Twitter(現:X)を通じて詐欺の被害にあい、相手方に返金を求めたいけれど、何から始めればよいのかわからず困っている人はいませんか?
この記事では、Twitter詐欺にあった場合の返金方法から相談先まで詳しくご紹介します。
- Twitter詐欺とは?
- Twitter詐欺の返金方法は
- Twitter詐欺で警察に動いてもらうには
Twitter詐欺とは?
Twitter詐欺とはTwitter(現:X)の偽アカウントやDMを利用して、個人情報や金銭をだまし取る手口のことを指します。
Xヘルプセンターでは、Xを使用して金銭、財産、個人情報の取得を目的とした詐欺行為に関与することは禁止と明記されています。
また禁止されている不正行為には、以下の内容が該当します。
禁止行為 | 概要 | 具体例 |
関係性/信頼構築詐欺(ソーシャルエンジニアリング) | 相手の信頼を得て、個人情報や金銭をだまし取る手口 | 有名人になりすましてDMを送る |
マネーフリッピングスキーム | 少額投資で大金が稼げるとうたう詐欺的な手法 | 「1万円を送れば10万円に増やします」などの投稿 |
不正な割引 | 実際には存在しない割引を装い、金銭をだまし取る | 「特別セール!90%オフ」などのキャッチコピーを用いた、偽通販サイトへの誘導 |
フィッシング詐欺 | 本物を装った偽のサイトや、メッセージで個人情報を盗む手法 | 「アカウントがロックされました」という偽メール |
Xは手軽に始められ、さまざまな人と交流を深められるSNSですが、不正行為を行う人も一定数います。
Twitter詐欺の主な手口をご紹介します。
PayPay詐欺
XにおけるPayPay詐欺とは「当選」や「無料配布」を装って、PayPay残高や個人情報をだまし取る手口のことを指します。
PayPay公式ホームページでは、以下のような手口に気を付けるよう注意を呼びかけています。
- Xを通じて商品を譲ると偽り、PayPay残高を送らせた後に連絡がつかなくなる
- 「PayPay残高を送ると、上乗せされて残高が増えるキャンペーンがある」と偽り、送金後に連絡がつかなくなる
- 存在しないキャンペーンを装い、特典を受けるためにはアカウントの情報が必要と偽って個人情報をだまし取る
- 被災者を装いPayPay残高を送らせる
- 偽のショッピングサイトへ誘導して商品を購入させ、PayPay残高を送らせたり、アプリをダウンロードさせる(アカウント情報をだまし取る場合もある)
- チケットの売買やプレゼントの当選を装い、偽サイトへ誘導してアカウント情報をだまし取る
PayPay詐欺の被害にあった場合、本人の意思でPayPay残高を送る・受け取る機能を使っているため、PayPayの補償制度の対象から除外されるケースがほとんどです。
知らない人からPayPay残高での取引を持ちかけられた際は、トラブルに発展する危険が高いため十分に注意をしましょう。
お金配り詐欺
お金配り詐欺とは、業者がSNS上で「抽選に参加をするとお金が当たる」とうたい、応募者から口座番号などを聞き出して、手数料などを名目にお金をだまし取ろうとする手口のことを指します。
Xユーザーの中では有名な詐欺です。
運営も定期的にアカウント停止処分をするため、時間が経って確認すると、お金配り詐欺を行っていたアカウントが停止されていることがよくあります。
お金配り企画の目的は、応募者からお金をだまし取ったり、集めた情報を犯罪に利用することです。
ほとんどの企画では実際に応募してもお金をもらうことはできないため、安易に応募しないでください。
チケット詐欺
チケット詐欺とは、「公式販売」や「先行販売」を装って偽のチケットを販売し、金銭をだまし取る手口のことを指します。
チケット詐欺の特徴は以下の通りです。
- 支払いを急かす
- 身分証明書を提示してくる
- 振込やプリペイドカードでの支払いを求めてくる
- お金を支払うと連絡が取れなくなる
身分証明書を提示されると安心してしまいそうですが、この時提示されるのは偽造証明書や他人の証明書の可能性があります。
チケット詐欺にあわないために、SNSでのチケット取引は控えましょう。
ネットショッピング詐欺
ネットショッピング詐欺とは偽のオンラインショップを開設し、本物の商品を販売しているように見せかけて購入者から金銭をだまし取る手口のことを指します。
ネットショッピング詐欺の特徴は、次の通りです。
- 残数わずかなどと表示して、購入を急がせる
- 割引率が高すぎる
- 代金の支払い方法が振込のみなど限定的である
- 会社概要の住所が実在しない
検索結果の上位に表示されているサイトが、すべて安全とは限りません。
ネットショッピング詐欺を目的としたサイトが紛れている可能性があります。
サイトを怪しいと感じたら、Webサイトの信ぴょう性を確認できるサービス「SAGICHECK」などで一度チェックしてみるのもよいでしょう。
商品購入代行詐欺
商品購入代行詐欺とは、特定の商品を「指定のクレジットカード」や「決済方法」で代理購入させる手口のことを指し、以下の手順で行われます。
- 商品購入を代行する仕事をSNS等で募集する
- 採用した人にクレジットカード情報を伝え、商品を代理購入させる
- 犯人は商品を受け取った後、連絡がつかなくなる
- クレジットカード情報が盗難されたものであった場合、不正利用に加担したこととなるため法的責任を問われる
Xだけではなく、オークションサイト、クラウドソーシングサイトなどさまざまな媒体を通じて行われる点が特徴的です。
知らない人からの代理購入依頼は受けないようにしましょう。
Twitter詐欺の返金方法は
Twitter詐欺の被害にあった際、場合によっては返金してもらえる可能性があります。
返金してもらうために試してほしいことを3つご紹介します。
以下の記事では、SNS詐欺の手口と返金方法について解説していますので、ぜひご覧ください。
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直接交渉する
Twitter詐欺にあって返金を求めたい場合、直接先方に連絡して交渉をするという方法があります。
仮に返金の要求に応じてもらえなかった際も、交渉の履歴や証拠を残すことが大切なので、やり取りの内容がわかる形で行ってください。
メールはスクリーンショットを残し、電話なら音声を録音しましょう。
また相手方の住所や氏名がわかる場合は、内容証明郵便を送付する方法もあります。
内容証明とは日本郵便株式会社が差出人が作成した文書の送付事実を証明する制度です。
いずれの場合も慌てず、冷静に行動することが大切です。
金融機関に連絡する
Twitter詐欺などの犯罪に使われた口座に振り込まれた犯罪被害金は、振り込め詐欺救済法に基づき、被害回復分配金の支払いを受けられる可能性があります。
被害回復分配金の支払いを受けるには、振込先の金融機関に「申請書」「本人確認書類」「振り込みの事実を確認できる資料」を持参しなければなりません。
被害者に支払われる金額は、犯罪に使われた口座が凍結された時点での残高が上限です。
また、残高が1,000円未満の場合は、支払い対象にならないので注意しましょう。
法律事務所に相談する
Twitter詐欺にあいスムーズに返金をしてもらいたい場合は、法律事務所に相談しましょう。
事前に以下のような証拠を準備しておくのがおすすめです。
- 詐欺とわかるまでのやり取りがわかるスクリーンショットや音声
- 直接交渉をした時のやり取りがわかるスクリーンショットや音声
- 支払い明細書
- PayPayの送金や残高の履歴(PayPay詐欺の場合)
証拠がそろったら、できるだけ早急に相談しましょう。
Twitter詐欺で警察に動いてもらうには
Twitter詐欺で警察に動いてもらうためには、どうすればよいのでしょうか。
手順を2段階にわけてご紹介します。
Twitter詐欺を立証できる証拠を集める
Twitter詐欺で警察に動いてもらうためには、詐欺の事実を証明できる証拠が必要です。
しかし、客観的な視点から見ると、加害者に「初めからだますつもりがあった」と判断するのは難しいでしょう。
そのため、詐欺罪を成立させるのは困難なケースがほとんどです。
警察の相談窓口で相談する
証拠など事実確認をできる情報が揃ったら、警察の相談窓口で被害の内容を伝えましょう。
連絡先とその概要をご紹介します。
項目 | 連絡先 | 受付時間 | 通話料 |
警察相談専用電話 | #9110 | 平日8:30~17:15(各都道府県警察本部で異なる) | 利用者負担 |
今すぐ警察に駆けつけてもらいたいような緊急時は「110」番、緊急の対応を必要としない相談では「#9110」番を利用しましょう。
まとめ
Twitter詐欺の被害にあい、返金を求める場合は直接交渉や、金融機関での口座凍結、法律事務所への依頼などで手続きを行うことが可能です。
できる限り多くの証拠を保全しておくと、公的機関や司法書士、弁護士への相談もスムーズに進みます。
身近なところに危険が潜んでいるため、Xの利用には十分な注意が必要です。
既に被害にあい、相談を検討している場合は当事務所へお問い合わせください。