マッチングアプリを利用して異性と出会う人が増えている一方で、悪質な詐欺に巻き込まれる被害も急増しています。
特に、真剣に出会いを求めている人ほどターゲットにされやすいので、利用時には細心の注意が必要です。
本記事では、代表的なマッチングアプリ詐欺の被害事例や特徴について解説します。
被害にあわないための対策や詐欺にあった場合の相談先も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- マッチングアプリ詐欺の被害事例5つ
- マッチングアプリ詐欺の具体的な手口と特徴
- 詐欺にあわないための対策
- 詐欺にあった場合の相談先3つ
以下の記事では9つの詐欺の特徴と、騙されているか確かめるためのチェックリストを紹介しています。
自分の状況が本当に詐欺なのか、確信が持てない場合はぜひ一度ご覧ください。
詐欺かもしれないと思っていても「自分が騙されていると認めたくない」「おいしい話に引っかかってしまった自分が悪い」と感じる方もいるでしょう。 しかし、詐欺を放置すると被害額が膨らんだり、返金交渉が難しくなったりする可能性があるため、でき[…]
マッチングアプリ詐欺の被害事例5選
ここでは、実際に起きた詐欺の代表的な5つの事例をご紹介します。
実際の事例を知って、同様の手口に引っかからないように気をつけましょう。
事例1.投資詐欺|短期投資への勧誘
埼玉県児玉郡上里町のホームページで紹介されている事例です。
相談者は、マッチングアプリで知り合った男性とメッセージアプリでやり取りをしていたところ、短期投資を勧められました。
相談者は、男性から「私の叔父が投資のプロだから、その通りにやれば絶対にもうかる」と言われ、ある投資用のサイトに登録するよう案内されました。
言われた通りに、指定された銀行口座に10万円を振り込んだところ、翌日には12万円が自分の口座に入金されていました。
実際に入金が確認できたこともあり、「本当にもうかるのかも」と安心してしまいました。
しかし、その後さまざまな理由で追加の振り込みを求められ、そのたびにお金を違う銀行口座に送金しました。
最終的には合計で102万円を振り込みましたが、入金はまったくありませんでした。
事例2.情報商材詐欺|ビジネスセミナーへの同行
埼玉県児玉郡上里町のホームページに掲載されている事例です。
相談者は、マッチングアプリで知り合った女性とメッセージのやり取りをしていたところ、「もうかるサイドビジネスがある」と紹介されました。
興味を持った相談者は、女性に誘われて副業のセミナーに参加しました。
セミナーのあとに、ビジネススクールの受講料とタブレット端末の購入費あわせて42万9,000円の契約を勧められました。
「手元にお金がない」と伝えると、女性から「消費者金融で借りればすぐ払える」と何度も強く言われ、消費者金融から借金をして支払いました。
その後、契約を解除したくなり女性に連絡を取ろうとしたものの、まったく連絡がつかなくなってしまいました。
事例3.FX投資詐欺|FXの先生の自宅へ同行
東京都消費生活総合センターのホームページに掲載されている事例です。
相談者は、マッチングアプリで知り合った異性(Aさん)から、「お金の稼ぎ方を教えてくれる先生がいるから、話を聞いてみない?」と誘われました。
興味を持った相談者は、Aさんに連れられて先生の自宅マンションを訪ねました。
先生から、「FXやバイナリーオプションでお金を増やす方法を教える。私の言うとおりにやれば70~80%の確率で勝てる」と説明されました。
また、「そのためには100万円のコンサルティング料が必要だけれど、すぐに取り戻せるから心配しなくていい」とも言われました。
Aさんからも強く背中を押されたこともあり、その場で契約書にサインしてしまいました。
お金が手元になかった相談者に対して、先生は「スマートフォンを使えば、すぐに消費者金融から借りられる」と勧め、その日のうちに手続きをして現金で支払いました。
事例4.マルチ商法|ファミレスで長時間の勧誘
消費生活センターへ寄せられた事例です。
相談者は、マッチングアプリで知り合った女性から、「簡単に稼げる副業がある」と誘われ、ファミレスで話を聞きました。
紹介されたのは、eスポーツに関するアフィリエイトで収入を得るという話でした。
この副業は、アフィリエイトで自分が稼ぐだけでなく、新しく人を勧誘することで報酬が得られるという、いわゆるマルチ商法でした。
1人紹介するごとに10万円、紹介された人が誰かを勧誘すると追加の報酬がもらえるという内容でした。
入会には100万円が必要でしたが、「消費者金融で借りて払えば大丈夫」と促されました。
そして、女性の上位者からスマートフォンの画面を使って手続きの指示を受けつつ、2社の消費者金融からそれぞれ50万円を借りる形で、合計100万円を用意しました。
しかし、副業の仕組みがあいまいで、人を勧誘することもできず、2か月経っても一切の収入が得られていない状況でした。
事例5.【返金実績】出会い系詐欺|文字化けが続くマッチングアプリ
丹誠司法書士法人にご相談いただいたことで、返金につながった事例です。
Dさんは、マッチングアプリの広告をきっかけに出会い系アプリをダウンロードし、女性と出会えることを期待して利用を始めました。
アプリ内で知り合った女性からは、「早く会いたい」「連絡先を交換したい」といった積極的なメッセージが届き、そのたびにアプリ上でポイントを購入して返信を続けました。
メッセージの送信・受信に1通ずつ課金が必要な仕組みで、やり取りを続けるうちに合計約15万円を支払いました。
しかし、連絡先の交換をする際や、会う約束をする際に「文字化け」が発生し、メッセージの内容が読み取れない状態が続きました。結局、女性と会う約束ができませんでした。
「詐欺ではないか」と不審に思ったDさんは、丹誠司法書士法人にご連絡くださいました。
その結果、支払った全額の返金を受けられました。
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マッチングアプリ詐欺の手口
ここでは、マッチングアプリでよく使われる詐欺の手口について紹介します。
ロマンス詐欺
ロマンス詐欺は、恋愛感情を悪用してお金をだまし取る手口です。
何度かメッセージをやり取りして信頼関係を築いた後、結婚をほのめかすなど相手に熱心なアプローチをします。
そのうえで「結婚資金が必要」「家族が病気になった」などともっともらしい理由をつけて、送金を要求します。
投資詐欺
投資詐欺は、「必ず儲かる」「簡単に稼げる」といった甘い言葉で投資話を持ちかけ、お金をだまし取る手口です。
マッチングアプリを通じて「海外投資で利益を出している」「あなたも一緒にやってみない?」と言葉巧みに相手を誘い、お金を入金させます。
相手が出金しようとすると「手数料が必要」などと理由をつけ、出金させない状況に追い込みます。
最終的には、相手の連絡を断つことが多いです。
仮想通貨詐欺
最近では、仮想通貨関連の詐欺も増えています。
仮想通貨詐欺とは、暗号資産への投資や取引を装い、金銭をだまし取る詐欺の手口です。
偽の取引所サイトに誘導したり、本物そっくりのアプリを使って入金させたりするケースが目立ちます。
初めは利益が出たように見せかけて信用させ、さらなる出資を促す場合もあります。
マッチングアプリを通じて投資の勧誘先を探す悪徳業者が多いので、十分な注意が必要です。
副業詐欺
副業詐欺は、手軽に稼げると見せかけて登録料や教材費などの名目で金銭をだまし取る手口です。
マッチングアプリを通して知り合った相手に「スマホ1台でOK」「簡単に月◯万円稼げる」などと誘い、興味を持った相手に副業を紹介します。
しかし、指示通りに動いてもほとんど儲かりません。
マルチ商法
マルチ商法とは、商品やサービスを買うだけでなく、自分の知人などに勧めて販売の輪を階層的に広げていく手口です。
マッチングアプリで仲良くなった相手に、「会員を増やせば稼げる」と説明します。
しかし、実際には次々と新たな会員を勧誘しなければ利益が出ない仕組みで、結果として相手に金銭的な損失をもたらします。
ぼったくり詐欺
ぼったくり詐欺とは、飲食店に誘い込んで、法外な料金を請求する手口です。
マッチングアプリで知り合った異性に「おすすめのお店がある」と伝えて誘導し、協力している飲食店に連れていきます。
そして、相手に飲み物を次々に注文させます。
このような飲食店では、料金がメニュー表に小さな文字で記載されていたり、料金体系が不明瞭だったりと非常に不親切な場合が多く、気づかないうちに相手に多額の支払いをさせます。
出会い系詐欺
出会い系詐欺は、恋愛や交際を装って近づき、メッセージのやり取りや会う約束などを口実にして金銭をだまし取る手口です。
丁寧なやり取りで信用を得て、会う約束を取りつけます。
その後、「会いに行くための交通費が必要」などと理由をつけて金銭を要求するものの、会う直前に予定をキャンセルします。
また、マッチングアプリを装って、別の悪質な出会い系サイトや詐欺アプリへ誘導する場合もあります。
マッチングアプリ詐欺の特徴と見分け方
マッチングアプリ詐欺には、どの手口でも共通する特徴があります。
特に、以下のような言動があった場合は注意が必要です。
- 「誰でも簡単に稼げる」「短期間で高収入」など、現実離れしたうたい文句で誘ってくる
- 「登録料」「利用料」「テキスト代」「事務手数料」など、もっともらしい理由をつけてお金を請求する
- 突然、相手と連絡が取れなくなる
- 支払ったお金が返ってこない
- LINEなどのチャットアプリへ誘導し、個別にやり取りを進めてくる
- 特定のアプリをインストールするように求めてくる
マッチングアプリ詐欺にあわないための対策
マッチングアプリ詐欺による被害を未然に防ぐために、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。
会う約束は慎重に取り付ける
マッチングアプリで知り合って間もない相手から、急に「会いたい」と誘われた場合は注意が必要です。
たとえ相手が魅力的でも、すぐに会う約束をするのではなく、慎重に判断しましょう。
会う場合でも、できるだけ人目の多い場所を選ぶ、日中に会うなど、安全に配慮することも大切です。
運転免許証などの身分証明書は、むやみに送付しない
「本人確認が必要だから」と言われて、運転免許証やマイナンバーカードの画像を送ってしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
悪用されれば、あなたの名前で勝手に口座を作られたり、借金の契約をされたりするおそれもあります。
無闇に相手に身分証を提示するのはやめましょう。
簡単にお金を支払わない
相手に好意を持っていても、「投資で儲かる」「副業で稼げる」などと誘われたときは、一旦冷静になりましょう。
相手の話をうのみにせず、すぐにお金を渡したり、借金したりするのは控えてください。
マッチングアプリ詐欺で騙されたときの相談先
万が一詐欺にあってしまった場合には、速やかにしかるべき相談機関に相談しましょう。
ここでは、主な相談先を3つ紹介します。
警察
被害にあった場合は、警察に相談できます。
警察への相談には、全国共通の「警察相談専用ダイヤル(#9110)」を利用すると便利です。
専用ダイヤルに電話をすれば、最寄りの警察署や専門の窓口につないでもらえます。
被害の状況をできるだけ詳しく説明することで、今後どう対応すればよいかアドバイスを受けられる場合もあります。
ただし、警察は基本的に返金などの民事的な手続きには直接関与できないため、注意が必要です。
消費生活センター
「まずは誰かに相談したい」「話を聞いてほしい」と感じた場合には、市区町村などが運営する消費生活センターの利用がおすすめです。
「消費者ホットライン(188)」では、専門の相談員が話を聞いたうえで、被害内容に応じた対応方法をアドバイスしてくれます。
必要に応じて、関係機関への案内を受けられることもあります。
ただし、消費生活センターには法的な交渉権限がないため、代理人として返金を直接求めるような対応はできません。
司法書士・弁護士
すでに支払ったお金を取り戻したい場合には、司法書士や弁護士に相談するのがおすすめです。
個人で加害者に返金を求めても、応じてもらえないことがあります。
しかし、司法書士や弁護士が介入することで、返金に応じる可能性が高まります。
司法書士や弁護士を選ぶ際は、「詐欺被害への対応実績があるかどうか」を事前に確認しておくと安心です。
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マッチングアプリで詐欺にあったら・・・
マッチングアプリは気軽に異性と出会える便利なツールですが、利便性や匿名性の高さから、詐欺に悪用されることもあります。
被害にあった際、「相手と連絡が取れなくなったから、もう返金は無理だろう」とあきらめてしまう方も少なくありません。
しかし、できるだけ早く弁護士や司法書士に相談すれば、被害金の返金を受けられる可能性もあります。
丹誠司法書士法人では、マッチングアプリに関連する詐欺被害についてご相談を受け付けています。
少しでも不安や疑問を感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
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