ほとんどの方が自分自身の体に、なにかひとつくらいコンプレックスを抱えています。
インターネットや通販でなんでも買える時代ですが、思いもよらぬ悪徳商法に引っかかってしまう可能性が高まっています。「自分は大丈夫」と思っていても、巧妙な手口によって、知らぬ間に大変な事態に陥ってしまうこともあります。
この記事では、コンプレックス商材の手口や問題点、被害にあわないための対策などを説明します。
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✓コンプレックス商材の販売手口
✓コンプレックス商材の問題点
✓コンプレックス商材への対策
✓コンプレックス商材を購入した際の対処法
✓コンプレックス商材に関する近年の動向
コンプレックス商材とは
ネットや通販サイトでなんでも買える世の中ですが、そのぶん、消費者のリテラシーが問われるようになっています。
最近、特に話題になっているサービスのひとつに、コンプレックス商材があります。消費者が抱えるコンプレックスに対して訴求する商品やサービスです。
よく見るコンプレックス商材は「痩せる」「薄毛を治したい」など、コンプレックスがある人をターゲットにしています。
コンプレックスを煽り、「改善しなければ!」と思わせます。
コンプレックス商材を売りつける手口
コンプレックス商法は、潜在的な悩みまで表出させ、煽ることで購入意欲をかき立てる場合があります。自分が気にしていることだけに、冷静さを失って十分に商材を吟味できず、後悔してしまうケースが後を絶ちません。コンプレックス商材を売りつける手口をしっかり知っておきましょう。
コンプレックスにつけ込んだ内容・サービス
誰でも多かれ少なかれコンプレックスを持っているものです。
コンプレックス商法は、「コンプレックスを治したい」という感情につけ込んで、高額商品を売りつけます。そのため、多少疑わしいことがあっても購入してしまいがちです。定期便サービスを導入し、解約しようとすると数万〜数十万円の違約金を請求されるケースも見られます。悪徳なコンプレックス商材の一例を紹介します。
- 体臭
- 口臭
- 身長
- 美容
- 肥満
- 胸
- 薄毛
- 加齢臭
コンプレックスを刺激する
「改善したい」「こうなりたい」というコンプレックスを刺激するような宣伝を見聞きしたことがある人は多いでしょう。
「薄毛だから、こんな結果になってしまった」など、悪い未来を想起させるような情報が目に飛び込んでくると、いてもたってもいられなくなるかもしれません。
そして、できるだけ効果がありそうなサービスを利用しようと考えると、値段に注目してしまうかもしれません。こうして、悪徳業者の策略にはまってしまい「高いものだからいいもの」と、どんどん高額なサービスに手を出した結果、借金がかさんでしまう恐れがあります。
誰にも知られずに購入できるような文言で誘致する
コンプレックスを抱えている人の多くは「誰にも知られたくない」という気持ちを持っています。コンプレックスを持っていること、それを解消しようとしていることは、人に悟られたくないものです。
コンプレックス商法は、そのような人々の悩みに寄り添ったように「誰にもバレずに購入できます」「これを買えば解消できます」など、甘い言葉で勧誘してきます。期間限定・数量限定を謳い「特別な商品」と思い込ませてきます。しかし実際は、具体的な終了時期や在庫数が不明確であるケースが多いです。
コンプレックス商材・商法の問題点
コンプレックス商材・商法の問題点を見ていきましょう。
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被害が表に出にくい
コンプレックス解消を目的として高い商品を購入したことを、周りに相談することはハードルが高いものです。恥をかきたくないという一心で誰にも相談できずに泣き寝入りしている人が多く、被害が表に出にくい傾向にあります。
繰り返し利用してしまう
1回や2回で効果が出ないことや、効果が出るまでに時間がかかるといった注意事項が書かれているケースが多いです。
簡単に効果が出ない商材は多いですが、コンプレックス商材においても効果が出るのを期待して、何度も購入してしまいます。
多くの人は、受けた損失を取り戻そうとします。従って「今まで高い金額を払ってきたのに、ここで辞めるのはもったいない」という感情が生まれ、高額商品をリピートすることにつながります。
誰にも相談できず自分自身の判断だけで購入してしまうため、疑わしいと思っていても被害額がどんどん膨らんでしまうのです。
多額の借金につながりやすい
コンプレックス解消のため、どんどん高額なサービスに手を出してしまうサイクルを解説しましたが、多額の借金につながりやすいのはサービスの誘導によるケースもあります。
- 家庭でできる脱毛器具が通常100万円するが、限定10名だけ10万円で買える
- 育毛のために100万円のプランを契約したが、途中解約には10万円の解約金が発生する
- お金がないため断ったが、消費者金融を勧められて契約してしまった
断れずに借金をした結果、感覚が麻痺して金額が膨れ上がってしまう事例は珍しくありません。
マルチ商法に発展しやすい

不景気な世の中で物価高騰が続き、「大金を稼げる」という言葉にのせられてしまう方がいます。マルチ商法に巻き込まれてしまうのは、年配の方が多いと思われがちですが、実は若者の方が多いです。
マルチ商法とは、商品やサービスを契約して次は自分が販売者になって販売組織の加入者を増やし、ピラミッド式に拡大させていく商法のことを言います。
「どんどん紹介料が入り利益が出る」と囁かれるため、コンプレックス商材と相性がよいのが特徴です。損失や借金をなんとかするために、今度は人に勧めて、損失を回収しようとするからです。

コンプレックス商材を購入しないための対策
コンプレックス商材を購入してしまった方は、みなさん口を揃えて「自分が被害にあうとは思わなかった」と言います。それだけ、最近の悪徳商法は巧妙です。
コンプレックス商材を購入しないための対策を紹介しますので「明日は我が身」の気持ちで対策してみてください。
発信者の身元を確認する
業者のホームページを発見したら必ず発信者の身元を確認しましょう。悪徳業者で多いのは、架空の住所が使われているケースです。人物を偽っていることもありますので、必ず「会社名」「住所」「担当者の名前」などを調べましょう。
商品名がわかっている場合には、インターネットで商品名を検索し、その商品に対してどのような評価があるのかも確認してください。中には、サクラの口コミもあるため、注意深く判断しましょう。
宣伝の根拠についてよく調べて考える
消費者のコンプレックスを煽るような宣伝を行って購入させる商品やサービスを「コンプレックス商材」と呼びます。
「〇〇大学の教授も勧めた」「芸能人の〇〇も利用している」「1ヶ月間で◯%の効果」など、信じがたい実績を持つ宣伝文句には要注意です。情報が本当に正しいのか、きちんと調べて考えましょう。
ほかのサービスと比較する
そのサービスが本当に適切なのか、ほかのサービスと見比べてみましょう。似たような商品があれば価格も比較してみてください。
「その商品でなければならない」というケースはほとんどありません。すぐに購入せず、冷静に判断しましょう。
ステルスマーケティングに注意する
ステルスマーケティングは、「ステマ」と呼ばれることもあります。実際には企業のPRであるにもかかわらず、それを隠して配信しています。
例として、以下のパターンがあります。
- 企業が個人の感想のように偽って書き込みをする
- 企業から報酬を貰っているのにもかかわらず、インフルエンサーがそのことを明かさずに投稿する
- 「PRではなくて、本当におすすめの商品」と誤魔化す
これらは全て「ステマ」といわれる行為です。SNSで商品紹介をしている方が居たら、まずは警戒しましょう。

コンプレックス商材を購入してしまったら
コンプレックス商材を購入してしまったら、ひとりで悩まずに誰かに相談してください。まずは、以下のような対応をしていくことになります。
商品を開封しない
商品が届いても開封しないようにしましょう。業者の指示に従って開ける場合は別ですが、クーリングオフができなくなることがあるからです。
契約したことで解約金を求められることもありますが、絶対に払ってはいけません。
専門家に相談する
「コンプレックス商材を購入してしまった」と思った時点で、国民生活センターや警察、法テラス、司法書士・弁護士に相談しましょう。
相手が行方をくらませる前に、早めの対処が必要です。商材が宣伝されている画面の写真を撮り、証拠として保管しておいてください。
契約を取り消す
特定商取引法に反する勧誘をされた場合、契約を取り消すことも可能です。
- 嘘をつかれた(不実告知)
- 業者にとって都合の悪いことを隠された(不利益事実の不告知)
- 判断力が低下していることを利用された
クーリングオフをする
通信販売以外の方法でコンプレックス商材を購入した場合は、クーリングオフが適用されるかもしれません。
クーリングオフとは、訪問販売や電話勧誘販売など、不意打ち的な勧誘によって結んだ契約に限り、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度のことを言います。一定期間とは、申込書面または契約書面を受け取った日から8日以内(マルチ商法は20日以内)です。ただしコンプレックス商材の購入手段のほとんどが通信販売なようです。通信販売の場合は、クーリングオフの適用外となってしまうため、他の方法を選択しましょう。

コンプレックス商材に関する近年の動向
コンプレックス商材に関する問題が表面化しています。
2016年8月11日には、コンプレックスを刺激する宣伝に関する署名活動が行われました。「ネットでよく見る、体毛や体型などを卑下するPRはやめませんか」といった内容です。
2020年9月3日には、Yahoo! JAPANが、広告の掲載基準で「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」の出稿禁止を明記しました。例えば、以下のものが挙げられています。
- 体毛が濃いため異性にもてなかったが、除毛製品を使用することでもてるようになった
- ふくよかな体型で周囲の人から一緒に歩くことを避けられたため、ダイエット商品を利用したところ、そのようなことがなくなった
- 薄毛によって、他人の目が気になり自信を持てなかったが、育毛製品を利用したことで自信を持てるようになった
コンプレックス商材を購入してしまったら司法書士・弁護士に相談
コンプレックス商材を購入して悩んだ場合、ひとりで悩まずに、司法書士・弁護士に相談してください。
悪徳な業者は、試行錯誤してとことん騙そうとしてきます。恥ずかしいと思ってしまうかもしれませんが、被害が表面化していないだけで、お悩みの方は多くいらっしゃいます。
司法書士・弁護士は、日頃から多くの相談を受けているため、コンプレックス商材に関する悩みも頻繁に耳にしています。この後にどう解決していくか、一緒に考えていきましょう。