希少な商品を仕入れたり、仕入れ値を抑えたりして利益をあげる転売・せどり。どちらの仕入れ方法も、特定のジャンルに精通していないと大きな利益をあげるのは難しいかもしれません。
知識に自信がない…と不安に思う人にとって、心強いのが「コンサル」です。しかし無闇にコンサルを頼ってしまうと、利益をあげるどころかマイナスになる可能性もあります。本記事では、転売・せどりのコンサルについて、種類や選び方などを解説します。コンサルを騙った詐欺的行為から身を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
✓転売・せどりの種類とそれぞれの特徴
✓コンサルタントを選ぶポイント
✓転売・せどりのコンサルを騙った詐欺的行為の具体例
転売・せどりのコンサルとは?
転売・せどりは、どちらも商品を仕入れて販売する行為です。個人でもできるため、副業として取り組んでいる人も多くいらっしゃるでしょう。仕入れる商品を選ぶには、取り扱う商品のジャンルに精通している必要があります。たとえばトレーディングカードです。現在価値の高いカードや人気のパック、今後販売される商品の情報を知っておかなければ、大きな利益は得られません。
知識のない人が参入するには、少しハードルが高いせどり・転売。実績のある人にコンサルを依頼することで、さまざまなアドバイスを受けられます。安く仕入れる方法や流行の変化など、ジャンルに対する知識を共有してくれるため、心強い味方になるでしょう。
転売とせどりの違い
転売とせどりには、どのような違いがあるのでしょう。いずれも商品を仕入れて販売するというスタイルや、フリマアプリやオンラインショップなどインターネットを主戦場としている点は共通しています。
転売とせどり、両者の違いは仕入れる商品を選ぶ基準です。転売は主に、希少性や需要の高い商品を仕入れるのに対して、せどりは新商品を安価に仕入れます。前者はプレミアがつくため、通常の販売価格より高額になるケースが多くなります。
定価で仕入れて高値で販売するのが「転売」であり、安価で仕入れて定価で売るのが「せどり」です。例外はあるものの、利益の出し方がもっとも大きな違いといえます。ただし本記事の主題は、あくまでも「コンサル」であることや、両者どちらも行っている人が多いため、以降は「転売・せどり」と表記しています。
しかし、利益の出し方は違います
転売・せどりコンサルの種類は5つ!
転売・せどりのコンサルは、5つの種類に分かれます。いずれも転売・せどりの方法を教えたり利益アップのサポートしたりすることが目的であるため、どのような媒体を通じて教えるのかで種類がわかれます。
1.教材・商材
教材や商材を通じて、転売・せどりのテクニックを教えるコンサルがあります。講師が販売している教材を購入し、独学でテクニックを身につけます。サポートとして、LINEやメールで質問できるケースが多いようです。
独学であるためモチベーションの維持が難しいうえ、一度に多くの人へ教材を販売できることから悪徳な詐欺的行為に利用されることもあります。
2.セミナー
会場に足を運んで、転売・せどりについて学ぶセミナーもあります。その場で質疑応答ができ、不安をすぐに解消できるでしょう。同じセミナーに通う人同士の繋がりができる点もポイントです。セミナーには、以下のようなデメリットがあります。
- 講師が一方的に話すだけのセミナーもある
- 自分にレベルがあっておらず、かえってモチベーションが下がる
- 初めから教材・商材の販売を目的としたセミナーもある
最後の場合は、教材・商材を使ったコンサルとの「複合型」といえるセミナーです。セミナーで無理に教材を買わせようとしてきたら、怪しんだほうがよいでしょう。
3.スクール
セミナーと似たタイプに「スクール型」のコンサルがあります。講師が受講生にノウハウを教える点は同様ですが、より受講生の悩みを解消することにフォーカスしています。セミナーはあくまでも、転売・せどりで成功した人がノウハウを共有するものであり、スクールは講師から学ぶものです。質疑応答にも積極的であると考えられます。
4.オンラインサロン
オンラインサロン型のコンサルであれば、どこに住んでいても参加できます。ほかのコンサルよりも受講料が安価であり、数千円で参加できるサロンもあるでしょう。他のサロンメンバーと交流する機会もあるため、人脈も広がります。
5.マンツーマン
家庭教師のように、1対1のマンツーマンレッスンを提供しているコンサルもあります。直接会うケースもあれば、オンラインで行われるケースもあります。マンツーマンなので質問がしやすく、モチベーションが維持しやすいでしょう。
他のメンバーと交流する機会がないため、悪徳なコンサルであっても気づきにくいといったデメリットもあります。
転売・せどりコンサルは選び方が重要!
転売・せどりのコンサルは、誰に依頼するのか「選び方」が重要です。安全なコンサル選びができるよう、5つのチェックポイントを解説します。コンサルへの依頼を考えている人は、参考にしてください。
すでにコンサルへ依頼している人も、チェックしてみましょう。万が一、チェックした結果、依頼しているコンサルが「怪しい」と感じた場合は、すぐに専門家へ相談してください。
チェックポイント1.講師が現役か
講師が現役かどうか、現在せどりでいくら稼いでいるのかチェックしましょう。せどりのノウハウは、時代によって大きく異なります。以前は大金を稼げた方法でも、現在では通常しない可能性があります。
多くの人はコンサルを探す際は、実績を確認するでしょう。売り上げた金額だけでなく、実績が「いつ」の売上なのかにも注目してください。
チェックポイント2.アフターフォロー
一方的に話を聞いたり、限られた時間のなかで学んだりするだけでは、大きな売上が見込めないこともあります。
アフターフォローの体制が整っていることも、事前にチェックしておくポイントです。プログラム終了後に質問できるか、情報交換できるオフ会があるかなど、フォロー体制を確認しておきましょう。
特に、ほかの受講生と交流できるオフ会の場を設けているコンサルがおすすめです。悪質業者の場合、受講生同士の接触をよく思わない傾向があります。コミュニティができると、互いに相談する機会が多くなり、悪徳商法が発覚しやすくなるためです。
チェックポイント3.講師の実績
講師の実績も、コンサルの依頼先を検討するうえで重要です。実績がない講師の言葉には、説得力がありません。また前述したように、実績だけでなく売上の時期にも注目してください。実績が古すぎる場合、ノウハウを学んでも実践できるかわかりません。
講師の個人的な実績だけでなく、コンサルタントとしての実績も確認してください。過去の受講者がどのくらいの実績をあげているのかも、チェックしましょう。
チェックポイント4.勧誘方法
勧誘方法もコンサルを選ぶ際の判断ポイントです。無理に勧誘してきたり、契約するまでセミナーの会場から帰さないといった行為をはたらくコンサルは、悪質な可能性が高いと考えられます。仮に契約しても、臨んだ成果を得られない可能性が高いため注意しましょう。
チェックポイント5.誠実さ
担当者の「誠実さ」も、大切な判断基準です。誠実か否かは、主観に依存する部分が大きく、判断が難しいかもしれません。1つの基準として、失敗例や課題も開示してくれるかをチェックしてはいかがでしょうか。
転売・せどりのリスクについても説明したうえで、回避する方法や注意点をアドバイスしてくれるコンサルは「誠実な対応をしている」といえるでしょう。
転売・せどりコンサルは「料金と質」で決める
転売・せどりコンサルには、悪質であってもなくても「費用」がかかります。コンサルの内容はサービスによってさまざまであるため、一概に「高い」「安い」と断定できません。しかし、ご自身が一瞬でも「高すぎる」「安すぎる」と感じた場合、その感覚は何らかの警告かもしれません。提示されている価格の根拠を、詳しく調べる必要があります。
内容の濃さやサポートの充実度によって、転売・せどりコンサルの費用はピンキリです。金額だけを見るのではなく、内容に対する金額の「妥当性」に重きをおいて、検討してください。
価格が高い=怪しいと感じる人は多いかもしれません。しかし悪質な業者の場合、あえて低価格に設定して多くの人に購入させたり、低価格なものを「入口」としているケースがあります。低価格だからと油断せず、自分で調べることを怠らないよう注意してください。
転売・せどりコンサル詐欺も横行!
転売・せどりのコンサルを謳った詐欺的行為が横行しています。ここでは過去の相談事例や、被害者にならないための心構えについて解説します。
相談があった事例とは
転売・せどりのコンサルを装った、詐欺的行為をはたらく業者の被害にあってしまった人は、以下のような経緯で相手方とコンタクトを取り、被害にあってしまったそうです。
副業として転売・せどりに興味があったので、サイトを探していた。あるサイトからLINEへ追加すると、さまざまな副業案件が紹介されるようになった。「初心者でも簡単収益」といった文言を見つけ、手軽に始められそうだと思って相手方のLINEを追加した。
スタートブック購入費用として、2000円を支払った。支払いが完了すると、相手方の担当者より「仕事の始め方をアドバイスするので電話で話したい」と言われ、電話することになった。
電話では「仕事の内容はメルカリかBASEでせどりを行って稼ぐ」「90日プラン(260万)であれば380万円が想定売上」と言われ、それを信じて契約した。
260万円と高額な費用であるため、躊躇していると担当者が「一時的に借入してもすぐに元が取れる」「1か月想定売上が380万円なので、契約代金260万円支払っても問題ない(元が取れる)」と説得してきた。被害者は信じて借金をして、送金した。
被害者は相手方の指示通り、転売業務を行ったが、収益は得られなかった。契約サポート期間の半分(45日)を経過しても、1円も収益化できなかったそう。被害者が「聞いていた話と違う」と感じて連絡すると、相手方から「一部返金する」と言われ、書類にサインしてしまった。その後、相手方とは連絡がとれなくなり、弁護士へ相談した。弁護士への相談では「返金合意書を締結しているため、返金請求は難しい」と言われてしまった。
諦めきれなかった被害者は、詐欺専門の事務所へ相談したところ「勘違いにより締結した合意書のため無効を主張できる。そのうえで返金請求できる」と言われ、最終的には返金を勝ち取った。
上記事例のように、場合によっては書類にサインをしたあとでも返金が成功するケースはあります。「サインしたから無理だ」「弁護士に無理だと言われたから」と諦めず、詐欺的手法の被害を多く取り扱っている事務所へ相談してください。
自分で情報を調べよう!
返金に成功する事例があるとはいえ、そもそも被害にあわないことが理想。詐欺的行為から身を守るためには、自分自身で調べてみることが何よりも大切です。会社名やサイト名で検索するだけでも「怪しい」と判断できるケースもあります。
業者は、同時期に多数へ同じ手口を使っている可能性が高いため、あなたと同じように違和感をおぼえている人がいるはずです。場合によっては当記事のように、費用を支払った人の事例が掲載されていることもあります。調べる手間を惜しまないことが、被害から身を守るもっとも手軽な方法です。
メリットとデメリット、どちらも調べるようにしましょう
まとめ
転売・せどりのコンサルについて解説しました。転売・せどりに限らず、コンサルは選び方が重要です。繰り返し、以下のチェックポイントを確認し、安心して契約できるコンサルかどうかを判断してください。
- 講師が現役で、ノウハウが最新である
- アフターフォローの体制が整っている
- 講師の実績が十分であり、かつ最近の数字である
- 勧誘方法が強引ではなく、考える時間を与えてくれる
- 対応が誠実であり、失敗例も共有してくれる
万が一、現在利用しているコンサルに対して「怪しい」と感じた場合は、専門家に相談してください。相談先としては、詐欺的行為に関連した実績を豊富にもつ事務所が適しています。丹誠司法所法人は、詐欺的手法の被害の返金実績も豊富です。「詐欺的手法の被害にあわれる方々を減らしたい、救いたい」という思いから、無料相談を受けつけております。「話だけでも聞いてほしい」「詐欺といえるのかわからない」という人も、お気軽にお問い合わせください。