LINEをチェックしたら見知らぬ投資グループに勝手に追加されており、身に覚えがないので不安に感じている人が多いのではないでしょうか?
この記事では、LINEの投資グループに勝手に追加される理由から対処法まで詳しく解説します。
✓LINEの投資グループに勝手に追加された時の対処法
✓LINEの投資グループが行った詐欺的行為の事例
✓LINEの投資詐欺への対処
✓LINEの投資グループで詐欺的行為にあった場合の相談先
LINEの投資グループに勝手に追加される理由
身に覚えのない不審なLINEの投資グループに、勝手に追加される理由を2つご紹介します。
LINEの設定で知らない人からの友だち追加を許可しているため
LINEの設定で知らない人からの友だち追加を許可していると、心当たりのないグループに招待されることがあります。
設定を変更することによって、無断で友だち追加されることはなくなります。
スマートフォンからの設定変更の手順は、次の通りです。
- ホーム画面の「設定」をタップする
- 「友だち」を選択する
- 「友だちへの追加を許可」をオフにする
「友だちへの追加の許可」をオンにしていると、自分の電話番号を保有しているLINEユーザーが自動で友だちに追加したり、検索したりできます。
断りもなくグループへ追加されて不安に感じている人は、自分の個人情報を守るためにもまず、この設定を確認してみましょう。
投資詐欺の手口の1つであるため
身に覚えのない不審なLINEの投資グループに勝手に追加されるのは、投資詐欺に狙われているためでもあります。
LINEを用いた投資詐欺の流れは、以下の通りです。
流れ | 概要 |
LINEの投資グループに勝手に追加される | 有名人や著名な投資家になりすました人から、LINEの投資グループに追加される |
投資グループ内の「先生役」「受講生役」の人から、個別メッセージが届く | FXや暗号資産への投資を勧められる |
投資を始める | 先生役の人から専用のアプリをダウンロードするよう指示がある |
入金する | 先生役の人から指定の口座(個人名義の場合が多い)に入金するよう指示があり、売買のタイミングも教えてもらえる |
アプリを確認する | 専用のアプリ上では、利益が出ているかのように表示される |
出金申請をする | 5~10万円程度の出金申請をすると、自分の口座に振り込まれる |
追加投資をする | もうけが出たことからグループを信頼し、追加投資をする |
出金するための費用を請求される | 高額な出金申請をすると「事務手数料」「税金の一部」「保証金」といった名目で、逆に費用を請求される |
請求されたお金を入金する | 「手続きのミス」「円に換えるための手数料」など、前回とは異なる名目で繰り返し費用を請求される |
連絡が取れなくなる | 何度入金しても出金できず、グループの人と連絡が取れなくなる |
あやしい投資グループに断りもなく追加された場合、投資詐欺に巻き込まれる可能性があるため、安易に返信するのはやめましょう。
LINEの投資グループに勝手に追加された時の対処法
身に覚えのないLINEの投資グループに勝手に追加された時の対処法を3つ紹介します。
なお、先に投資詐欺の返金方法について知りたい人は、以下を参考にしてください。
投資詐欺にあったと気がついたときに「返金されないのでは?」なんて不安を感じている人はいませんか? この記事では、投資詐欺で泣き寝入りしないために知っておきたい返金率や返金事例をご紹介します。 [afTag id=5415] ✓[…]
LINEの投資グループから退会する
LINEであやしい投資グループに勝手に追加されたら、そのグループから退会しましょう。
LINEのグループから退会する手順は、次の通りです。
- グループのトーク画面を開く
- 画面右上の「三本線(メニューアイコン)」をタップする
- 画面の一番上に「通知オフ」「メンバー」「招待」「退会」と表示されるので「退会」を選択する
ただし退会後も自分が投稿したメッセージや画像は残ってしまうので、削除してから退会することをおすすめします。
LINEの投資グループを通報する
LINEでは、心当たりのない不審な投資グループに勝手に追加された場合、運営に通報できます。
通報とは迷惑なユーザーを運営側に報告するための仕組みであり、通報したことは相手に伝わりません。
通報を受けるとLINEヤフー株式会社が調査を行い、利用規約に違反する行為があった場合は対応してくれます。
通報する手順は以下の通りです。
- トーク画面の画面右上の「三本線(メニューアイコン)」をタップする
- 一番下にある「設定」を選択する
- 「通報」を選択する
- 「通報する理由を以下から選んでください」というメッセージが表示されるので、該当するものを選択し「同意して送信」をタップする
退会前に通報しておくと、自分以外も投資詐欺の被害を防げるため、迷わず通報しましょう。
知らない人からのメッセージを受信拒否する
LINEには知らない人からのメッセージを受信拒否できる設定があります。
設定の手順は次の通りです。
- ホーム画面右上の設定をタップ
- 「プライバシー管理」を選択する
- 「メッセージ受信拒否」をオンにする
不審なメッセージを拒否できるため、心配な人は「オン」にしておきましょう。
LINEの投資グループが行った詐欺的行為の事例
LINEの投資グループが行った詐欺的行為の事例を3つご紹介します。
FX投資の詐欺的行為にあい、5,000万円をだまし取られた事例
2024年1月に読売新聞オンラインは、岡山市に住む男性がLINEの投資グループに誘われ、合計5,000万円をだまし取られた事件を報じました。
男性は、2023年9月下旬に知らない人からLINEが来て、投資グループに招待されました。
投資グループには100人以上が所属しており、グループの主催者や投資アプリの業者なども参加していました。
男性はグループを通じて知り合った人と個別のメッセージでやり取りするようになり、投資資金が多いほどもうかると言われ、FX投資アプリをインストールします。
口座開設や投資費用の振り込みも指示されたため、男性は15回にわけて5,000万円を振り込んだのです。
投資アプリ上では利益が出ていましたが、出金することができなかったため不審に思い、警察に相談しました。
知らない人からLINEの投資グループに誘われ、もうけ話を持ちかけられても安易に信用しないことが大切です。
高齢者が狙われた事例
2023年に徳島県が公表した特殊詐欺の被害状況は、金融商品を対象とした被害件数が17件、合計被害額は2億9,762万円でした。
掲載された事例6件のうち4件が、LINEを用いた投資グループへの勧誘がきっかけとなっており、そのうち3件の被害者は60歳以上の人です。
いずれの事例でもLINEのグループ内でFX投資はもうかると勧誘され、ダウンロードした投資アプリの画面上では、利益が出ていました。
しかし出金しようとすると「今よりもうかる」とそそのかされ、再度お金を振り込んでしまい、多額の現金をだまし取られてしまったのです。
高齢者自身が詐欺的行為にねらわれやすいと自覚することが大切ですが、家族や周囲の人もできるだけ見守り、予防するよう心がけましょう。
異性から個別にメッセージが来て被害にあった事例
2023年6月28日にNHKでは、LINEを通じた投資トラブルについて報じました。
都内在住の60代の男性は、2023年3月に「金融投資交流会」というLINEの投資グループに勝手に追加されました。
グループには100人ほどが所属していましたが、男性はこのグループに心当たりがなかったため、当初は連絡を無視していたそうです。
しかし4月になってから、このグループに所属する女性から個別メッセージが届き、雑談するようになりました。
その後女性から投資についてのメッセージも届くようになり、グループでも利益が出たという話題が多くなったため、男性は投資に関心を持つようになったのです。
グループではFX取引を勧めており、専用のアプリをダウンロードして外国通貨を「先生」や「師匠」と呼ばれる2人の指示のもと、売買して利益を出していました。
男性も指定の口座に3回にわけて、2,100万円を振り込みました。
しかし、アプリの画面上で毎回利益が出ていることを不審に感じ、だまされた可能性があると気づいたのです。
雑談をきっかけに距離を縮め、徐々に勧誘してくるケースもあることを覚えておきましょう。
LINEが取り組む投資詐欺への対処
LINEが取り組んでいる投資詐欺への対処を2つ紹介します。
メッセージの表示
LINEでは友だちではないユーザーからメッセージを受信した場合、「LINEを悪用した詐欺にご注意ください」というメッセージが表示されるようになりました。
このメッセージはトーク画面のトップに表示されるため、友だち追加をしてしまう前に目に入りやすくなっています。
2024年6月11日にNHKで新たな詐欺的行為への対策として報道され、注目を集めています。
ホームページでの注意喚起
LINE公式ホームページでは「LINEを悪用した詐欺にご注意ください!」というページを設け、注意喚起しています。
具体的には、LINEを悪用した「投資詐欺」「闇バイト」「送金詐欺」「情報商材詐欺」の4種類の詐欺について、手口と対処方法を画像つきで解説しているのです。
ユーザーに手口を知らせるだけではなく、LINEの設定をどのように変更すれば対処できるのかも記載されているので、スマートフォンの操作に不慣れな高齢者にもわかりやすいでしょう。
LINEの投資グループで詐欺的行為にあった場合の相談先
LINEの投資グループで詐欺的行為にあった場合、どこに相談すればよいのでしょうか。
2つご紹介します。
警察
LINEの投資グループで詐欺的行為にあい、犯人を逮捕してほしい場合は警察に相談しましょう。
警察では相談を受け付けるための総合窓口として、警察相談専用電話「#9110」を設けています。
緊急で今すぐ警察官にかけつけてほしい時に電話する110番とは異なり、警察相談専用電話「#9110」では相談内容をヒアリングし、関係部署が連携して対処してくれるのです。
受付時間は平日8:30〜17:15で、通話料は利用者負担となります。
司法書士や弁護士
LINEの投資グループで詐欺的行為にあい、返金してほしい場合は司法書士や弁護士に相談しましょう。
司法書士や弁護士は相談者の代理人として、返金に必要な法律上の手続きを行ってくれます。
相談前に準備しておきたい証拠は、以下の通りです。
- LINEのグループ内でのやり取りの内容がわかるスクリーンショット
- 個別でやり取りした内容がわかるスクリーンショット
- 振込明細書
速やかに相談するほど返金される可能性が高まるため、証拠をそろえたら早めに相談することが大切です。
まとめ
LINEの投資グループに勝手に追加された場合、投資詐欺のターゲットになっている可能性が高いでしょう。
安易に返信せず、すぐに退会してください。この記事も参考にして、知らない人からのメッセージには警戒し、然るべき対処をしてください。