「スマホ1台で月収100万円」「スキマ時間で誰でも稼げる」といった甘い言葉に心を動かされた経験はありませんか?
国民生活センターの調査によると、SNSをきっかけとした副業詐欺の相談はここ数年で大幅に増加し、被害額も数十万円から百万円を超えるケースも珍しくありません。
本記事では、最新の副業詐欺の実態や被害者の傾向、実際の事例、被害を未然に防ぐための4つのポイントを詳しく解説します。
SNS時代だからこそ、誰もが知っておくべき詐欺の手口と対策を確認しておきましょう。
- SNSを通じた副業詐欺の実態と被害の状況
- 副業詐欺の典型的な手口と事例
- 詐欺にあわないための対策と相談先
以下の記事ではSNS詐欺の返金方法、返金を成功させるポイントを解説していますので、ぜひご覧ください。
SNS詐欺でお金を騙し取られてしまい、返金方法がわからず途方に暮れている方はいませんか。 迅速に対処することでお金を取り戻せる可能性があるため、諦める必要はありません。 本記事では、SNS詐欺の返金方法を5つ解説します。返金を成功さ[…]
SNSを通じた副業詐欺の現状
近年、SNSを通じた副業詐欺が深刻な社会問題となっています。
特に「簡単な作業で高収入が得られる」といった甘い言葉で勧誘し、実際には高額な振り込みを要求されるといった手口が多く見られます。
国民生活センターなどへの相談件数は年々増加しており、2020年度には1,341件だったものが、2023年度には3,694件に達しました。
2024年度も7月末時点で950件と高い水準です。
SNSを通じた副業詐欺の相談は、2020年度は全体の23%でしたが、2024年度には70.1%にまで増加しました。
また、平均被害額も2020年度の約28万円から、2024年度には約106万円と、4倍近くに跳ね上がっています。
SNSを通じた副業詐欺の被害者の傾向
SNSを通じた副業詐欺の被害者には、いくつかの傾向が見られます。
女性の被害が顕著で、全体の79.9%を占めており、性別による偏りが明確に現れています。
被害者の多くは給与生活者(62.3%)で、次いで無職(14.4%)に続き、安定した収入を求める立場の人々が狙われやすい状況にあります。

―簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで― 」
SNSを通じた副業詐欺は幅広い層が被害を受けていますが、特に「若年女性」や「収入の安定を求める層」の被害が多く報告されています。
SNSを通じた副業詐欺の手口
InstagramやX(旧Twitter)、LINEなどのSNS上には、「誰でも簡単に高収入」「スマホ1台で月収100万円」といった耳障りのよい言葉があふれ、多くの人が副業への期待から気軽にアクセスしてしまいます。
しかし、その多くが巧妙に仕組まれた詐欺であり、少額の支払いから始まり、最終的には数十万〜数百万円におよぶ被害へと発展するケースも珍しくありません。
以下では、実際によく見られる手口を5つのステップに分けて紹介します。
1.SNS広告から副業サイトへ誘導
SNSを使った副業詐欺は、多くの場合はSNS広告から始まります。
「スキマ時間で簡単に稼げる」「誰でもスマホ1台で副収入」といったキャッチコピーが並び、ターゲットの関心を引きつけます。
広告には「スタンプを送るだけ」「いいねを押すだけ」といった、ごく簡単な作業を強調した内容が記載されており、多くの人が思わずクリックしてしまいます。
2.LINE登録を促す
SNS広告をクリックすると、副業案内専用のサイトへ誘導され、LINEの友達登録を求められます。
「報酬の詳細はこちらから」「専属サポートがつきます」といった言葉が添えられ、より具体的な案内を受けるにはLINEの友達登録が必須であるように見せかけられています。
メッセージの口調も丁寧で親しみやすく、悪質な印象を与えないため、多くの人が疑念を抱くことなくLINEの友達登録をしてしまいます。
3.マニュアル(少額)の購入を促される
LINEでのやり取りが始まると、最初に案内されるのは、数千円程度の「副業マニュアル」の購入です。
「このマニュアルを読めば稼げるようになる」「副業の流れが詳しくわかる」といった説明がされ、値段も手頃であることから警戒心を持たずに購入してしまう人が多くいます。
業者の目的はマニュアルを売って利益を得ることではなく、「一度お金を払わせること」にあります。
金銭のやり取りに慣れさせることで、その後の高額な商材やプランへの誘導がしやすくなるのです。
4.電話の約束を取り付けてくる
マニュアルを購入した後、詐欺まがいの業者は「もっと詳しく説明したい」「直接話した方が早い」などと言い、Zoomや電話での連絡を持ちかけてきます。
一対一のやり取りに持ち込むことで、相手の警戒心を緩め、より強い信頼関係を築こうとするのが狙いです。
5.電話中に商材(高額)を売りつけられる
電話やZoomでのやり取りが始まると、詐欺まがいの業者はさらに高額な商材やプランの購入を持ちかけてきます。
「このままでは稼げない」「有料プランに加入すればプロのサポートが受けられる」などと説明し、金額の大きな契約へと誘導するのが典型的な流れです。
高額なものでは数十万円から百万円を超えるプランも提示され、「より多く払えば大きく稼げる」と錯覚します。
こうした商材は、アフィリエイト教材や特別サポート、収益化ノウハウなどの名目で販売されます。
しかし、実際には中身が不十分だったり、すでに広く出回っている情報を再構成しただけのものであることがほとんどです。
一度でも支払いをしてしまうと、「元を取るために続けるしかない」という心理につけ込み、次々と追加費用を求められるケースもあります。
SNSを通じた副業詐欺の事例
実際に、消費生活センターへ寄せられたSNSを通じた副業詐欺の事例を3つ紹介します。
事例1:高額プランへ勧誘される詐欺
「簡単に稼げる」とうたう広告に誘導され、少額のマニュアルを購入したのち、「確実に儲かる」として高額なサポートプランの契約を迫られた事例です。
SNSで「スマホ作業で簡単に一日10万円稼げる」とうたう広告を見つけました。
登録後、数千円の作業マニュアルの購入を案内され、指示に従い購入しました。
マニュアルには「SNSでスタンプや定型文を送るだけで収入が得られる」と説明されていましたが、実際の作業内容は曖昧で、具体的な収益の仕組みは不明確でした。
その後、業者から電話があり、「本当に稼ぎたいなら、200万円のサポートプランに加入すれば確実に収入が得られる」と勧められました。
手元にお金がないと伝えると、「消費者金融から借りれば大丈夫」と促され、その言葉に従って200万円を支払いました。
しかし、案内された仕事内容は「動画投稿サイトでライブ配信者をスカウトする」というもので、当初の説明とは大きく異なっていました。
事例2:プラン代の支払いのために遠隔操作で借金させられるケース
SNSでよく見かける「すきま時間で月収100万円」などの甘い言葉に誘導される典型的な副業詐欺のパターンです。
詐欺まがいの業者は、被害者のスマートフォンにインストールさせた画面共有アプリを用いて、遠隔操作で消費者金融からの借金をサポートします。
副業を探していたところ、SNSで「すきま時間で月収100万円稼げる」という広告を見つけました。
メッセージアプリから登録し、14,000円でマニュアルを購入しました。
マニュアルには「SNSでスタンプや定型文を送信して儲ける」と記載がありましたが、具体的な説明はありませんでした。
その後、業者から電話があり、「180万円のサポートプランに入ると、サクラサイトのメールレディの仕事を紹介できる」「月300万円稼げる」と言われました。
「お金がない」と伝えると、業者から画面共有アプリをダウンロードするように指示され、遠隔操作されながら消費者金融2社から50万円ずつ借りて、計100万円を支払いました。
事例3:簡単に稼げるイメージを与える投資詐欺(FX自動売買ツール)
FXの自動売買ツールを使った投資話を装った典型的な詐欺です。
「月100万円稼げる」「収益保証」など、現実的とは思えない甘い言葉で誘い、高額なプランへの契約を迫ります。
副業を探していたところ、「空いた時間にスマホ一つで副業しませんか」という広告を見つけ、個人情報を入力しました。
すると、メッセージアプリから返信がありました。
500円を支払って登録すると、業者から電話があり、「FX自動売買ツールを使うと月100万円稼げる」「人によっては月400万円以上稼いでる」と勧誘されました。
さまざまなプランの説明を受けたあと、125万円の投資で4か月後に180万円の収益が保証されるというプランに加入しました。
内金の50万円は、業者から指示に従い、消費者金融から借りて支払いました。
SNSの副業詐欺にあわないためのポイント
副業詐欺に巻き込まれないためには、手口の特徴を知り、どのようなポイントに注意すべきかを理解しておくことが重要です。
ここでは、SNSの副業詐欺にあわないためのポイントを紹介します。
先にお金を払う副業はほとんど詐欺
副業の案内では「報酬を受け取るためには先に手数料を支払ってください」と、金銭を要求するものがあります。
しかし、働く側が先にお金を払うことはあり得ません。
「マニュアル代」「事務手数料」「システム利用料」など、名目を変えて請求してくるケースもあります。
こうした事前支払いを伴う副業は詐欺を疑いましょう。
「誰でもできる高収入」の言葉に要注意
「いいねを押すだけ」「スタンプを送るだけ」「月収100万円も夢じゃない」といった甘い誘い文句は、SNS副業詐欺でよく使われるきまり文句です。
実際には「もっと稼ぐには次のステップが必要」と言われ、次々と追加の支払いを求められる構造になっています。
最終的に高額な契約や借金にまで発展し、報酬は一切得られないというのが実態です。
簡単に高収入が得られる仕事など存在せず、まともな仕事は労働の対価として適正な報酬が支払われるものです。
画面共有をしない
「作業のサポートをする」「登録方法を教える」と言われ、画面共有アプリのインストールを求められるケースがあります。
よく使われるツールは「AnyDesk」です。
アプリに表示されたIDを相手に伝えると、自分のスマートフォンの画面が相手に共有されます。
インターネットバンキングや個人情報へのアクセス、さらにはスマホ内のデータの搾取など、重大な被害につながるおそれがあります。
遠隔操作をされていると感じたら、すぐにスマートフォンの電源を切りましょう。
不安な場合は、一人で抱え込まず、司法書士や弁護士などに相談することが大切です。
「もしかして詐欺?」と思ったらすぐに相談する
副業の話に少しでも違和感を覚えたら、一人で悩まず、まずは家族や友人に相談しましょう。
身近な人に話すことで、冷静な視点を取り戻しやすくなります。
すでにお金を支払ってしまった場合や、画面共有・借金の指示などを受けた場合には、すぐに相談窓口に問い合わせてください。
早期の対応が、被害の拡大や二次被害を防ぐ鍵になります。
また、SNS上で怪しい副業アカウントや広告を見つけた場合には、報告機能で運営側に通報しましょう。
自分が被害にあわなくても、他の人が巻き込まれないように情報の拡散を防ぐことも大切です。
副業詐欺にあったときの相談先
副業詐欺は、どれだけ注意していても巧妙な手口によって誰でも巻き込まれる可能性があります。
被害に気づいたら、一刻も早く専門機関に相談し、的確な対応を取ることが大切です。
以下に、主な相談先とその特徴を紹介します。
警察
警察相談専用窓口(番号:#9110)では、詐欺の手口や今後の対応についてアドバイスを受けることができます。
被害届を提出することで、捜査の対象となる可能性もありますが、実際に業者が特定されない限り、金銭の返金までは期待できないのが現実です。
消費生活センター
消費者被害の専門窓口である消費生活センター(電話番号:188)では、詐欺の内容に応じてアドバイスや対応策を案内してくれます。
返金交渉の進め方や、相手事業者の情報がある場合の対応も相談できますが、実際の交渉は基本的に被害者本人が行う必要があります。
司法書士・弁護士
司法書士や弁護士は、被害者の代理人として返金請求が可能です。
交渉や法的手続きを代行してくれるため、悪徳な業者との直接交渉が難しい場合にも効果が期待できます。
副業詐欺にあってしまった場合は、できるだけ早く司法書士・弁護士に相談し、適切な対応を進めることをおすすめします。
まとめ
SNSを通じた副業詐欺は、年齢や性別を問わず誰もが巻き込まれる可能性があります。
こうした詐欺から身を守るためには、手口を知り、違和感を覚えたらすぐに行動することが大切です。
「自分は大丈夫」と思わず、不安を感じたら早めに相談しましょう。
丹誠司法書士法人では、SNSを通じた副業詐欺のご相談を無料で受け付けております。
「どこに相談すればいいかわからない」「こんなことで相談していいの?」といった方も、遠慮なくご相談ください。