スマホひとつで利用できる電話占いは便利なサービスですが、高額な料金を請求される詐欺的行為も発生しています。被害にあわないためには悪徳業者の見分け方を把握し、信頼できる電話占いサイトを選ぶことが大切です。
本記事では、電話占い詐欺の事例や騙されたときの返金方法、詐欺的行為の被害にあわないための予防策を解説します。
✓電話占いのからくり
✓電話占いで実際に発生したトラブル事例
✓騙されたときの相談先
✓詐欺にあったときの返金方法
✓電話占い詐欺にあわないための予防策
電話占い詐欺とは?
電話占いとは、対面ではなく電話を通じて占い師に鑑定してもらうサービスのことを指します。電話占いは通話時間に応じて料金が加算されるシステムのため、「鑑定時間を無意味に延長し、高額な料金を請求する」といった詐欺まがいの行為をする業者が存在します。
また、「このままでは不幸になる」「悪霊を取り払う必要がある」と不安を煽り、運気アップをうたう壺や数珠などの高額商品を売りつける霊感商法の被害も発生しています。
電話占いのからくり
占い師には資格や免許が必要ないため、誰でも「占い師」と名乗ることが可能です。そのため、経験が浅くスキル不足の占い師や、小遣い稼ぎのために副業で活動する占い師も少なくありません。
なかには厳しい採用基準を設け、書類審査やオーディションを実施している運営会社もありますが、未経験の占い師を採用している業者も多数存在します。占い師によって実力の差が大きいばかりか、ろくに占いをせず、でたらめの鑑定結果を伝える詐欺まがいの占い師もいるのが現状です。
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電話占いはやばい?実際に発生したトラブル事例
次に、電話占いをめぐって、実際に発生したトラブル事例を紹介します。電話鑑定の時間を引き延ばされたり、なかなか電話が切れない状況へ追い込まれたりといった事態が発生しています。
鑑定時間を勝手に引き延ばされる
電話占い詐欺でよくあるのが、鑑定時間を無意味に引き延ばされるパターンです。
占いと直接関係のない無駄話をする・鑑定結果をなかなか提示しないといった手口で鑑定時間を引き延ばされ、高額な料金を請求されます。
実際に、電話占いをめぐり以下のようなトラブルが発生しています。
また「近い将来、あなたに悪いことが起こる」「アドバイスを聞かないと不幸になる」などと過剰に不安を煽り、鑑定時間を延長しようとするパターンもあります。
途中で電話を切れず高額な料金を請求される
電話占いによっては「初回10分無料」「3,000円分無料」など、会員登録することで特典が得られることがあります。無料通話分だけお試しで利用するつもりが、自分から電話を切れずに高額な料金を請求されるケースも発生しています。
10分間無料の電話占いを利用した。途中で「あと1分で無料分の10分が終了します」と音声アナウンスが流れたが、占い師がそのまま話し続けたので自分から電話を切れなかった。結局30分以上通話し、1万円以上の料金を請求された。
参考:独立行政法人 国民生活センター
通常、電話占いは利用者の意思で鑑定を終了できるため、どのタイミングで電話を切っても問題ありません。占い師が話し続けただけでは詐欺的行為と判断できませんが、利用者が電話を切ろうとしても話を切り上げてくれない場合、鑑定時間を意図的に引き延ばそうとしている可能性があります。

電話占いで騙されたときの相談先
電話占いで騙されたときは、一人で悩まずに他者へ相談することが重要です。ここでは、電話占い詐欺にあったときの相談先を紹介します。
消費者ホットライン・警察の相談窓口に相談する
消費生活センターや警察の相談窓口では、商品やサービスをめぐる業者とのトラブル解決に向けたアドバイスをしてくれます。
最寄りの消費生活センターの電話番号がわからなくても、消費者ホットライン(電話番号:188)に電話すれば近くの消費生活センター・消費生活相談窓口を案内してくれます。警察に相談する場合は、警察相談専用電話#9110にかけましょう。
弁護士・司法書士に相談して返金請求をする
多くの場合、電話占いサイトの利用規約には「鑑定結果の真実性・完全性は保証しない」と記載されています。そのため「占いが全然当たらなかった」という理由だけで返金請求をするのは困難です。
ただし、以下のようなケースは詐欺的行為に該当し、返金請求できる可能性があります。
- 占いではなく、お金を騙し取る目的でサイトを運営している
- 個別の占いをせず、相談に対してテンプレートの回答をしている
また「パワーストーンを購入すれば不幸を免れる」「先祖のたたりが邪魔をしているため祈祷する必要がある」など、高額な開運グッズや祈祷サービスを購入させられるケースもあります。法的措置により鑑定料金や高額商品・サービスの返金を請求したい場合、弁護士や司法書士に相談しましょう。

電話占い詐欺にあったときの返金方法
詐欺的行為をはたらく電話占いに高額な料金を支払ってしまっても、返金できる可能性があります。ここでは、電話占いの運営会社を相手取るパターンと、自分のクレジットカード会社を相手取るパターンにわけて返金方法を紹介します。
運営会社に示談交渉もしくは訴訟する
電話占いの運営会社に示談交渉もしくは訴訟することで、被害金を回収できる可能性があります。しかし、電話占い詐欺にあった被害者が直接返金交渉をしても相手にされなかったり、うまく言いくるめられたりしてしまうことがほとんどです。電話占いの運営会社と交渉する際は、まずは弁護士や司法書士に相談しましょう。
クレジットカード会社に支払いのキャンセル処理を依頼する
クレジットカード決済で鑑定料金を支払った場合、カード会社や決済代行会社に支払いのキャンセル処理を依頼する方法もあります。すでに決済が終わっていても、被害にあった証拠を提示できればお金が戻ってくる可能性があります。

電話占い詐欺にあわないための予防策6つ
電話占い詐欺の被害を防ぐためには、怪しい業者の見分け方を把握したうえで善良なサービスを選ぶことが重要です。ここでは、電話占い詐欺にあわないための予防策を6つ紹介しますので、参考にしてください。
1.運営会社が信頼できるか確認する
電話占いを利用する前には、運営会社の情報を必ず確認しましょう。
運営会社の身元確認が不十分だと、詐欺的行為やトラブルに巻き込まれるリスクが上がってしまいます。詐欺まがいの悪徳業者は実在しない業者を装ったり、会社の所在地や代表者名、電話番号などを伏せていたりするケースがあります。
詐欺的行為にあわないためには会社名で検索し、実在するのかを確かめておきましょう。老舗の占いサイトは長年にわたって利用者からの信頼を得ており、詐欺的行為にあう可能性が低いといえます。
2.明瞭な料金システムの電話占いを選ぶ
料金が不明瞭な電話占いサイトを選ぶと、鑑定後に高額な料金を請求される恐れがあります。公式サイトで料金がわかりやすく記載されているかを確認しましょう。電話占いでかかる料金の例は、以下の通りです。
- 鑑定料金
- 通話料金
- 登録料・年会費・月会費
- 予約料・予約のキャンセル料
- 占い師の指名料
- その他オプション料金
一般的に、電話占いでは1分あたりの鑑定料金が設定されており、それ以外の料金はかからないことが多いです。料金システムに不明な点があれば、利用前にサポートセンターもしくは運営会社へ問い合わせましょう。
3.個人情報の保護・管理が徹底されているかを確認する
多くの電話占いサイトでは、利用前に氏名や電話番号、メールアドレスなどを入力する必要があります。個人情報が外部に漏れないよう、管理が徹底されているサイトを選ぶことも重要です。個人情報の保護・管理基準を満たしている企業に付与される「プライバシーマーク」を取得しているかどうかも、ひとつの指標になります。
また、無料の占いサイトに個人情報を入力したところ、身に覚えのない外部業者から迷惑メールが大量に届くようになった事例も発生しています。運営会社の信頼性が確認できるまでは、無料だからといって安易に個人情報を入力しないようにしましょう。
4.電話占いの口コミ・評判を確認する
電話占いを実際に利用した人の口コミ・評判も参考になります。公式サイトには良い口コミしか掲載されていないケースがほとんどのため、外部の口コミサイトやSNSなども確認することをおすすめします。すべての口コミが信頼できるとは限らないものの、「高額な料金を請求された」「占い師の質が低かった」といった口コミが多い場合は、利用を再検討したほうが良いでしょう。
5.占いにかける予算や時間を決めておく
電話占いは利用時間に制限がなく、通話時間が長引くほど料金が高額になります。使いすぎを防ぐには、鑑定前に「いくらまでなら予算をかけられるか」を明確にし、時間を決めておきましょう。
一般的に、電話占いの料金は「1分あたりの鑑定料×鑑定時間」で計算されます。1分あたり300円と想定した、おおよその料金が以下です。
- 20分通話した場合:300円×20分=6,000円
- 30分通話した場合:300円×30分=9,000円
電話占い利用者を対象としたアンケート調査によると、ほとんどの人が20~30分間利用しています。占い師によって料金設定が異なることも多いため、20~30分程度相談することを想定したうえで予算に合う占い師を選びましょう。
占い師に「〇分でお願いします」と伝えると、時間内におさまるように配慮してくれるケースもあります。
6.鑑定中は電話を録音しておく
できるだけ多くの証拠を残しておけば、被害にあった場合の示談交渉や訴訟を有利に進められます。電話占いの場合、鑑定内容の録音データが証拠として有効になりやすいため、占い師との会話を録音しておくのがおすすめです。
そのほか、占い師・運営会社とのメールや料金案内の画面はスクリーンショットに残し、請求書も必ず保存しておきましょう。
騙されたと気づいたら速やかに電話占いの利用をやめるべきですが、会員登録の解除や退会手続きをすると、運営会社・占い師とのやり取りや支払い状況が確認できなくなる可能性があります。返金が完了するまでは、電話占いサイトを退会しないようにしましょう。

まとめ
電話占い詐欺にあわないためには、運営歴が長く信頼できるサイトを選び、料金体系をしっかり確認しておくことが大切です。騙された場合、占い会社やクレジットカード会社を相手に返金を求めることが可能ですが、個人の場合は交渉が不利になる恐れがあります。
トラブルに関する知識や交渉経験が豊富な弁護士・司法書士に返金請求を一任することで、支払った料金を回収できる可能性が高まり、心身の負担も軽減できます。丹誠司法書士法人では、LINEでの無料相談にも対応していますので、電話占い詐欺でお困りの際はお気軽にお問い合わせください。
なお以下の記事では、電話に限らず占い詐欺全般の返金方法について解説しています。ぜひそちらも参考にしてください。
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