※こちらの記事は2024年6月27日時点の情報等にもとづいて書かれています。
少しでいいから、アイドルの〇〇と話してみたい…！
女優の〇〇とプライベートな会話ができる芸能人ってうらやましい！
アイドルや女優のファンであれば、誰もが一度はこのように思った経験があるでしょう。普段出会うことのない芸能人と、何かの偶然で出会えたらラッキーですよね。
そんなファン心理を利用した＇芸能人のなりすまし詐欺＇は、かなり以前から存在します。
「今さら引っかからないでしょ…」と思っている人ほど要注意。最近では、アイドルや俳優・女優だけでなく、誰もが知る実業家・経営者の名前を語った詐欺も横行しています。
お金持ちというイメージが定着しているからこそ「うまくできすぎている話」でも、この人なら…と思ってしまうかもしれません。今回は「芸能人のなりすまし詐欺」について解説します。
なりすましとは
そもそも＇なりすまし＇とは、特定の誰かのフリをする・なりすます行為のことです。芸能人やインフルエンサーといった著名人になりすましているケースが多く見られます。過去1年間、都内で発覚しているなりすまし詐欺の被害件数は210件。被害額はおよそ38億円におよびます（※）。
なりすましの目的としては、次のようなことがあげられます。
- 金銭（利益）を得るため
- 承認欲求を満たすため
- 何らかのシステムを利用するため
今回は上記3つのなかでも、1つ目の目的のために行われる「なりすまし」について解説します。
※NHKニュース「有名人なりすましの偽広告 都内の去年の被害額約38億円 警視庁」より
芸能人なりすまし詐欺とは
なりすまし行為のなかでも多いのが＇芸能人へのなりすまし＇です。特に、誰もが知る実業家やアイドルなどになりすましているケースです。また本人（芸能人）になりすましているケースだけでなく、芸能人の「マネージャー」になりすますケースもあります。
マネージャーは、一般人でありつつも芸能人との距離が非常に近く、またインターネット上に詳細なプロフィールが掲載されていないため、なりすましやすいのかもしれません。本人とマネージャー、両パターンのなりすましについて、特徴を解説します。
芸能人「本人」を騙っているパターン
芸能人「本人」になりすますパターンは、芸能人なりすまし詐欺の定番です。有名アイドルや俳優・女優、実業家を騙ったケースが多くあります。しかしなかには、あえてまだ認知度の低い「アイドルの卵」「俳優の卵」を装っているケースも見られます。
詐欺のきっかけとしては、以下のような手口が頻発しています。
- SNSでDMが届く
- 間違いメールやLINEが届く
1の場合は、投稿内容やプロフィールで、なりすます芸能人の「裏アカウント」を匂わせているパターンです。匂わせアカウントから「気軽に話せる友達が欲しい」「相談にのってほしい」といったDMが届きます。
2の場合は「〇〇（芸能人の名前）です。スマホが壊れてしまったため、△△から連絡先を聞きました」といった文言で届きます。△△には、同じグループのアイドルや芸能関係者の名前が入ります。
実際に、某アイドルグループのメンバーから送信された「間違いメール」を装った被害として、以下のような事例があります。
勝手にサイトへ登録されており、ある日メールが来ました。メールに返信をしたら、連絡先を交換できることになった。
しかし交換は有料であり、私が支払いを怠った場合は、ペナルティが課されると言われました。すでに連絡先を交換するために、25万円支払ってしまいました。しかし次も交換できないような気がして、調べてみました。
すると、私が連絡先を交換しようとしていたアイドルや他グループのメンバー、有名アーティストなどの名前が同様の手口に使われていることがわかりました。騙されていると感じて連絡しました。今はポイントがなくなったため、連絡していません。
相談者から送付された写真には、2時間に1通ほどのペースで、分割払いを迫るメールが送られてきていました。しかもメールが届いた日付は、本文に記載されている支払日の前。期日より前から、高頻度でメールが届いていることがわかります。
芸能人の「マネージャー」を騙っているパターン
前述したように、芸能人なりすまし詐欺は、何も本人を騙るだけではありません。芸能人のマネージャーを装って、メールやDMが送られてくるケースもあります。
ある日突然、マネージャーを名乗る人物から「謝礼を支払うから〇〇の相談にのってほしい」というメールが届きます。〇〇とは、そのマネージャーが担当している芸能人の名前です。メールの送り主は、本当のマネージャーではないため、もちろん謝礼が支払われることはありません。
特に人気グループが解散する、スキャンダルが出たなど、実際に大きなニュースが出た直後は頻発します。「～のニュースが出てから、〇〇のメンタルが不安定だから」といった切り口でメールが届くそうです。
マネージャーを騙っている場合も、本人の騙っている場合と同様に、メールやSNSのDMなどさまざまな手段が使われます。
芸能人なりすまし詐欺の手口
芸能人なりすまし詐欺は、連絡先をエサにした手口の他にも、さまざまなパターンがあります。詐欺をはたらく人は、あの手この手でお金を支払わせようとします。すでに解説した2パターン以外にも、なりすまし詐欺の手口を例として2つ解説します。
慈善団体への支援を募る
芸能人になりすましたアカウントから、ファンのもとへ直接DMが届くこともあります。内容は、自分が支援している慈善団体へ寄付してほしいというものです。察しが付くかもしれませんが、慈善団体にお金が寄付されることはありません。
団体そのものが詐欺をはたらいている可能性もあれば、団体自体は健全なものでも、寄付する前にお金を抜かれてしまうかもしれません。
ライブ配信をコピーする
SNSでライブ配信をしている芸能人も多くいます。過去、本当に配信されていたライブ映像をコピーし、お金を集める手口もあります。「コメントしてくれた人の中から、〇人に〇〇をプレゼント」といった文言を、配信の概要欄に記載します。コメントを送ると、プレゼントを送るためといって、個人情報の入力を促します。
場合によってはプレゼントを受け取るためという口実で、サイトの会員になることや、手数料の支払いを要求されるかもしれません。
支払い方法について
芸能人なりすまし詐欺での支払い方法には、いくつかの種類があります。こちらもあわせて解説します。
クレジットカード決済
時と場所を選ばず支払いができるため、クレジットカード決済は、もっともポピュラーな方法です。クレジットカードで決済する場合、＇決済代行会社＇が間に入って金銭のやりとりが行われます。
普段の買い物でもクレジットカード利用明細書に、実際に購入した店舗名とは異なる表記（数字やアルファベットの羅列など）で引き落とされていた経験はありませんか？この場合、決済代行会社を通しているケースがほとんどです。クレジットカードで決済してしまったという方は、以下の記事を参考にしてください。
※こちらの記事は2023年10月20日時点の判例等にもとづいて書かれています。 丹誠司法書士法人が取り扱いする悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺等の悪質業者（以下、「悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺」といいます）が支払手段と[…]
＼これって詐欺かも…？と感じたら／
銀行振込
指定された銀行口座に、被害者が直接振り込む方法もあります。被害者が詐欺業者の銀行口座を知っているなら、返金もスムーズにできそうですが、実際はそうはいきません。このとき指定される銀行口座は＇収納代行会社＇と呼ばれる会社の口座であるケースがほとんどです。
口座名義が、契約相手とは異なる場合は、収納代行会社を利用している可能性が高いでしょう。ただし代行会社の口座であっても、利用明細書は捨てずに保管してください。返金交渉するのであれば、すべてが大事な証拠です。収納代行会社については、以下の記事で詳しく解説しています。
※こちらの記事は2023年10月20日時点の法令等にもとづいて書かれています。 丹誠司法書士法人が取り扱いする悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺等の悪質業者（以下、「悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺」といいます）が支払手段と[…]
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コンビニ決済
詐欺被害で頻繁に使われている決済方法が＇コンビニ決済＇です。コンビニ決済とは、コンビニで購入できる電子マネーを使った決済方法のこと。コンビニでプリペイドカードを購入させ、カード裏の番号を送るよう指示するケースもあります。コンビニ決済の詳細は、以下の記事も参考にしてください。
※こちらの記事は2023年10月20日時点の法令等にもとづいて書かれています。 丹誠司法書士法人が取り扱いする悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺等の悪質業者（以下、「悪質出会い系詐欺サイト・スマホ副業詐欺」といいます）が支払手段と[…]
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返金してほしいときは
丹誠司法書士法人では、なりすまし詐欺で被害にあわれた方からのご依頼を多くいただいています。詐欺業者との交渉実績や返金実績を多く持っているため、安心してご相談ください。
業者から返金してもらううえで、われわれが行う返金請求方法は、下記の2種類が基本となってきます。
- 詐欺の運営業者に直接働きかける
- 収納代行会社・決済代行会社に働きかける
上記どちらの方法を採用するのかは、詐欺の運営業者が日本国内にあるかどうかによって変わります。会社が日本にある場合は、運営業者に直接返金を求めて交渉します。
会社が海外にある場合は、収納代行会社・決済代行会社に働きかけます。会社が海外にあるというのは、実際に海外で活動しているかどうかではなく、日本で会社登録がされているかどうかがポイントです。国内に登録されていない場合、日本の法律で交渉できないためです。国内に登録されていない場合は、詐欺業者ではなく収納代行会社・決済代行会社に対して返金を請求します。
ただし常にスムーズに、返金されるわけではありません。なりすまし詐欺運営業者や収納代行会社・決済代行会社に連絡がつかないケースもあります。その場合は例外的に、クレジットカード会社や銀行等に連絡要請をし、解決に導くという手段も取っています。
返金対応を受けるには時間や証拠の問題も関係するため、注意してください。
まとめ
いくら気を付けていても、詐欺の手口に関して知識があっても、詐欺被害にあう可能性はあります。詐欺被害にあう方の多くは「半信半疑でお金を払った」と口にしています。つまり100％信用していたわけでも、納得して支払いに応じたわけでもありません。
手口が巧妙だったり、冷静に考える時間を与えなかったりと、半信半疑な状態でも支払ってしまうほど工夫を凝らした勧誘しているのです。詐欺にあってしまうことは、恥じることではありません。
悪いのは常に、詐欺を働く側です。
自身を責めてしまうかもしれませんが、詐欺にあったあとの行動が大事です。
丹誠司法書士法人では、支払ったお金を返してもらうことが、詐欺被害にあわれた方々を救う一番の方法と考えております。1円でも多くお金を取り返せるよう、事務所員が一丸となって業務に努めております。
まずは被害にあわないようにするということが大事ですが、被害にあってしまったのであれば、冷静に、次に取るべき行動を考えましょう。対応が早ければ早いほど、返金してもらえる可能性は高まります。
丹誠司法書士法人では、無料相談を実施しています。「被害にあったかも…」と思った際には、すぐにお問い合わせください。一緒に不安や問題を解決し、平穏で不安のない日常を取り戻していきましょう。
※こちらの記事は2024年4月5日時点の所内情報にもとづいて書かれています。 「騙されたお金を取り戻したいけど流れがわからなくて怖い」「実際に手元にお金が戻ってくるのはいつごろなの？」などという疑問や不安な気持ちを抱いたことはありませ[…]
