普段使用しているメールアドレスに、見覚えのないアドレスからメールが届くことはありませんか?メールを開いてみると、芸能人の名前が記載されていることがあるでしょう。
そのメール、偽の芸能人からの迷惑メールかもしれません。
本記事では、偽の芸能人を装う迷惑メールについて紹介します。そのほかにも目的や手段、メールの主な内容を解説します。また迷惑メールが届いた際の対処法についても紹介するので、迷惑メールに困っている方はぜひ参考にしてください。
芸能人を装う迷惑メールとは?
芸能人を装った迷惑メールとは、送信者が芸能人になりすましたメールのことです。受信者の意思に関わらず送られてくるため、拒否をしても送り続けてくる例があります。迷惑メールの中には、芸能人を装ったケース以外にも、広告宣伝メールや架空請求メール、ウイルスメールといったさまざまな種類があるのも特徴です。
また、迷惑メールは「スパムメール」とも呼ばれています。芸能人を装った迷惑メールを間に受けてしまうと、システムの不正利用や情報漏えいする可能性があるので、注意が必要です。
芸能人を装った迷惑メールを送る目的と手口
芸能人を装った迷惑メールを送る目的は、悪徳サイトに勧誘して金銭を騙し取ることです。同じく他人になりすます、オレオレ詐欺と似た手口であり「芸能人なりすまし詐欺」とも言われています。
また、なりすましの種類はさまざまですが、人気アイドルや話題の芸能人としてメールを送るケースが多く見られます。芸能人になりすまして、被害者を悪徳なサイトに勧誘するのが基本の手口であり、アクセスすると金銭トラブルや情報漏えいといった被害にあう可能性があります。
芸能人を装った迷惑メールは、世間的に知名度の高い芸能人の名前を悪用した詐欺的行為の入口です。とくに特定の芸能人を応援していたりファンクラブに入っていたりする方は、十分に注意してください。
偽芸能人からの迷惑メールが面白いと思って遊んでみた人の被害例
メールの受信者によっては、迷惑メールだと認識した上で返信をしてしまうケースがあります。面白半分で返信をしてしまうと、迷惑メールが鳴り止まなかったりさまざまなメールアドレスから送られてきたりといった被害にあうケースが考えられるでしょう。
迷惑メールとわかったうえでも、面白半分にメールを返してしまうと、予想外の被害にあう場合があるので注意が必要です。
とくにYouTubeやTikTokといったSNSに載せる目的で対応すると、トラブルに巻き込まれてしまう可能性が高くなります。迷惑メールは、遊び半分で手をつけないことも大切です。
芸能人を装った迷惑メールの主なパターン
芸能人を装った迷惑メールは、以下のようなパターンがあります。
- 偽の芸能人が直接メールを送る
- 偽の芸能マネージャーがメールを送る
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
偽の芸能人が直接メールを送るパターン
芸能人を装った迷惑メールの1つ目は、偽の芸能人が直接メールを送るパターンです。名前がフルネームで書いてあったり番組や作品の共演者の名前を出したりと、本人であることを匂わせてくる傾向にあります。
偽の芸能人から直接メールが届く場合、連絡が取れなくなることを理由に「会員制サイト」への勧誘を行うのが一般的です。プライバシーが守られていることや使用中のスマートフォンが使えなくても連絡が取れるといった内容で勧誘してきます。また、マネージャーや周りの人にバレないために早めに登録をしてほしいと、急かされるケースもあるので注意が必要です。
偽の芸能マネージャーがメールを送るパターン
芸能人を装った迷惑メールには、偽の芸能マネージャーが送信してくるケースもあります。マネージャーを通して芸能人が連絡を取ろうとしていることを伝えてくるため、思わず信じてしまいそうになります。
偽の芸能マネージャーとのやりとりも、芸能人本人とのパターン同様に「会員制サイト」への勧誘を行います。登録後に謝礼と一緒に返金する旨を伝えてくるため、金銭的な負担がないことでそそのかすケースが多くみられます。
所属会社の社長や芸能人の友達が登場するケースもある
芸能人のなりすましからの迷惑メールの中には、所属会社の社長や芸能人の友達が登場するケースもあります。第三者を登場させることで被害者に本当であると信じ込ませるのが目的です。
偽の芸能マネージャーであれば所属会社の社長、偽の芸能人であれば芸能人の友達が登場する傾向にあります。一度返信をしてしまうと、畳みかけるように第三者を出してくる場合があるでしょう。
信ぴょう性を持たせるような内容が送られてくるので、鵜呑みにしないことが重要です。
偽芸能人によるなりすましメールの主な内容
偽の芸能人が送ってくる迷惑メールの内容には、いくつかの種類があります。次に、具体的な内容についてみていきましょう。
間違いを装った内容
偽の芸能人が送ってくる迷惑メールの内容で多いのが、間違いを装った内容です。別の芸能人や芸能関係者に送る予定の内容にまとめることで、受信者からの返信を煽ります。
以下のようなメールの内容が一部の例です。
- 「⚪︎⚪︎です。〜〜さんから連絡先を聞きました。今後ご飯でも行きましょう。」
- 「⚪︎⚪︎です。メールアドレスを変更したので、登録お願いします。」
誤送信であれば、受信者も疑いづらくなる点が落とし穴と言えます。
相談や友達づくりを装った内容
偽の芸能人から送られてくるメールの内容は、相談や友達づくりを装う例もあります。芸能生活への悩みや孤独感といった内容で、同情を誘います。
また、リアルタイムで報道されている芸能人を装うケースもあるでしょう。時事的な内容や、興味が湧く内容を盛り込むことで信ぴょう性を持たせ、被害者の同情を煽ります。
偽芸能人からの迷惑メールで騙される人がやりがちな3つのこと
偽の芸能人から迷惑メールに騙されてしまう人が、やりがちなことを紹介します。気づかないうちに迷惑メールの受けやすい状況になっている可能性もあるので、順にみていきましょう。
シンプルなメールアドレスを設定している
シンプルなメールアドレスを設定していると、迷惑メールが届きやすくなります。メールアドレスは、どこからか流出することで迷惑メールが届くケースが多いですが、ランダムに作成されたアドレスで送信するケースもあります。
シンプルなメールアドレスにしてしまうと、ランダムに作成しやすくなるでしょう。とくに英単語を使用して文章にしたり数字メインの短めのアドレスにしたりしている際は、注意が必要です。
また近年は、AIツールによってメールアドレスを作成する可能性もあります。アドレスは、定期的に変えて迷惑メールへの対策をしましょう。
運営会社がわからないサイトを利用している
運営会社がわからないサイトを利用していることです。メールアドレスは、サービスを利用する際に登録をする場合が多いでしょう。サービスの利用時に運営会社を確認しない人も、珍しくありません。
また最近では、懸賞やポイントを取得できることを装ったサイトも存在します。運営元がわからないサイトを利用すると、流出の可能性が高まります。おいしい話を謳うサイトは危険性が高いので、利用前に運営会社を確認するクセを付けるのがおすすめです。
LINEやSNSにメールアドレスを公開している
LINEやSNSにメールアドレスを公開していることも、偽の芸能人からの迷惑メールに騙される人がやりがちなことです。プロフィール欄などにアドレスを記載している際、悪用されやすい傾向があります。
また迷惑メールを作成する業者によっては、自動収集システムを使ってアドレスを入手するケースもあるでしょう。ネット上にメールアドレスを公開してしまうと、標的になりやすいので、ただちに削除することをおすすめします。
芸能人のなりすましのメール対策と知恵袋
芸能人のなりすましメールのターゲットは、すべての方が対象になります。しかしなりすましメールは、対策のひとつで防げます。芸能人のなりすましメールの対策方法をみていきましょう。
偽の芸能人から迷惑メールが届いても返信しない
偽の芸能人から迷惑メールが届いた際は、一切返信をしないことが大切です。まず、芸能人が知り合いでもない一般人に向けてメールをすることはありません。メールアドレスを間違える可能性も低いです。
仮に芸能人からの内容がリアルな場合でも、迷惑メールを作成する業者が送っている可能性が高いでしょう。迷惑メールは一度返信をしてしまうと、繰り返し送られてくる例があります。どのようなケースでも、メールを無視して返信しないことがトラブルを回避するポイントです。
偽の芸能人からの迷惑メールは拒否設定をする
偽の芸能人のメールアドレスは、拒否設定にするのもおすすめです。迷惑メールを作成する業者によっては、一度メールが届くことを確認すると、一括送信するシステムを利用して送り続ける可能性があります。
拒否設定をしておけば、アドレスが流出してしまっても手元に迷惑メールが届きません。
迷惑メール対策に特化したサービスを利用する
迷惑メールか普通のメールかを判断するのが難しい場合は、プロバイダーや携帯会社が提供する迷惑メール対策サービスを利用するのもよいでしょう。芸能人のなりすましメール以外の迷惑メールも受け取らないように設定できます。
またサービスによっては、一度迷惑メールと判断すると一定期間受信を停止するサービスがあるのもポイントです。迷惑メールが鳴り止まない際は、一度携帯会社に相談してサービスを利用するのもおすすめです。
迷惑メール以外の芸能人のなりすまし例
偽芸能人からの迷惑メールは、メールアドレスに送る方法のほかにもさまざまな手段があります。次に、迷惑メール以外の芸能人のなりすまし例をみていきましょう。
芸能人のなりすまし1.LINE
LINEのアカウントも、メールアドレスと同じくサイトへの登録やアプリの使用によって流出する可能性があります。LINEの場合、アイコンに芸能人の顔写真を使用するケースがあるため、本人だと勘違いしてしまう方もいるでしょう。LINEに芸能人のなりすましからメッセージが届いた際は、すぐにブロックしましょう。
LINEのブロックは、メールアドレスのように友達登録をする必要がありません。また、なりすましをブロックをする際は、長押し機能で内容だけを確認し、既読にしないで設定するのがよいでしょう。
芸能人のなりすまし2.SNS上のDM
インスタグラムやX(旧Twitter)などSNSでは、アカウントに直接DMを送れます。
SNS上でのなりすましは、裏アカ(裏アカウント)と言われる本アカウントとは別のアカウントからのDMであることを連想させます。本アカウントとは別であるが、本人であることを認識させて信じ込ませる手口です。
相談や友達づくりに関する内容は、SNS上のDMで見られる傾向にあります。フォローしている芸能人やアイドルを辿って送ってくるケースが多いのが特徴。とくにアイドルや俳優の熱狂的なファンの際は、裏アカを装ったなりすましに注意しましょう。
芸能人のなりすまし3.SMS(ショートメール)
電話番号が流出している場合は、SMS(ショートメール)から迷惑メールが送られてくるケースもあります。SMSに送られてくる迷惑メールは、間違いを装った内容が多いです。電話番号は、1つ違うだけで別の相手に送られてしまうため、間違いを装いやすいのが特徴です。また、メールアドレスのように頻繁に変更ができないのが難点と言えます。
SMSの場合は、会員制サイトのURLが添付されているケースも多いので、むやみにクリックしないよう注意が必要です。
芸能人のなりすましを見分けるには?
芸能人のなりすましを見分けるには、メールアドレスの詳細を確認するのがおすすめです。迷惑メールの業者の際、Googleやyahoo!、携帯キャリアのメールアドレスではないケースがあります。
「@」以降を確認すると、アドレスの作成元を見極められます。見知らぬアドレスの場合は、芸能人のなりすましをしている可能性が高いです。また課金や手続きが必要な際も、迷惑メールを作成するグループによる詐欺的行為と認識してよいでしょう。
偽芸能人による迷惑メール被害にあったら司法書士や法律の専門家に相談を!
偽芸能人による迷惑メールの被害にあった場合は、司法書士や弁護士といった法律の専門家へ相談してください。状況に応じた対処やトラブル回避のサポートを行ないます。
また事務所によっては、無料相談を実施しているケースもあります。実際に被害にあう前でも、現状について相談できる場合もあるでしょう。迷惑メールでお困りの方は、一度法律の専門家へ相談してみることをおすすめします。
偽芸能人の迷惑メールは被害にあう前の対策が重要!
偽の芸能人から送られてくる迷惑メールは、金銭を騙し取るための手段です。迷惑メールが送られてきた際に対策を行えば、被害を避けられます。
また迷惑メールは年々巧妙になっているため、思わず騙されてしまうケースもあるでしょう。被害にあってしまった場合は、ただちに司法書士や弁護士へ相談するのがおすすめです。被害を最小限に留めるためのアドバイスをします。