心理的な支援や法的アドバイス、情報提供などを行っています。
安心して相談できる環境が整っているので、一人で悩まず積極的に支援を求めましょう。
法律の専門家に相談する
詐欺的行為の被害にあった場合は、法的手段を検討することも重要です。
弁護士・司法書士に相談することで、法的手続きを進めるためのアドバイスを受けられます。
詐欺師の資産凍結や返金請求などの措置によって、被害を回復しやすくなります。
詐欺師の疑いがあるなら、丹誠司法書士法人へ相談を
詐欺師に騙されないためには、言動の特徴を把握しておくことが大切です。
詐欺師はターゲットの判断力を鈍らせようとするため、少しでも疑問が生まれた際は一人で判断せずに、周りの人や第三者に助言を受けるのがおすすめです。
丹誠司法書士法人では、詐欺的行為にあった際の最善の行動をご提案します。LINEにて無料相談も承っていますので、詐欺的行為の疑いがある場合はお気軽にご相談ください。