SNSマーケティングは、副業で行える事業のひとつです。ノウハウを取得しやすいため、個人で取り組む人も増えています。一方で、怪しいSNSマーケティングの業者も増加しており、詐欺的手法の被害にあう場合もあります。
今回は、SNSマーケティングが怪しいと言われる理由について詳しく解説します。そのほかにも、詐欺的行為の可能性が高い情報商材の例や特徴を紹介します。SNSマーケティングの運用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
SNSマーケティングってなに?
SNSマーケティングとは、SNSを活用した販売戦略のことです。商品やサービスの認知を広めるだけでなく、企業ブランディングにも活用されています。SNSは無料で誰でも使用できるため、コストを抑えながら販売戦略が立てられるのがポイントです。ユーザーと密にコミュニケーションを図れるため、さまざまな形で利用できるのも特徴です。
しかし手軽に使える一方で、SNSマーケティングを悪用した詐欺的手法の被害が生まれています。SNSマーケティングの運用は、個人アカウントを伸ばしたり副業にしたりするケースも増えています。そのため、個人から企業まで被害も幅広くなってしまいます。SNSマーケティングの知識を得る際は、提供する内容や実績などを確認しましょう。
SNSマーケティングが怪しいと言われる4つの理由
SNSマーケティングが怪しいと言われるのには、いくつかの理由があります。次に、具体的な理由をみていきましょう。
怪しい理由1.過剰な表現が目立つ
過剰な表現が目立つ広告を見かけたら注意してください。以下のような表現がある場合、SNSマーケティングを利用した詐欺的行為かもしれません。
- フォロワーを〇〇万人獲得可能
- 月収〇〇万円稼げる
- 「いいね」数が倍増する
- 簡単に成果が出せる
過剰な数字が記載されている場合は、注意が必要です。一見、成果が出せる保証があるように見えますが、明確な根拠が記されていないケースが多いでしょう。
SNSマーケティングは、短期間で成果を上げられるものではありません。徐々に集客や売り上げにつなげるための戦略を練ります。「すぐに」や「簡単」といった文言がある場合は、怪しいと疑うのがよいでしょう。
怪しい理由2.情報商材の購入を求められる
情報商材の購入を求められるのも、SNSマーケティングが怪しいと言われる理由のひとつです。情報商材とは、インターネットを通して特定のノウハウを販売する行為または、情報そのものです。商材に書かれたノウハウに沿って販売戦略を立てるため、企業にSNSマーケティングの依頼をするよりも手軽にアカウントを伸ばせると期待するかもしれません。
しかし、情報商材によっては価格が高額であったり戦略に繋がらない内容だったりするケースがあります。とくに成果に対する具体的な根拠がない、企業やアカウントからの情報商材の購入には、注意しましょう。
怪しい理由3.素性を明かしていない人がいる
素性を明かしていない人がいるのも、SNSマーケティングが怪しいと言われる理由です。情報商材をインターネットで販売している場合、実績だけでなく素性を明かさないケースもあるでしょう。
プロフィールの情報が得られなかったり経歴や実績の記載がなかったりする場合は、仮にトラブルや詐欺的行為にあった際も逃げられてしまうかもしれません。SNSマーケティングに関する情報商材は、プロフィール情報や経歴、実績を確認してから購入するのがおすすめです。
怪しい理由4.フォロワーが多すぎる
SNSマーケティングが怪しいと言われる理由には、フォロワーが多すぎることも挙げられます。フォロワーの数は、必ずしも正規の数とは限りません。架空のフォロワーやいいねを購入したり、アカウントを多数所有していたりと不正な手段でフォロワーやいいね数を増やしている可能性があるためです。
SNSマーケティングを依頼する場合は、フォロワー数よりも経歴や実績を重視しましょう。また不正でSNSのアカウントを伸ばしたノウハウを真似すると、アカウント停止を強いられるリスクがあります。
さらにプラットフォームから追放されてしまう可能性や、企業のイメージを損なう場合があるので注意が必要です。
SNSマーケティングの情報商材トラブルが広まるワケ
情報商材トラブルが広まる理由には、購入のハードルが下がっていることにあります。SNSは、検索ひとつで情報商材を見つけられるのが特徴です。またコロナの影響により、在宅ワークや副業が一般化したことも要因かもしれません。経済的な不安からアカウントを伸ばしたいと考える人が増えたことに比例して、悪徳な情報商材も増えた可能性が高いです。
さらに情報商材は、企業にSNSマーケティングの運用を依頼するよりもコストを抑えてアカウントが伸ばせる可能性があります。安さや手軽さにつられてしまうと、詳細の確認がおろそかになる場合もあるでしょう。詐欺的手法の被害にあわないためには、企業実績や経歴、価格に見合った内容であるのかを購入前に確認するのがおすすめです。
SNS上でみる怪しいマーケティング情報商材の例
SNSマーケティングにまつわる怪しい情報商材の中には、以下のような種類があります。
- SNSマーケティング運用代行スクール
- インスタやXの集客セミナー
- LINEアカウントの登録
怪しいとされる理由をそれぞれみていきましょう。
怪しい情報商材1.SNS運用代行スクール
SNS運用代行スクールでは、スクールの一環として商材を提供する場合があります。マーケティングにまつわるノウハウが取得できるため、社員がスクール生として受講するケースも見られます。
しかしSNS運用代行スクールによっては、高額な費用が請求されたりほかの受講をすすめてきたりする場合もあるでしょう。また、特別なツールの購入が必要になる可能性も考えられます。
受講費は安くても、受講中に使用する情報商材や教材が高いケースもあるので、全体にかかる費用を事前に聞いておくのがおすすめです。
怪しい情報商材2.インスタやXの集客セミナー
怪しい情報商材の中には、インスタやX(旧Twitter)の集客セミナーもあります。セミナーは本来、実績を持つ企業や経歴を持つアカウントによって開催されます。集客セミナーはオンラインで開催されている場合もあり気軽です。
しかし開催側のプロフィールや実績が明確に記載されていない場合、必要な情報やノウハウを得られないケースも考えられます。さらに、費用もほかに比べて高額な場合もあるでしょう。集客セミナーへの参加は、内容に対して費用が適正かも踏まえて決めることが大切です。
怪しい情報商材3.LINEアカウントの登録
情報商材によっては、LINEアカウントへの登録を促すケースもあります。SNSに流す情報よりも詳しい情報やノウハウを提供するといった謳い文句で、LINEアカウントへの登録を促す傾向があります。
またLINE登録による情報商材のなかには、無料で情報が得られるといった内容が書かれているケースもあるでしょう。安易な気持ちで登録してしまうと、情報商材の勧誘をされる可能性もあります。
SNS運用代行スクールや集客セミナーと同じく、情報元のプロフィールや実績の確認が重要です。
根拠のないノウハウの押し売りは怪しい
SNSを使用してマーケティングに関する情報を提供している場合、根拠のないノウハウを押し売りされるケースもあるでしょう。詐欺まがいの悪徳業者によっては、一方的にノウハウを押し売りする場合があります。
「今だけ安く情報商材が手に入る」「ほかでは得られない情報が詰まっている」などの言葉であおり、購入者に考える猶予を与えない業者には、注意が必要です。
情報商材の中には、実際や経歴をもとに編み出したノウハウを提供している企業もあります。正当な企業であれば、ノウハウを押し売りすることはありません。
SNSマーケティングは実際に稼げる?稼げない?
SNSマーケティングの運用は、実際に稼げる場合があります。しかしSNSマーケティングは戦略を立ててアカウントを伸ばしていくのが一般的です。そのため、すぐに実績が上がらない場合もあるでしょう。
SNSマーケティングの運用で稼ぐ場合は、自身のアカウントを伸ばしたり会社からの依頼を受けたりして実績を積む必要があります。
SNSマーケティングは副業にする人も多い
SNSの運用は、副業にする人も増えています。学んだノウハウや独自の方法で戦略を立てられるケースもあるため、企業に属さずに運用できるのも魅力です。
一方で、SNSマーケティングを副業にしたい人を狙った詐欺的手法の被害も増えています。副業を検討する場合は、怪しい業者でないかを見極める必要があります。
怪しいSNSマーケティング詐欺の6つの特徴と見極め方
ここからは、怪しいとされるSNSマーケティング詐欺の特徴と具体的な見極め方をみていきましょう。
特徴1.インスタやXのDMでSNSマーケティング関連の勧誘をする
インスタやXのDM(ダイレクトメール)を使用して勧誘してくる可能性があります。DMは、情報商材の勧誘をしやすいツールのひとつです。直接的に勧誘することにより、値引きや特典といった内容で特別感を出すケースもあるでしょう。
正当なSNSマーケティングの企業は、DMを送って勧誘する可能性が低いです。DMを使って勧誘をされる際は、怪しいと認識してよいでしょう。
特徴2.初心者でも稼げると謳っている
初心者でも稼げると謳っているケースもあります。SNSマーケティングは、経験による効果分析から戦略を立てる場合が多いです。そのため、SNS運用の初心者が簡単に稼げる可能性は低いと言えます。短期間でスキルが身につくような文言がある際は、注意が必要です。
特徴3.憧れるような生活をSNSでアップしている
マーケティング詐欺の中には、SNS上に憧れるような生活をアップしている例もあるでしょう。憧れるような暮らしが投稿されていると、SNSマーケティングでの成功者に見えてしまうケースも考えられます。
しかし、SNS上の情報は、必ずしも現実とは限りません。怪しいSNSマーケティングで集めたお金であったり、そもそも実際の生活ではなかったりする可能性もあります。
あまりにも現実離れした生活を送っている場合は、詐欺的行為を疑うのもトラブルを回避するひとつの手段です。
特徴4.SNS専門のマーケティング会社かどうか怪しい
SNSマーケティング詐欺を見極めるには、会社の実績を確認することも大切です。
実績がないアカウントは、SNS専門のマーケティング会社であること自体も怪しい可能性が高いです。SNSマーケティングの運用は、個人でやってるケースもあります。
詐欺的手法の被害を避けるなら、企業と個人のどちらの際でも、実績や経歴の記載を確認するようにしましょう。
特徴5.電話やWEB会議でのやり取りを求めてくる
SNSマーケティングの詐欺まがいの悪徳業者の中には、電話やWEB会議のやり取りを求めてくる可能性もあります。一見、信頼性が高く感じられますが、言葉巧みに誘導される例もあるでしょう。
電話やWEB会議でのやり取りは、自己判断がうまくできない際や電話番号の流出の恐れも考えられます。電話などでのやり取りを求められる場合は、避けるのがおすすめです。
特徴6.怪しいSNSマーケティングセミナーに誘われる
SNSマーケティングセミナーに誘うのも、SNSマーケティング詐欺の一種である可能性が高いです。SNSマーケティングで詐欺的行為を行う業者の中には、無料でセミナーを開催しているケースがあります。オンラインだけでなく、対面型のセミナーを開いている場合もあるでしょう。
セミナーによっては、情報商材の販売も組み込まれていることがあります。また、購入しないと帰宅できないケースなども考えられます。企業が開催するセミナーは、事前に参加者の口コミや経験談を確認してから参加を決めるのがよいでしょう。
インスタやXで情報商材の勧誘がしつこい時の対処法
インスタやXの中には、情報商材をしつこく勧誘してくるケースがあります。ここからは、SNS上で情報商材の勧誘を受けた際の対処法をみていきましょう。
DMが届かないようにアカウントをブロックする
しつこい情報商材の勧誘の対処法は、DMが届かないようにアカウントをブロックすることです。ひと目に触れないDMを利用して勧誘することにより、購入に至るまで執拗に勧誘してくる例もあるでしょう。ブロックした相手に通知されることがないため、トラブルも防ぎやすいです。
SNSの運営会社に被害報告をする
情報商材の勧誘がしつこいと感じる場合は、SNSの運営会社に被害報告をするのもよいでしょう。SNSの運営会社に被害報告がいくと、DMを送り続けた側のアカウントにペナルティが課せられるケースがあります。被害報告が増えると、アカウントの停止が余儀なくされる例もあるでしょう。
怪しいSNSマーケティングの被害にあったら?
怪しいSNSマーケティングの被害にあってしまった際は、司法書士もしくは弁護士に相談するのがおすすめです。個人で解決しようとすると、別の被害やトラブルに発展する可能性があります。被害を最小限に抑えるなら、法律の専門家に任せるのがよいでしょう。
SNSマーケティングの被害は、時代の変化とともに年々増え続けています。詐欺まがいの悪徳商法も時代に合わせて巧妙になっているため、見極めづらいケースもあるでしょう。今回紹介した怪しいSNSマーケティングの特徴や対処法を参考に、細心の注意を払って自分に合うSNSマーケティングの手段を見つけましょう。