高級時計「ロレックス」をめぐり、被害が拡大し続けているロレックス詐欺は、購入者や持ち主の心理を逆手に取った詐欺的行為の一種です。年々被害が増加しており、被害額が大きいことでも知られています。
今回は、ロレックス詐欺が増加する背景や詐欺的行為が起きやすい理由を解説します。
主な手口や詐欺的行為の被害から身を守る方法も紹介するので、ロレックスを購入する予定の方は、ぜひ取引前に確認してみてください。
✓ロレックス詐欺が起きやすい理由
✓ロレックス詐欺の主な手口
✓ロレックス詐欺の事例
✓ロレックス詐欺から身を守る方法
✓ロレックス詐欺にあったら司法書士や弁護士への相談を
ロレックス詐欺が増加する背景
ロレックスは、耐久性と美しさから中古品であっても、高い価値を保ち続けることで知られる時計です。
ロレックスを「投資商品」として見る人々からの関心も高く、需要が一層高まっています。
しかしその一方で、偽物を本物と偽って販売する詐欺が横行しています。
また、転売を目的とした偽の儲け話や購入代行を謳った詐欺が行われるケースも増えており、販売元が不透明な品物に対する警戒が必要です。
ロレックスを利用したもの以外にも、投資詐欺にはさまざまな手口があります。詳しくは、以下の記事も参考にしてください。
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ロレックス詐欺が起きやすい理由
ロレックス詐欺が起きやすい理由には、以下の2つがあります。
- 中古市場でも高値で取引される
- 希少モデルが存在する
それぞれのポイントについて解説します。
中古市場でも高値で取引される
ロレックスは品質の高さは然ることながら生産が終了したモデルも多く、希少価値が高い腕時計です。そのため中古市場でも取引が活発で、高値で売買される場合があります。
モデルによっては、新品同様の価格で売買されるケースもあるでしょう。
人気のものは入手困難であり、希少価値の高さが価格をさらに押し上げています。
そういった市場の動きによって、詐欺まがいの悪徳業者に狙われやすい環境が作り出されており、被害が増加しています。
中古市場で購入する際は、認定中古時計の販売店や専門店を利用するなど、慎重に検討することが重要です。
希少モデルが存在する
ロレックスのなかには限られた数しか製造されない希少モデルが存在し、しばしばコレクターの間で高額で取引されます。
希少性の高いロレックスは、一般的なモデルに比べて市場価値が著しく上昇するため、詐欺的行為に利用されるケースが多くなっています。
詐欺業者は希少モデルを餌にして被害者を騙し、偽の売買取引を持ちかける場合があります。詐欺の被害を避けるためには、必ず信頼できる販売元から購入しましょう。
ロレックス詐欺の主な手口
ロレックス詐欺の代表的な手口を3つご紹介します。手口を理解しておくと、詐欺的行為に騙される可能性はグッと下がります。それぞれ特徴を見ていきましょう。
購入代行を装ったロレックス詐欺
購入代行を装った詐欺は、ロレックスの入手が難しい点を逆手に取った手口です。
詐欺業者は、人気モデルや限定品の購入を「代行」すると持ちかけ、購入希望者から事前にお金を受け取ります。
しかし実際に時計は届かず、代金も詐欺業者にそのまま持ち逃げされてしまうというものです。
購入代行を利用してロレックスを購入する場合は、詐欺にあわないようリスクを理解し、信頼できる相手からの購入が重要です。
投資目的の転売を持ちかけるロレックス詐欺
ロレックス詐欺は、腕時計を転売して利益が得られると謳う、投資詐欺のような手口も横行しています。これはロレックスの市場価値の高さを利用したものと考えられます。
たとえば、詐欺まがいの悪徳業者から「A国では、日本の倍の価格で売れる」といった話を持ちかけられ、委託販売契約を締結してしまったケースがあります。
しかし、預けた腕時計は説明された国とは違う場所で転売され、利益は悪徳業者に独占されてしまい、被害者は売却益が受け取れませんでした。
投資目的の甘い話には、まず疑いの目を向けることが大切です。市場価値の高さに惑わされず、不審点がないか慎重に見極めましょう。
偽物販売によるロレックス詐欺
偽物の販売はフリマサイトなどを利用して行われることが多く、ロレックス詐欺の典型的な手口の一つです。
詐欺業者は、本物のロレックスと見分けがつかないほど精巧に模倣された偽物を正規品と偽って販売します。
証明書や保証書も偽造されるため、一般人では気づけないケースも多いでしょう。
このような被害を防ぐためには、販売元の信用性をしっかりと確認すること、あるいはロレックスの知識を持つ専門家にその時計を鑑定してもらうことも効果的です。
過去に起きたロレックス詐欺の事例
ロレックス詐欺による被害は甚大で、事件ごとに高額な被害が生じています。
静岡県焼津市では、2021年3月に古物商の男性が250万円相当のロレックスをだまし取られた事件がありました。
また、2018年～2023年にかけて約3000本の腕時計が詐欺的行為の標的となり、約75億円の被害が発生する事件も起きました。
ロレックス詐欺から身を守る方法
ロレックス詐欺から身を守るには、手口を理解するだけでなく、いくつかのポイントを抑えておく必要があります。ここからは、詐欺的行為に巻き込まれないために知っておきたい要点を解説します。
信頼できる販売ルートで購入する
高級腕時計を購入する際は、販売ルートの信頼性を十分に確認することが重要です。
中古で購入を考える場合は、認定中古時計を販売しているお店を利用しましょう。また購入する前に、店舗の評判を調べるのも効果的です。
レビューや、知人からの口コミなども活用しましょう。
後払いなどの条件を提示された場合は、詐欺的行為の可能性が高いので注意が必要です。
SNSやフリマサイトを通じた取引を行わない
SNSやフリマサイトを通じた取引は、特に注意が必要です。
近年、SNSで知り合った人からロレックスを購入し、被害にあった事例も報告されています。
インターネットは便利である一方、実物を確認することなく取引を行うため、詐欺的行為の温床にもなっています。
詐欺的行為の被害を避けるためにも、個人間の取引には慎重さが求められます。
特に、相場と比べて異常に安価で販売していたり、手数料や支払い方法が明確に提示されていないといった曖昧な支払い条件を提示してきたりする場合は警戒しましょう。
どうしても購入したい場合は、先払い・郵送での取引はせず、直接会って購入・引き渡しを行うのも一つの対策です。そこで不審な点がある場合は、購入しないようにしましょう。
ロレックス詐欺を行う悪徳業者は、ターゲットの興味を惹くために、SNS上で豪華なライフスタイルを演出して注目を集めることがあります。このような投稿をしているアカウントがあれば注意しましょう。
事前調査と専門家の意見を聞く
事前の調査が、ロレックス詐欺の被害から身を守る一助となります。
商品や市場についての知識を深め、価格の動向をしっかりと理解しましょう。また、販売元のレビューだけでなく実際に鑑定士など専門家の意見を聞くのも重要です。
ロレックス詐欺にあったら司法書士や弁護士への相談を
ロレックス詐欺にあってしまった際は、司法書士や弁護士への相談がおすすめです。
特に詐欺的行為に対する実績が豊富な事務所に依頼すれば、速やかにアドバイスしてもらえるでしょう。
丹誠司法書士法人は、詐欺被害の無料相談を行っています。
相談はLINEでも受け付けているので、被害を疑った際は、お気軽にご相談ください。
ロレックス詐欺には細心の注意をしましょう！
ロレックスの価値が高い以上、ロレックス詐欺はこの先も発生してしまうでしょう。
騙されてしまうと大きな被害を受ける恐れがあるため、十分な警戒が必要です。
詐欺的行為の標的にならないためには、正規販売店での購入がおすすめです。
それ以外のお店で購入を検討する場合はオンライン上ではなく、なるべく実際に店舗へ足を運ぶのがよいでしょう。
また、購入後はオイシイ話や儲け話に乗らないことが大切です。
ロレックスを購入する際は購入先を事前に調べ、被害にあうリスクを避けられる方法を選びましょう。
