美容に興味のある友達から美容モニターを紹介されたけれど、検索すると詐欺に関する情報が見られたのでやるべきか迷っている人はいませんか?
この記事では、美容モニター詐欺とは何か、怪しい勧誘の手口や相談先などを紹介します。
✓美容モニター詐欺の悪徳な勧誘の手口
✓美容モニター詐欺にあわないための予防法
✓美容モニター詐欺にあった時の相談先
美容モニター詐欺とは?
美容モニター詐欺とは、「今やった方がいい」「すぐにやらないと間に合わない」など緊急性がないにもかかわらず消費者の不安をあおったり、モニター契約を勧めたりすることで高額な美容医療の施術をさせる詐欺のことです。
2018年〜2023年の間に、独立行政法人国民生活センターに寄せられた美容医療サービスに関する相談件数は、上記の画像の通りです。
調査開始の2018年と2022年を比較すると、相談件数が約2倍に増加しています。
すべての美容医療サービスが美容モニター詐欺とは言い切れませんが、契約する際には十分な注意が必要です。
なお以下の記事では、美容モニターとも関連している「コンプレックス商材」について解説しています。すでにお金を支払ってしまった場合の対処法についても触れているため、ぜひ参考にしてください。
ほとんどの方が自分自身の体に、なにかひとつくらいコンプレックスを抱えています。 インターネットや通販でなんでも買える時代ですが、思いもよらぬ悪徳商法に引っかかってしまう可能性が高まっています。「自分は大丈夫」と思っていても、巧妙な手口[…]
【事例あり】美容モニター詐欺の悪徳な勧誘手口4つ
美容モニター詐欺では、勧誘する中で消費者の不安をあおるだけではなく、「モニター価格がある」と割引料金を提示する手口が特徴的です。
国民生活センターへの相談事例を4つ紹介します。
1.無料サービスを行った後高額な契約を促す
ある20代の女性は駅前で声をかけられ、3回無料の医療脱毛の勧誘を受けました。
無料の両脇脱毛の施術を受けた後、今日中に契約すればモニター価格で60万円が約46万円になると言われ、女性は契約してしまいます。
契約の際にクレジットカードの申し込みを促され、審査を通過するためと年収や貯金額を偽って記載させられました。
そこで女性は契約を解除したいと考え、国民生活センターに相談しました。
無料のサービスを受けてからモニター価格を提示されると、断りにくいと感じるかもしれませんが、クレジットカード会社をだます行為を指示する業者を信頼してはいけません。
2.分割払いでの契約を促す
ある30代の女性は月額1,500円、全額返金保証ありと記載されたAGAクリニックのWeb広告を見て予約しました。
AGAクリニックでは最初に、カウンセラーからもう少し症状が進行すると治療できないと伝えられます。
その後、医師から12回に分けて行う注射と投薬のプランを勧められました。
支払い方法はローンで60回払いの人が多く、モニターコースなら定価の半額である総額200万円と提示されました。
女性は月々の支払いが4万円で高額だと感じたものの、治療が間に合わなくなるよりは良いと考え契約してしまいます。
その日のうちに1回目の注射を受け、内服薬も処方されました。
しかし、帰宅後によく考えた結果、不安をあおられて契約してしまったことに気づき、国民生活センターへと相談したのです。
分割払いの場合、一括での支払いより金額が少なく見えるので自分の不安を解消するために契約してしまいがちですが、これも美容モニター詐欺によくある手口です。
3.不安をあおって契約を促す
ある20代の女性は鼻先をとがらせる手術を検討しており、検索してみつけた美容外科の無料メッセージアプリのアカウント登録をしました。
カウンセリングだけを受けるつもりで足を運ぶと、カウンセラーからメッシュを入れると鼻筋が通ると説明されます。
そして手術前後の比較画像を見せられ、モニター価格があることや、コロナ禍が終わりマスクをしない生活になると手術をしたことが周囲にばれやすくなると伝えられ、不安をあおられました。
女性はカウンセラーから1時間半にわたる勧誘を受け、カウンセラー自身も施術をしたからと強く勧められてたことで、契約への強い圧力を感じます。
その後医師からあらためて説明があり、女性は鼻尖形成、鼻先尖鋭、麻酔代などを含め合計約100万円の契約を結んでしまいました。
女性はクレジットカード2枚で決済して施術を受けましたが、鼻が腫れてしまったことから不信感を抱き、国民生活センターに相談したのです。
不安をあおられると、高額であっても契約してしまいたくなるかもしれません。しかし、美容モニター詐欺でよく使われる手口であることを知っておきましょう。
4.副業詐欺として利用されることもある
2024年5月に新潟日報で、30代の女性がSNSを通じた美容モニターの副業詐欺によって、現金298万円をだまし取られたことが報じられました。
女性は5月中旬にSNSで美容モニターの副業広告にアクセスしたところ、美容関係の無料動画を視聴して、再生回数アップに協力することで報酬を得るという仕事の紹介を受けました。
当初は報酬を得られましたが、その後報酬を引き出そうとすると「引き出し額に数%を上乗せした金額が必要」と繰り返し金銭を要求されます。
女性は5月22日〜27日までの間に6回に分け、合計約298万円を指定された口座に振り込みました。しかし、さらに振り込みを要求されたため警察に相談し、副業詐欺と発覚しました。
美容に興味のある人にとっては、楽しくて簡単そうに見える副業です。しかし、仕事の報酬を得るために金銭を振り込ませるのは、副業詐欺によくある手口なので、注意が必要です。
美容モニター詐欺にあわないためには?
美容モニター詐欺にあわないようにするためには、以下のことに注意しましょう。
- 不安をあおられたり、モニター価格を提示された場合でも、その場で契約や施術をしない
- 施術をする前にリスクや副作用の確認をする
- クレジットカードを作ってまで契約する必要があるか考える
美容モニター詐欺は不安をあおり、その場で高額な契約をさせるというのが特徴です。
いったん保留にして家で冷静に考えてみると、不審な点に気づきやすくなるので、時間をかけて判断すると詐欺にあいにくくなるでしょう。
美容モニター詐欺にあった時の相談先
美容モニター詐欺にあった時には、どこに相談すればよいのでしょうか。警察と司法書士・弁護士にわけて紹介します。
警察
美容モニター詐欺にあい、業者を逮捕してほしい場合は警察に相談しましょう。
警察では相談を受け付けるための総合的な窓口として、警察相談専用電話「#9110」を設置しています。
警察相談専用電話「#9110」は全国どこからかけても、電話をかけた地域を管轄する警察本部の相談窓口につながる電話番号です。
受付時間は平日の8:30〜17:15までです。
相談する前には、以下のような証拠をそろえましょう。
- メールやSNSでのやり取りの内容がわかるスクリーンショット
- 業者の説明内容がわかる資料(パンフレットなど)
- 契約書
- 支払明細書
必ずしも犯人が逮捕されるとは限りませんが、小さな証拠でももらさず集め、早めに相談することが大切です。
司法書士や弁護士
美容モニター詐欺にあい、契約の解除や返金を求めるなら司法書士や弁護士に相談しましょう。
そろえる証拠は警察に相談する場合と同じです。
返金交渉をスムーズに進めるためにも、早めに証拠をそろえ、相談することが大切です。
美容モニター詐欺にあった方は、丹誠司法書士法人にご相談ください
丹誠司法書士法人では、美容モニター詐欺を含む詐欺被害にあった人からの相談を多数受けており、迅速な解決を心がけています。相談後のご契約は電子契約とし、専任スタッフが対応します。
まずは無料相談にてお話をお伺いしますので、美容モニター詐欺にあったのではないかと不安な方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
美容モニター詐欺とは、緊急性がないにもかかわらず消費者の不安をあおったり、モニター契約を勧めたりすることで高額な美容医療の施術を行う詐欺の手口です。
この記事も参考にして、美容モニター詐欺の手口について理解を深め、あやしい契約を結んでしまわないよう注意してください。