YouTube詐欺広告に注意！被害を防ぐための対策と相談先を解説

近年、配信されているYouTube広告の中には、詐欺まがいの広告もあります。
特に、有名人が「お金を稼ぐ方法」を紹介しているように見せかけた広告が目立ちます。

しかし、実際は本人ではないケースも多く存在します。
安易に信用してしまうと被害に巻き込まれる危険があるため、十分な注意が必要です。

本記事では、YouTube詐欺広告の仕組みや実態、詐欺広告が増えている理由、被害を防ぐための方法、万が一騙されてしまったときの相談先までわかりやすく解説します。

以下記事では、詐欺被害で泣き寝入りを防ぐために最初に取るべき行動を解説しています。
返金率アップの方法もお伝えしますので、ぜひご一読ください。

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YouTube詐欺広告とは？仕組みや実態について

YouTube上の広告配信は、Google広告というプラットフォームで管理されています。

Google広告は、ユーザーの年齢・地域・興味関心などに合わせて表示を細かく設定できます。
そのため、効率的にターゲット層へ届けられる仕組みとなっています。

また、低額から出稿できる手軽さも特徴で、多数の企業や個人が活用しています。

この便利な仕組みを逆手に取って配信されるのが、「詐欺広告」です。

詐欺広告は一見すると、特に問題のない広告に見えます。
しかし、広告リンクからユーザーを偽の公式サイトや販売ページへ誘導し、商品代金や投資金を支払わせたり、個人情報を入力させたりします。

実際に発生したYouTube詐欺広告事案2つ

YouTubeでの詐欺広告の手口は、年々巧妙化しています。

近年では、有名人になりすました広告やAIによって音声を合成した広告なども登場し、被害にあう人が増えているのが現状です。

ここでは、実際に確認された詐欺広告の事例を2つ紹介します。

著名投資家の音声合成した詐欺広告

NHK NEWSは2025年6月20日に、YouTube登録者数数十万人を抱える投資家YouTuberのAさんになりすました偽広告について報じました。

実業家になりすました詐欺広告

Yahoo!Newsは2025年8月15日に、著名な実業家Bさんになりすました偽のYouTube広告が確認されたと報じました。

YouTube詐欺広告が多すぎる主な理由3つ

詐欺広告が氾濫している背景として考えられる主な理由は、以下の3つです。

• AIによる広告生成が増加した
• 規制が追いつかない
• 詐欺広告を見分けるのが難しい

ここから、それぞれ詳しく解説します。

AIによる広告生成が増加した

かつては、動画や広告を制作するには多くの時間や費用、人手が必要でした。

しかし、AI技術の発達により、誰でも短時間で動画や音声を生成できるようになっています。
これにより、大量の広告が容易に作成され、詐欺広告の数も急増していると考えられます。

規制が追いつかない

Google広告では、すべての広告を審査し、不適切なものは削除またはブロックしています。

しかし、毎日膨大な数の広告を審査しているため、全ての広告を完全にチェックするのは現実的に不可能と考えられます。

実際、Google広告の報告によれば、2023年だけで、全世界で55億件もの広告が削除またはブロックされました。
仮に不審な広告の1%（5500万件）が審査を通過しただけでも、1日あたり15万件以上の怪しい広告が世に出回る計算になります。

詐欺広告を見分けるのが難しい

広告審査は、機械学習などの自動化システムを中心に行われています。

しかし、詐欺広告の精度はどんどん向上しているため、自動化システムだけでは完全に見抜けない場合もあると考えられます。

YouTube詐欺広告の特徴3つ

怪しいYouTube詐欺広告には、以下の特徴が見られることが多いです。

• 販売者の素性が不明
• 文章や文体が不自然
• 独自のプラットフォームで販売している

ここから、それぞれ詳しく解説します。

販売者の素性が不明

詐欺広告は、商品の販売者の情報がはっきりしない場合が多いです。

たとえば、運営会社名が記載されていなかったり、代表者の名前が伏せられていたりするケースです。
また、住所や連絡先が書かれていても、実際には存在しない場所だったり、海外の連絡先だったりすることがあります。

販売者の情報や連絡先が正確かどうか、事前に確認しておきましょう。

文章や文体が不自然

日本人向けの広告なのに、日本語の使い方がおかしいケースもよく見られます。

たとえば、漢字が中国語の字体だったり、ナレーションの日本語が不自然だったりする場合は要注意です。
正規の企業はブランドイメージを大切にしているため、広告文や動画の日本語に誤りがあることはほとんどありません。

文章やテロップをよく読んで、「日本語として自然かどうか」を確認しましょう。

独自のプラットフォームで販売している

正規の商品は、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなど大手の販売サイトを通して販売されることが多いです。

しかし、詐欺広告では「独自の販売サイト」に誘導されることが少なくありません。

独自の販売サイトは、テンプレートを使って安価に作られているため、別の商品の説明文がそのまま残っているなど、不自然な部分が目立ちます。
たとえば「家電販売サイトなのに衣料品を紹介する記載がある」といったケースです。

大手プラットフォーム以外で購入を検討するときは、商品ページだけでなく「支払い方法」「運営者情報」「返品条件」なども必ず確認しましょう。

YouTube詐欺広告による被害を防ぐ方法3選

YouTube詐欺広告による被害を防ぐには、主に以下の3つの方法を確認・実行してみてください。

• 「簡単に儲かる」「誰でも痩せる」などの謳い文句に注意する
• リンク先の信憑性を確認する
• 広告を非表示にする

ここから、それぞれ解説します。

「簡単に儲かる」「誰でも痩せる」などの謳い文句に注意する

詐欺広告は、誰でも簡単ですぐに結果が出せるような表現を多用します。

しかし、健康食品や金融サービスなどで「必ず効果が出る」「誰でも簡単に稼げる」と保証できるものは、存在しません。

「誰でも」「必ず」「簡単に」といった極端な表現が使われている時点で、詐欺広告を疑いましょう。

リンク先の信憑性を確認する

広告をクリックすると、専用の販売サイトやショッピングサイトに誘導されることがありますが、リンク先が本当に信頼できるかを確認するのが重要です。

確認するポイントは、主に以下のような点です。

広告を非表示にする

「YouTube Premium」に加入すると広告自体が非表示になるため、詐欺広告に巻き込まれるリスクを下げられます。

なお、広告ブロッカーをインストールする方法もありますが、YouTubeの利用規約では基本的に推奨されていません。

YouTube詐欺広告に騙されてしまった場合の相談先3つ

もし詐欺広告に騙されてしまった場合には、すぐに行動すれば解決できる可能性が高まります。

ひとりで悩まず、相談先を頼りましょう。
代表的な相談先は、以下の3つです。

警察

YouTube詐欺広告に関する被害は、警察に相談できます。
全国共通の「警察相談専用ダイヤル（#9110）」を利用すれば、お住まいの地域の警察署や適切な相談窓口につないでもらえます。

被害の状況や経緯を詳しく伝えることで、今後の対応について具体的なアドバイスが受けられる場合があります。

ただし、警察は刑事事件の捜査が中心であり、支払ったお金の返金など民事的な対応は直接行えない点に注意してください。

消費生活センター・国民生活センター

YouTube詐欺広告を含む消費者トラブル全般については、全国各地の消費生活センターや国民生活センターに無料で相談できます。
「消費者ホットライン（188）」に電話すれば、お住まいの地域のセンターにつながり、専門の相談員が中立的な立場でアドバイスをしてくれます。

ただし、消費生活センターや国民生活センターは助言や情報提供が中心であり、相手方への直接交渉や法的手続きの代行は行えないので注意してください。

司法書士・弁護士

YouTube詐欺広告に対する法的手続きの進め方や今後の対応について具体的なアドバイスを受けたい場合には、司法書士や弁護士への相談がおすすめです。
相談すれば、被害を裏付ける証拠の収集をサポートしてもらえます。

すでに悪徳業者に金銭を支払ってしまった場合でも、返金交渉や内容証明郵便の送付なども代行してもらえるため、被害回復の可能性が高まります。

最近では初回相談を無料で実施している事務所も増えているので、費用面の不安があっても気軽に相談できる場合が多いです。

また、返金実績が豊富な事務所に依頼すれば、これまでの経験を基に適切な解決策を提示してもらえるため、安心して手続きを進められます。

YouTube詐欺広告は自衛と司法書士への早めの相談が大切

YouTube詐欺広告は、AI技術を悪用して作られているので、完全に消えることは難しいと考えられます。
だからこそ、利用者自身が怪しい広告を見分ける力を養い、自分で対策をとる意識を持つことが重要です。

万が一詐欺広告による被害にあってしまった場合でも、ひとりで抱え込むと解決までに時間がかかることがあるので、適切な相談先に相談しましょう。

特に、司法書士や弁護士に相談すれば、返金手続きや証拠の整理、相手方との交渉など的確な助言や支援を受けられます。

丹誠司法書士法人では、詐欺広告による金銭トラブルや被害に関する相談を受け付けています。
早期にご相談いただくことで返金の可能性が高まりますので、ぜひお気軽にご相談ください。