「宝くじに当選しました」「宝くじが的中したのでお金を受け取ってください」といった甘い言葉を聞くと、つい飛びつきたくなるかもしれません。
メールや電話を通じた宝くじの当選通知は、詐欺であるケースが大半です。
鵜呑みにしてしまうと、お金を騙し取られる可能性があります。
今回は、宝くじ詐欺に多い3つの手口と詐欺を未然に防ぐ6つの方法を紹介します。また、被害を最小限に抑えるためのポイントも解説するので、宝くじ詐欺について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
✓宝くじ詐欺の被害を防ぐ6つの方法
✓被害を最小限に抑える方法
✓宝くじ詐欺で騙し取られたお金の返金について
宝くじ詐欺の3つの手口
宝くじ詐欺は、主に以下3つの手口があります。
- メールやLINEを使った宝くじ詐欺
- 電話を使った宝くじ詐欺
- インターネットを悪用した宝くじ詐欺
それぞれの手口を見ていきましょう。
1.メールやLINEを使った宝くじ詐欺
メールやLINEを使った宝くじ詐欺の手口は、年々、巧妙化しています。
銀行を装った詐欺メールを用いて、宝くじに当選したという通知や換金の案内を送信する手口が見られます。また、LINEで偽の通知が送られるケースもあります。
宝くじは実際に当選しても、メールで当選を通知することはありません。不審なメールが届いた場合は、むやみにリンクをクリックしたり添付ファイルを開いたりしないようにしましょう。個人情報や預金口座番号を入力しないことも重要です。
2.電話を使った宝くじ詐欺
電話を使った宝くじ詐欺には、「事前に当選番号を教える」といった方法で勧誘してくるケースがあります。
都市銀行や大手企業の名を騙り、特別な情報を持っているかのように見せかけます。
しかし、当選結果が事前にわかることはありません。
電話がかかってきた際は番号をしっかり確認し、安易に個人情報を提供しないよう注意しましょう。
3.インターネットを悪用した宝くじ詐欺
インターネットを利用した宝くじ詐欺も広がりつつあります。
とくに、オンラインで宝くじを取り扱うサイトでは、偽の当選通知を利用して手数料を騙し取ろうとする手口が見受けられます。
SNS上のオンライン宝くじ詐欺によって、大金を騙し取られたという被害が報告されています。
また、インターネットを経由しても、外国の宝くじを購入することは違法です。
「海外の宝くじ」というワードが出てきた時点で、怪しんでもよいでしょう。インターネットを利用して宝くじを購入する際は、信頼できるサイトのみを利用してください。
時効当せん金を餌にした宝くじ詐欺も増加中?
近年、「時効当せん金が当たったので配当する」という内容の詐欺が増えています。
時効当せん金は販売元である全国の都道府県や20指定都市に納められているため、個別に配当される可能性はありません。
しかし、時効当せん金を受け取るために手数料を支払わせたり個人情報を提出させたりするケースが増えています。
偽の案内には決して応じず、不審な連絡を受けた際は司法書士や弁護士、警察、消費生活センターへの相談がおすすめです。
宝くじの当選金(または支援金)をチラつかせ、お金を騙し取る行為を「支援金詐欺(当選金詐欺)」と言います。
以下では、支援金詐欺で騙し取られてしまったお金を取り戻す、返金方法について解説しています。あわせて参考にしてください。
「大金を受け取れると言われ、サイトの登録料を払ってしまった」「どうすれば返金される?」など、支援金詐欺の被害に悩んでいませんか。 支援金詐欺は時間が経つにつれて返金が難しくなりますが、早い段階で対処すれば支払ったお金を取り戻せる可能性[…]
宝くじ詐欺の被害を防ぐ6つの方法
宝くじ詐欺の被害を防ぐためには、いくつかのポイントがあります。ここでは被害を未然に防ぐ方法を6つ、紹介します。
1.発信先を確認する
宝くじ詐欺に巻き込まれないためには、発信先の確認が重要です。
確認を怠り、内容を鵜呑みにしてしまうと宝くじ詐欺に巻き込まれる可能性が高まります。
銀行や宝くじ売り場の情報は、公式サイトで確認できます。
発信先のメールアドレスや、所在地などを銀行の公式サイトと照らし合わせるだけで簡単に真偽を確かめられます。
また不審なメールが来た場合は、公式サイトの情報や問い合わせ窓口で確認するのも大切です。
2.手続き方法を確認する
宝くじの当選が本物か確認する際には、正規の手続き方法を知っておくことが大切です。
宝くじは、以下のように当選した金額によって受け取り方法が異なります。
1当せん金または1口あたりの金額 | 当せん金の受け取り方法 |
5万円以下 | 宝くじ売り場や銀行本支店(一部を除く)で受け取る |
10万円以下 | 10万円マークのある宝くじ売り場や銀行本支店(一部を除く)で受け取る |
50万円以上 | 銀行本支店(一部を除く)で受け取る
※本人確認書類が必要 |
100万円以上 | 銀行本支店(一部を除く)で受け取る
※本人確認書類と印鑑が必要 |
当せん金を受け取るには、宝くじ売り場か銀行本支店に出向く必要があります。オンライン上で受け取れるケースはありません。
また、高額当選の場合は、本人確認ができる書類の提示が必要になります。
本人確認書類において、顔写真のない身分証(健康保険証など)の場合は、種類の異なる他の補完書類も必要です。
当選情報は、公式の宝くじ販売窓口や銀行の公式サイトで確認できます。宝くじの番号が実際に当選しているかどうかも、合わせて確認しましょう。
3.個人情報や金融情報を保護する
宝くじ詐欺から身を守るためには、個人情報や金融情報の保護も欠かせません。
詐欺業者は、当選金の手数料という名目で個人情報や口座情報を入力させようとする場合があります。安易に個人情報を提供するのは避けてください。
また、不審なメールや電話での問い合わせには応じず、少しでも怪しいと感じたら警察や金融機関に相談しましょう。
4.警戒すべきサインを把握する
宝くじ詐欺を防ぐためには、警戒すべきサインを把握しましょう。
詐欺業者は銀行をかたった宝くじの当選通知メールだけでなく、換金案内メールが届くケースもあります。
身に覚えのないメールは詐欺の可能性が高いので、絶対にリンクをクリックしないようにしましょう。
電話の場合でも、個人情報や銀行口座の情報は、決して伝えないようにしてください。
詐欺を目的とした連絡は、時間制限を設けて急かす、特別な利益を強調する場合が多いため、冷静な対処が必要です。
また銀行以外の団体から届く通知も、詐欺の一種です。身に覚えのない当選通知は、すべて警戒すべきと考えておきましょう。
5.公式機関からの情報を確認する
宝くじ詐欺に関する正確な情報を得るためには、信頼できる情報源の活用も必要です。
国民生活センターや警察など、詐欺に関する情報を定期的に発信している機関からの情報を参考にしてください。
また、企業の公式サイトや公的機関の発信する注意喚起もチェックしましょう。
インターネットやSNSで広がる情報は根拠に乏しい場合もあるため、必ず情報の出所を確認してください。
6.疑わしい通知を受けたら周囲に相談する
宝くじ詐欺を防ぐためにもっとも手軽な方法は、周囲に相談することかもしれません。
第三者の冷静な判断から、気づくことも多いはずです。
また、詐欺の手口や警戒すべきポイントについて情報を得たら、家族や友人と共有しましょう。地域やコミュニティ内での情報発信もおすすめです。
とくに高齢者は被害にあいやすいので、気を配ってあげてください。
国民生活センターの「見守り新鮮情報」なども活用し、最新の情報を把握しましょう。
宝くじ詐欺の被害を最小限に抑えるためには?
詐欺被害を最小限に抑えるためには、迅速かつ慎重な行動がカギとなります。
宝くじ詐欺で提供してしまった個人情報や金融情報は、すぐに変更してください。
各種パスワードを変更する、クレジットカードを利用停止にするといった対処は、早ければ早いほど被害拡大を抑えられます。
また、自分だけでなく周りの人々への呼びかけも重要です。
被害の詳細を公共機関や消費者センターに連絡し、広く情報を共有することで、他の人が同じ手口で騙されることを防げます。
警察や金融機関への相談もおすすめ
宝くじ詐欺にあってしまった場合は、被害届を提出することも有効な手段です。
近くの警察署を訪れるか電話で相談し、状況を詳しく説明してください。併せて、金融機関や消費生活センターへの相談もおすすめです。
メールや電話での詐欺の場合は、メッセージや電話番号を証拠として提供すると、調査がスムーズになります。
宝くじ詐欺にあったら返金される?
宝くじ詐欺によって騙し取られたお金は、場合によって返金される可能性があります。
しかし宝くじ詐欺は手口が巧妙なため、被害者が自力で対応するのが難しいことも事実です。
宝くじ詐欺の被害回復を望む場合は、司法書士や弁護士事務所への相談がおすすめです。
詐欺に関する知識やノウハウを持っているため、被害を回復しやすくなります。
また被害拡大も抑えられるため、宝くじ詐欺を疑った際は早めに相談しましょう。
被害回復は早めの行動が肝心!
宝くじの当選に関する連絡が入った際は詐欺を疑い、早めに行動すると被害を防げます。
電話での当選通知は一度電話を切って、再度こちらから銀行に問い合わせるのもおすすめです。
万が一、本当に当選していたとしても、宝くじの受け取りは1年間の猶予があります。その場で電話を切ったとしても、無効になることはありません。
丹誠司法書士法人では、宝くじ詐欺に関する被害相談をいつでも受け付けています。
相談はLINEから無料で行えるため、宝くじ詐欺にあってしまった際は、お気軽にご相談ください。